本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:貨物労働者、初めての健康診断
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1237271114054St...
Status: published
View


貨物労働者、生まれて初めての健康診断

運輸労組貨物連帯本部、10日間全国で無料健康診断

チェ・イニ記者 flyhigh@jinbo.net / 2009年03月10日15時28分

▲運輸労組貨物連帯本部が実施する無料健康診断移動車両

トラックとコンテナ車両が疾走し、荒涼とした仁川ハン洞沿岸埠頭付近の百塔 交差点に3月10日の午前から活気が漲った。公共運輸連盟運輸労組が準備した無 料健康診断を受けるために訪ねてきた貨物運送労働者で込み合ったのだ。

彼らはテント二棟と移動検診車両二台をせわしく行き来しながら路上検診を受 けられるようになったのには理由がある。自らを特殊雇用職労働者と呼んでい るが、政府からは持込車主で労働者ではなく、健康保険公団の検診が受けられ ない。個人的に健康診断を受けようとしても、長距離運転手には検診のために 一日二日、仕事を休むのは容易ではなく、その費用も馬鹿にできない。

チョ・ソンエ運輸労組労働安全保健局長は「(貨物連帯)組合員たちが『われわ れは一度も健康診断を受けたことがない』と言うのを聞いて、今回の無料健康 診断事業を実施することにした」と背景を明らかにした。

▲ある貨物運送労働者が検診車両中で脳心血管界疾患関連検査を受けている。

20年間トラック運転をしてきたというカン・チョリョン氏は「最後に健康診断 を受けたのがいつだったのか思い出せない」と恥ずかしがった。運転しながら、 毎年、体調が以前とは違うと感じるが、車を止めて病院に行くのは容易ではな かったという。彼は「貨物連帯に感謝している。周辺の同僚にも知らせ、検診 を受けさせなければならない」とし、付近に駐車しているトラックに向かって 走っていった。

貨物運送労働者を対象にした今回の無料健康診断には、一般健康診断の他にも 脳心血管界疾患関連の危険度を評価する心搏動変移検査などが追加で実施される。

運輸労組と貨物連帯本部は仁川から始めて、3月20日までの10日間、全国各地の トラック駐車場とサービスエリアで無料健康診断を実施する。キム・ダルシク 運輸労組貨物連帯本部長は「10日間検診した結果で貨物運送労働者の健康状態 をデータにして、劣悪な実態を改善する方案を模索する」と明らかにした。

▲運輸労組は10日間全国高速道路で無料健康診断を実施する。

「走る総合病院」貨物運送労働者の健康は

トラック労働者は長時間労働と深夜運行、足りない休息、運転で発生するスト レス、常時媒煙と粉塵に露出、運転席で眠るなどの劣悪な環境で生活している。 これは該当労働者の健康に悪影響を及ぼすばかりか、交通事故と業務外事故の 発生を増加させ、市民の安全も脅かす。

▲貨物運輸労働者の災害率と死亡率は他の業種よりはるかに高い。

ウォンジン労働環境研究所によれば、貨物、ダンプ、生コン車両の交通事故率 は乗用車と同等か低いが、死亡者数ははるかに高い。他の業種と較べた災害率 と死亡率もはるかに高かった。

長時間運転を職業とする労働者に表れる代表的な脳心血関係疾患も問題だ。過 労と負担感、職務ストレスが主な原因のこの疾患は、製造業と建設業より運輸 業では二倍以上高く現れている。

▲業種別脳心血関係疾患発生率

検診に参加するユン・ガヌ緑色病院産業医学科専門医は「首が重かったり肩凝 りのような筋骨格系疾患が一番小さく出てくるが、症状なく現れる心筋梗塞な ど、生命に直結する脳心血管界疾患が大きな憂慮される点」と話した。

ユン・ガヌ専門医は「貨物運輸労働者の健康を個人の生活習慣と健康管理のせ いにしてはいけない」とし「事故と疾患の危険を高める長時間労働と深夜運行 は禁止されなければならず、これによる賃金保全や福祉、労災問題などの環境 改善が急がれる」と指摘した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2009-03-17 15:25:14 / Last modified on 2009-03-17 15:25:17 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について