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スコットランド独立、企業は反対、労働者は賛成

独立賛成、歴史や民族ではなく社会的正義と平等に焦点..社会的代案建設ための大衆運動の契機

チョン・ウニ記者 2014.09.21 22:46

スコットランドの独立は座礁したが、 今回の住民投票は、英国保守党が主導する緊縮問題を通じ、 既得権層に対抗して新しい社会的代案を建設しようとする大衆的運動が形成される契機になったという評価が出ている。

スコットランド社会党(SSP)のアリスター・ブラックは9月20日、 「リンクス(links.org.au)」に 「スコットランドの45%は支配階級の深刻な恐怖にもかかわらず賛成を選んだ」とし 「企業はいつものように選択肢がなく、労働者は独立を選んだ」と投票の結果が階級的だったと指摘した。 彼によれば、賛成が優勢だった4地域は保守党の緊縮措置により最大の打撃を受けた場所で、 主要議題もまた保守的なスコットランド国民党(SNP)の宣言や、歴史や民族問題ではなく、 社会正義と平等の問題だった。

[出処:http://links.org.au]

緊縮の犠牲になった貧しい人々が独立賛成を主導

ブラックのこうした見解は、 住民投票の結果を分析したマスコミの報道でも具体的に確認できる。

英国の「ミラー」は9月19日(現地時間) 「窮乏した地域の貧しく若い有権者ほど、独立スコットランドを強く望んだようだ」とし 「スコットランド32州のうち唯一賛成票が多かった4州は、 ダンディー(賛成57%)、 ウェストダンバートンシャー(54%)、 グラスゴー(53%)とノースラナークシャー(51%)で、 スコットランドで一番低所得層と失業率が高い地域だった」と報道した。

スコットランド各地域の平均低所得層規模は13.4%だが、 賛成票が優勢な4州の低所得層は、 ダンディー17.8%、ウェストダンバートンシャー19.1%、グラスゴー21.5%、ノースラナークシャー16.8%だ。 この4州の失業率も、スコットランド平均の12.8%をはるかに超え、 それぞれ17%、17.8%、19.1%、16.4%だ。

分離独立に賛成した有権者に最大の影響を与えた要因も、 主に英国保守党の政策に対する不満と共に、 国家医療サービス(NHS)と公共支出などの問題だった。

9月20日のガーディアンの分析投票結果分析によれば、 賛成支持者は最終的な選択を決めた一番重要な2-3つの問題は、 ウェストミンスター政策に対する不満(74%)、NHS(54%)、税金と公共支出(33%)だったとし、 反対した人はポンド(57%)、年金(37%)、NHS(34%)をあげた。

アリスター・ブラックは 「賛成が優勢な4つの地域は緊縮に最大の打撃を受けたところで、 これらの地域の多くの人は生存のためにフードバンクに依存している」と指摘した。 ブラックによれば、人々は空腹によりフードバンクが配る缶詰をその場で開けて手で冷たいまま食べる場合もある。 警察は食べ物を盗むために家宅に侵入する事件が増加していると報告した。 グラスゴーの一部地域の男性平均寿命はサハラ南アフリカ地域より低い58歳というほど劣悪だ。

独立運動、社会的代案のための大衆運動の基礎

こうした条件で、分離独立賛成運動は社会的代案を建設する 大衆的な運動の基礎として作用したことが明らかになる。

アリスター・ブラックは 「賛成運動の最大の長所は、もう既成政治家に引きずられず、 進歩的で民主的な考えを中心に結集させた大衆運動だった」と指摘する。

ブラックはまず 「住民投票ではスコットランド全域で前例のない政治的参加と討論があった」とし 「これは最近数十年間で減った投票率傾向に逆行する、巨大で例がない84.59%という投票率に見ることができ、 一部の地域では100%を示した」と指摘した。 ブラックはこうした独立運動について 「賛成支持者は数日間の地上戦で文字通り、大衆決起大会とデモ行進のために大きな村と都市の道路を占領し、圧倒的に勝利した」と紹介する。 彼によれば、エディンバラの一部の地域では有権者は投票当日早朝、投票所までのデモ行進を組織し、 バナーと笛に合わせて子供の両親が乳母車を押し、老人たちは車椅子を押して投票に行くなど、 大衆的な「投票運動」になった。 若い人々は特に、この社会運動の一番前の場にあった。

こうした独立運動を基盤としてドラマチックかつ急進的な大衆運動が スコットランド地域社会の全域で活性化したという評価だ。

アリスター・ブラックは 「急進独立キャンペーン(RIC)」とスコットランド社会党(SSP)、 スコットランド緑の党(SG)などの左派の大衆性もキャンペーンを通じて拡大し、 組織は独立運動の過程で団結し、活動家はこれを持続しようとしている」と伝えた。 政治的な経験が全くない人々も、地域コミュニティのイエスグループ(YG)、RICまたは独立のための女性たち(IFW)、全国集団芸術団体(NCAG)を訪れ、 非民族主義の左派知識人と有名人のコモン・ウェル(Common Weal)というキャンペーングループなどの運動もできたという。

独立運動、新しい政治勢力建設運動に発展させろ

ブラックはこうした状況で 「今、われわれは新しい憲法的論争に直面している」とし 「英国政府はスコットランドに新しい権限と英国に対する新しい憲法的な合意の可能性を約束したが、 保守党と労働党は当初の彼らの約束から距離をおいている」と指摘する。

そのため彼は、保守党は自分の利益と右翼をなだめるために協議にはいると見た。 一方でスコットランド国民党は、アレックス・セモンド党首が辞任したが、 支持勢力を集めた状況だと診断した。

ブラックは 「左派は独立運動で出現した社会運動へと進めば強くなる」とし 「45%の賛成は大変な成果だが、 さらにすばらしいことは大衆的な社会運動を建設したことであり、 この運動を新しい政治勢力建設のための運動に発展させることができれば、 われわれは政治を再編して揺さぶることができる」と提案した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-09-23 22:52:55 / Last modified on 2014-09-23 22:52:56 Copyright: Default

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