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貧しい貧困政策、これでも公正社会?

民主労総、『2011年最低生計費引上げ率』批判

ユン・ジヨン記者 2010.09.05 19:29

8月24日に決定した最低生計費の5.6%引上げに対し、民主労総が『反庶民的』だ と批判している。特に彼らは『政府の2011年最低生計費引上げ率批判』政策報 告を発刊し、非現実的な最低生計費測定の分析と代案を出した。

▲2010年および2011年世帯員数別最低生計費(単位:ウォン/月)

2011年最低生計費、『親庶民』政策の虚構性が表面化

2011年の最低生計費が5.6%引上げられ、4人世帯基準で1,439,413ウォンの最低 生計費が適用される。現金給与基準は3.28%引上げられた1,178,496ウォンと決 定した。

福祉部はこれについて『国民基礎生活保障制度を導入した後、二番目で高い引 上げ率で、昨年の引上げ率の二倍以上の水準の引き上げ』と明らかにした。特 に、中央生活保障委員会は市場調査により2007年に計測した当時には反映して いなかった携帯電話、児童修練会費、世帯備品、知り合い訪問費などを新しく 追加した。

だが民主労総は報告書で「物価上昇率だけを考慮して決定する非計測年度の低 い引上げ率の影響で、相対的に高く引き上げられたように見えるだけであり、 前年は制度施行以後、一番低い引上げ率を示した年」と批判した。

今年のように実計測が反映された2005年と2008年の引上げ率とを比較すると、 平均6.35にも至らない引上げ率という説明だ。実際に2007年には7.7%、2008年 には5%の最低生計費が引き上げられている。

品目新規追加についても『非現実的で、生活実態を徹底的に無視している』と 主張した。携帯電話は4人世帯で1台しか反映されず、金額も1人当り6418ウォン に過ぎないという。その上政府は携帯電話費の追加と同時に家電話の通話量は 減ると推定し、通信費を減額した。

世帯備品新規追加も、フライパン1つが増えて233ウォンが反映されただけだ。 知り合いの訪問費も1年に2回の訪問で1667ウォンが反映されたが、民主労総は 「全く現実と合わない恩着せがましい水準に過ぎない」と批判した。特に知り 合いの訪問費の導入で、家で食事をしなくなるとして、食料品費から家庭食事 費用を減らして問題になっている。

このような議論に対して民主労総は、「こうした問題は、いくつかの個別の品 目の現実性を越えた計測方式自体に起因する問題」と指摘した。

▲勤労者世帯平均所得および中位所得対応最低生計費水準(単位:%)

下落し続ける最低生計費水準も問題になった。民主労総は報告書で「初めて制 度が導入された1999年の最低生計費は、勤労者世帯平均所得の40.7%を占めてい たが、以後下落し続け、10年経った2009年は32.8%と7.9%も下落した」と説明 した。

最低賃金と最低生計費の間隙も開いている。2005年には最低賃金に対する最低 生計費の割合は67.6%程度だったが、2006年には64.6%、2007年には59.9%、 2009年と2010年の58.75に続き、2011年には54.6%水準まで下落する実情だ。

▲年度別1人世帯最低生計費および最低賃金(単位:ウォン)

これに対して民主労総は「こうした差は最低賃金の拡大によるものではない」 とし「すでに知られているように、最低賃金は全労働者の賃金総額平均の30%に も満たない」と説明した。結局、最低生計費を低い水準で維持し、労働の有無 による差を管理、強化し、労働市場に追いやるが、働いても貧しい勤労貧困状 態から抜け出せないという説明だ。

『相対的貧困計測』導入が切実だ

保健福祉部傘下の中央生活保障委員会は、『全物量方式』で3年ごとに最低生計 費を計測する。全物量方式は、生活維持に必要なすべての生活必需品目と数量 を定めて価格、使用期間などを考慮し、生計費を集計する方式だ。

だが全物量方式は、受給者一人一人の指向を考慮せず、中生保委員の主観的な 意見が介入する余地があり、市民団体は計測方式を変えるよう主張してきた。 市民社会団体が主張する導入方式は『相対的方式』で、これは一定基準指標と これに対する相対的な割合を決め集計する方式で、所得や支出の一定比率を基 準に設定するようになる。

韓国では全世帯の19.9%が最低生計費以下の所得で生活しており、中位所得50% を基準として23.8%が貧困世帯に当たる。毎年貧困世帯が増えているが、全物量 方式で測定された最低生計費では貧困を解決できず、貧富の差を再生産してい るという批判に苦しんでいる。

民主労総は「所得と支出の中でどの指標を基準にするのかについて、中生保委 は中位家計支出を基準とする方案を考慮している」とし「しかし消費は個人や 世帯の好みによって極端な差異があり、所得より相対的に小さいという問題を 持っている」と指摘した。

また彼らは中位所得では、所得の二極化が深まるほど、平均所得より低く現れ るので、平均所得を基準として一定比率の最低生計費を相対的貧困線として設 定するのが韓国の貧困の実態に即していると主張した。

だが中生保委は今年の最低生計費を相手貧困線を考慮して決めると議決したが、 相対的貧困計測は導入されなかった。民主労総は「もし全勤労者世帯平均所得 の40%程度でも相対貧困線で設定していれば、最低生計費は約164万8千ウォンに なった」とし「結論的に今回の最低生計費引上げ率は、李明博政権の『親庶民 政策』の虚構と『貧しい貧困政策』が示す指標でしかない」と批判した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-09-08 04:18:33 / Last modified on 2010-09-08 04:18:38 Copyright: Default

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