本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:GM大宇非正規、「安全網を張るのは侵奪の予告」
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1143404280113St...
Status: published
View


GM大宇非正規、「安全網を張るのは侵奪の予告」

鉄塔座り込みさらに4人が上がり、 「非正規問題が解決するまで死守」

呉ドヨプ記者 odol@jinbo.net

24日午前11時、非正規問題解決を要求して鉄塔での座り込みをしているGM大宇 昌原工場鉄塔に、さらに4人が合流、現在は6人が座り込みをしている。今日の 鉄塔座り込みに参加したアンビョンウク職務代行は、「解雇者復職など非正規 問題が解決されなければ鉄塔から降りない」と述べ、鉄塔に上がった。

また、GM大宇非正規支会鉄塔座り込み3日目の24日、昌原工場正門は封鎖された。 23日まで出入が可能だった正門が、相次ぐ交渉の試みの決裂で、会社側は正門 を封鎖し、地域の労働者の出入りを止めており、正門から退勤しようとしてい たGM大宇職員まで迂回を要求している。

この日の午後12時頃、蔚山現代自動車非正規職支会組合員など15人が正門に出 入申請をして労組を訪問すると言ったが、使用側は正門を閉め、200余人の職 員を動員して、出入を遮っている。

「高空籠城者を殺すのか」と抗議して、蔚山の非正規労働者が正門を開くように要求している

「労働者たちが高空籠城をしていて、どんなことが起きるかわからないのに、 なぜ阻止するのか。正当な手続きを取るので出入を許可してくれ」と要求した が、正門は開かれなかった。この過程で蔚山から来たある女性労働者が正門を 越えて座込み場に行こうとしたが、職員に遮られ、この過程で衝突が起きた。

これに先立ち、GM大宇労組が立ち上がって会社との交渉窓口を22日に作った。 だが22日は座込み場の下に非正規職支会がテントを張る問題で交渉が決裂し、 今日の午後2時にまた開く予定だった交渉は、会社が鉄塔座込み場の下に安全 網を設置すると言ったことで交渉が再び決裂した。

正門を越えて入った女性労働者1人を職員が遮っている

アンヨンオク非正規支会総務部長は、「会社が鉄塔の下に安全網を張るという のは、強制的に鉄塔座込み場を侵奪するという理由ではないか。安全網を張っ て交渉するという会社側は理解できない」とし、交渉優先の原則を明らかにした。

鉄塔座込み場を24日の午後1時に訪問したソクヨンチョル民主労働党慶南道党 事務局長は、「現在、鉄塔座込み場の下は非正規支会組合員が守っており、会 社側は格別な対応をしていない」と座込み場の雰囲気を伝えた。

民主労総慶南本部は26日にソウルで開かれる全国労働者大会を参加する代わりに GM大宇昌原工場の前で集会を開く予定だ。

2006年03月24日15時06分

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。

「鉄塔の下の組合員たちに申し訳ない」

GM大宇非正規職クォンスンマン支会長、 50Mの鉄塔で初めて口を開く

呉ドヨプ記者 odol@jinbo.net

「死ぬ覚悟に上がってきたのだから何も言うことはない」

クォンスンマンGM大宇非正規職支会支会長の初めての言葉だ。高空籠城のため に鉄塔に上がった権支会長は、一切マスコミに口を開かなかった。24日、昌原 工場前に到着してインタビューを試み、8時間後に権支会長と対話をすること ができた。

GM大宇非正規職支会

24日は鉄塔の侵奪が予想され、追加で鉄塔に上がったジンファン状況室長など の4人はまた鉄塔の下に降りて座込み場を守っている。24日の夕方8時、鉄塔に は権支会長とオソンボム組合員2人だけが残っている。

「これ以上、話す必要はないので鉄塔に上がりました。記者はもちろん、誰と も話をしませんでした。組合員の前で支会長が今できることは、鉄塔で死ぬか、 でなければ勝って降りるか、どちらかの選択しかありません」。

鉄塔で死ぬか、さもなくば

非正規支会は鉄塔籠城に入り、総務部長を支会長職務代理にした。「鉄塔の下 の組合員にすべてを任せます。私は組合員の決定で行動すれば良いのです」と いう権支会長の言葉に、悲壮さと支会長の選択が何なのかを何となく理解する ことができた。

昨年9月、85人の集団解雇を始め、現在は87人の解雇者がいる。GM大宇は、正 規職の整理解雇者を順次復職させ、マスコミに発表した「労使共生」とは全く 違う。

「今まで我慢しました。使用側が、外部勢力だ、交渉の対象と認めないといっ ても、ただ解雇者の復職のために侮辱を耐えに耐えてきました。正規職労組に 交渉権を委任して代理交渉をしました。支会が認められなくても、復職のため に譲歩しました」。

今まで我慢した

2月27日、GM大宇労働組合と使用側は合意をした。20人は期間を延長した非正 規職で補充する、8人は順次復職させる、短期契約職の復職はできないという 合意内容だったという。

「もちろんこの合意も、合意書一枚ない正規職労組との口頭合意です。組合に 積極的な人8人は順次というただし書きがついています。短期契約職は労働者 ではないのですか? 短期契約職は絶対復職不可というのですよ。どうしてこれ を合意として受け入れられるのですか?」

GM大宇非正規職支会

権支会長が死を覚悟して鉄塔に上がった理由はここにある。短期契約職を含む 87人の解雇者のうち、復職を望む解雇者全員を復職させなければならないという。

「今はわれわれの非正規問題を自分たちで解決しなければならないと決心しま した。堂々と労組の地位を保証され、直接立ち上がって戦わなければならない ことを悟りました」。

鉄塔での座り込みが始まって、GM大宇労組はまた会社との交渉窓口を作るため に努力した。だが23日の交渉は、鉄塔座込み場の下にテントを張ったという理 由で、24日の交渉は鉄塔座込み場の下に会社が安全網を張るのを阻止したとい う理由で決裂した。

「交渉要求は欺瞞です。私がここに上がるにあたり職務代理をたてて、組合の 幹部が座込み場の下にいます。会社が対話したければ、いつでもわれわれの組 合と会えます。しかし会社は一度もわれわれの支会と公式に交渉しようとは言 いませんでした」。

交渉要求は欺瞞

会社はGM大宇労組を通じて支会に交渉の事実を知らせてきた。そして、交渉に 条件を付け、非正規問題の争点を曇らせて欺瞞しているという。

「私たちを本当に心配しているのなら、支会を交渉対象と認めて対話をすれば 良いでしょう。交渉をしようと言うなら、鉄塔の下に安全網を張らなければな らないという先行条件はとうてい理解できません。私たちの安全のためなら、 安全網を張る前に、まず交渉をすべきではありませんか?」

クォンスンマン支会長/チャムセサン資料写真

交渉の前に安全網を張るという会社の前提条件を、支会は「座込み場侵奪のた めの企み」だという。対話の意志より座り込みを解散させることに目的がある と見る。

権支会長の健康状態については、「私は大丈夫だ。下で救社隊と用役警備に対 抗して、座込み場を守る組合員が心配だ。私のためにさらに苦しむ組合員のこ とを考えると、とても申し訳なくて話す言葉がない」と組合員の心配が先んじる。

組合員の心配が先んじる

「全員復職、支会活動の保障は、あまりに基本的で当然の要求ではありません か。命を担保にして、当然の要求をしなければならない現実がとても残念です。 会社の案だから受け入れろといわれれば、無条件に受け入れなければならない のですか? とうてい受け入れられない、それも口頭合意ではないですか」。

闘争以外に方法はないと決意を明らかにする。また、非正規職のために交渉の 場を用意することに努力し、座り込みを守ってくれるGM大宇労組に対しては、 「力がなく、私たちがきちんと戦って解決することができず、申し訳ありませ ん。とても有難いです。必ず勝利で報い、勝利することができれば、GM大宇労 働者すべての団結の力です」と今後の連帯も要請した。

GM大宇労組とてもありがたい

インタビューの間、鉄塔で三日目の座り込みをしている短期契約職オソンボム 組合員もいた。「一緒に鉄塔で座り込みをしている支会長は大変ですよ。また、 鉄塔の下の組合員も大変ですが、私は特別に何もしていません」。

50m高空に吹く冷たい風も、彼らにとっては非正規職として暮す、解雇者とし て暮す痛みと較べれば何でもないという。月がのぼり、いつ終わるかも知れな い鉄塔上の闘争は、強い風で危険だ。

2006年03月24日21時02分

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2006-03-27 05:18:00 / Last modified on 2006-03-27 05:18:00 Copyright: Default

関連記事キーワード



このフォルダのファイル一覧上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について