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コバニ革命軍がISを撃退「暗黒に対する革命の勝利」

クルドのロジャバ革命、地域委員会による権力構成...民族、言語、性的平等を強調

チョン・ウニ記者 2015.02.04 22:02

イスラム国家(IS)が初めてコバニでの敗北を認め、混乱に駆け上がってきた中東地域の新しい可能性が注目されている。 この地域で優勢なクルド社会主義政党は「正しい抵抗は撃退できない」と明らかにした。

イスラム・スンニ派原理主義武装集団ISが1月31日(現地時間)、 シリアの戦略的要衝地であるコバニでの敗北を認めた。 ISは昨年9月中旬から4か月間、シリア北部にあるクルド自治地域のコバニを攻撃し、 一時はコバニの一部と近くの300余村を掌握していた。 これに対抗してコバニのクルド人民防衛軍(YGP)とクルド女性防衛軍(YPJ)がコバニを守り、 彼らはイラク・クルド民兵隊ペシュメールと共に外国からの義勇軍も結集した。 米国主導の軍事連合も一部で空襲を支援した。

[出処:ロア・マグ]

134日間の激しい交戦と犠牲の末にISが撤退し、 コバニ戦闘軍はこれを歴史的な勝利と歓呼した。

ユンゲヴェルトによれば、今回の戦闘を率いたクルド人民防衛軍(YGP)の司令官は 「暗黒に対する自由の勝利」とISに対する勝利の意味を記録した。 クルド社会主義政党、民主統一党(PYD)の共同議長アシア・アブドラも 「正しい抵抗は撃退できない」とし 「コバニの抵抗はISが無敵だという神話を結局破った」と話した。

1930年代のスペイン内戦当時の「国際旅団」をモデルとしてコバニ義勇軍を準備してきたトルコのマルクスレーニン主義共産党(MLKP)は 「ロジャバ(Rojava、クルド自治地区)革命は、中東、トルコと北クルディスタンの新しい希望の灯」と歓迎した。

クルド側でISに対抗した自由シリア軍(FSA)の司令官エブ・イサは 「コバニの勝利はクルド、アラブとは違う民族の団結により可能だった」と強調した。

コバニはクルド人が「ロジャバ」と呼ぶシリア北部の自治地域3つのうち一番小さなところだ。 クルド人はシリア内戦に続き、2012年7月にこの地域一帯を掌握して 「ロジャバ革命」を始め、自治政府を運営している。 住民の多数はクルド族だが、アラブ人、トゥルク人とアルメニア人も一緒に暮らしている地域だ。 多くはムスリムだが、キリスト教徒や無神論者、少数宗教家もいる。

この地域の代表政治勢力であるPYDは、トルコ・クルド労働者党(PKK)と連帯してきた。 1978年にマルクスレーニン主義を基礎として結成されたPKKは、1990年代後半に「民主的連邦制」という社会モデルを主張し、 シリアのクルド人はこれによりロジャバで社会的な実験を進めてきた。

「民主的連邦制」は地域共同体が権力を持ち、民族-言語的な集団間の平等と代表性を保障する。 宗教は国家と分離しており、特に女性の解放が強調される。 女性はすべての意思決定機関に最低40%以上参加し、軍隊をはじめすべての領域で独立した女性組織を設置しなければならない。 また、新自由主義的な資本主義でなく、協同的かつ、生態的に持続可能な発展を経済的モデルにしている。

[出処:ガーディアン画面キャプチャー再編集]

コバニ・クルド自治、「革命的、左派的プロジェクト」

西欧の報道機関はISのコバニでの敗北について、米国が主導した空襲の勝利と報道して西側の軍事戦略の正当性を強調している。 しかし、世界の進歩、左派言論は、ISへの勝利だけでなく、 資本主義、権威主義と家父長制に対抗して代案を作ってきた社会の勝利だと歓迎している。

オーストラリアの社会主義週刊誌、グリーンレフトウィークリーは1月29日 「革命軍がISを撃退してコバニを解放した」とし 「クルドの成功は米国がどうすればISに勝てるのかの事例ではなく、 原則に基づく政治集団の闘争がいかに効果的かに関する事例」だと指摘した。

英国のインターネット左派言論「ロア・マグ」は 「コバニの解放は軍事戦略的にも重要だが、さらに重要なことはファシズムに対する多元主義、 抑圧に対する自由、権威主義に対する民主主義の象徴的な勝利」だと指摘した。

現在、ISはほとんど撤退しているが、危険は相変わらずだと伝えられている。 アシア・アブドラPYD共同議長は「ISはクルド人自治地域への追加の攻撃のために力を集めている」とし、追加の危険を警告した。 この地域の80%以上が破壊され、ほほすべてを建設し直さなければならない状況でもある。

4か月間の戦闘で、コバニ側では425人が命を失った。 IS側では1000-3400人にのぼると言われている。 双方とも自殺爆弾攻撃を敢行し、そのためにYPGとYPJは37人、IS側は700人以上が死亡した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-02-06 14:18:08 / Last modified on 2015-02-06 14:18:09 Copyright: Default

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