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ヨーロッパ熱い秋.. 「政府がこの土地を止める前に政府を止めろ」

スペイン、ポルトガルで週末大衆デモ.. 英国、ギリシャがゼネスト計画

チョン・ウニ、ソン・ミョングァン 2012.09.16 10:18

ヨーロッパの労働者たちが経済危機の下で、自分たちの生存権を略奪した政府 に対して熱い秋を予告している。スペイン二大労総は9月15日、緊縮についての 国民投票を前提に、ゼネストを行う立場を明らかにし、10万規模の大衆デモを 展開した。ポルトガルでも大規模緊縮反対デモが行われ、英国とギリシャでは 9月中に全国的なゼネストが計画されている。

15日、スペインのマドリードでは、緊縮反対のための『マドリードでの大行進』 デモが進められた。デモに出た人々は、「嘘を終わらせろ、緊縮を終わらせろ」 というシュプレヒコールをあげながら道路を行進した。この日の集会は、スペ イン最大の労働組合連盟である労働者会議(Comisiones Obreras、CCOO)、労働 者総連合(Union General de Trabajadores、UGT)と共に150の社会団体が組織し た。彼らは7月から各界各層が参加する民衆会議を組織して集会を準備してきた。

▲約10万人がマドリードでの大行進に参加した。[出処:World Riots 24/hFaceBookページ]

嘘をついたスペイン政府、緊縮に対する国民投票を施行しろ

スペイン二大労総は何よりもラホイ総理の公約不履行を問題にして緊縮に対す る国民投票を要求している。二大労総は、政府が国民投票を受け入れなければ 自主的にでもするという立場だ。

CCOO労総機関紙の7月特別版によれば、CCOOは「過去に統治勢力は新自由主義的 政策のために辞任したが、現勢力は新しい公約で選挙で勝利したのにその公約 はなくなり、他の政策が乱舞している」とし「ラホイ政府の例は『偽りの民主 主義』の赤裸々な行為」だと批判している。スペイン国民党(PP)のラホイ総理 は当初、11月の総選挙で執権社会労働党政府に対し、税金の値上げや賃金削減 などの緊縮措置に反対する公約を打ち出し、圧倒的な票差で勝利した。

CCOOのトクソ(Ignacio Fernandez Toxo)議長は「少なくとも政府は国民に新し い政策方向に同意するかどうかを問わなければならない。もし、ラホイ総理が 国民投票についての今日の要求を無視すれば、スペインの労働組合は秋に新し い全国的なゼネストで対応する」とし「今、全国的なゼネストの可否はラホイ にかかっている」と話した。

スペインの労働者たち、続く賃金カット、整理解雇、労働柔軟化に抵抗

全国からマドリードに集まったデモ参加者は、労働部門ごとに多様な色のTシャ ツを着て8つのグループを作り、マドリードを行進した。バスだけで千台以上が 動員され、一部は地域からマドリードまで自転車に乗ってきた。

黒いTシャツを着たスペイン公共部門の労働者は、2010年以前の社会党政府による 賃金5%削減と凍結を批判する一方、ラホイ政府の下で公共部門労働者の年末賞与金 の削減、労働時間の延長および月次休暇短縮を批判した。

保健福祉分野の公務員たちは、整理解雇、賃金25%削減、新規職員の採用中止と 共に70億ユーロ削減計画に反対した。

学生、教師、父兄は緑のTシャツを着て、教育財政約60億ユーロ削減を阻止する ために出た。教師と大学教授は緊縮措置により5%低い賃金を受けることになり、 さらに3時間から5時間長く働かなければならない。また、登録金は大幅に値上 げされ、学級の規模は大きくなり、教科書の購入と食費の支援も削減される。

紫のTシャツを着て出てきた女性たちは、家庭暴力防止プログラムの廃止と女性 の家の閉鎖、支援が必要な個人や、家族を手伝う主婦への支援金の削減を批判 した。

オレンジのTシャツを着た社会福祉士は、病院、家庭と老人福祉に関する約43% の削減に反対した。

▲ポルトガルで約15万人が緊縮反対大衆デモを行った。[出処:World Riots 24/hFaceBookページ]

怒れる人々と左派労働者団体、スペイン政府退陣デモを予定

この日のデモを主導した社民主義的な二大労総は、緊縮についての国民投票を 提案したが、さらに急進的な対応が必要だという声も提起されている。

独立の労働組合、労働者総連盟(Confederacion General del Trabajo、CGT)は、 CCOOとUGTは前サパテロ社会労働党(PSOE)政府と緊密に協力してきたと批判する 一方、国民投票は不要で、単に時間の浪費だという立場だ。彼らは緊縮措置は スペイン民衆に対する攻撃であり、単に廃棄されるべきだと見ている。

セラーノ(Luis Serrano Peregrina) CGT国際部長は15日〈ユンエベルト〉との インタビューで、「議会が怒れる民衆を恐れている現在」「少しの時間もそん な欺瞞作戦のためにかけてはいけない。その代わりに民衆に対する社会的経済 のための代案を形成できるように力を合わせなければならない」と明らかにした。

彼らは15日のデモに参加しながらも、アナーキー主義労働組合(CNT)とアンダル シア労働組合(SAT)、そして独立的組織とゼネストを準備している。CGTが主導 するゼネストは10月と11月に行われる予定だ。

一方、25日には政府退陣デモが始まる。今回のデモは『怒れる人々(log indignados)』が提案した。彼らは、政府が退陣するまで議会包囲デモを行う 予定だ。今回のデモにはCGTなどの左派労働組合も参加する計画だ。

スペイン政府は先週、新しい緊縮措置を発表した。ラホイ政府は、経済危機を 克服するという理由で2014年末までに1020億ユーロ削減する方針だ。また労働 市場の改革により、解雇に対する保護を柔軟化し、補償費を下げようとしてい る。最近では付加価値税を18%から21%に上げた。失業基金も削減される。

一方、スペイン政府は最近、スペインの銀行を救済するためにヨーロッパ中央 銀行に1000億の融資を申請した。現在、スペインでは4人に1人が雇用がなく、 若者は2人に1人が失業状態にある。

ポルトガル民衆が政府退陣を要求、ギリシャと英国労総もゼネストを予告

一方、ポルトガルでも全国で15万人が緊縮に反対してデモ行進を繰り広げた。 40以上の都市でデモが行われ、西部海岸の都市アベイルでは20代の青年が緊縮 に繁体して焼身を試みた。ポルトガル人たちは「IMFは出て行け。IMFは空腹と 悲惨を意味するだけだ」と叫ぶ一方、右翼政府の退陣を要求した。

デモに出た人々は「政府がこの土地を止める前に政府を止めろ」という横断幕 を持って行進した。デモの行列はスペイン大使館を通り、連帯を示した。

一方、ギリシャ労総は9月26日、政府の緊縮措置に反対して全国的なゼネストを 計画している。英国最大の労組連盟である英国労働組合会議(TUC)も9月20日、 英政府の緊縮に反対し、ゼネストを行う計画で、今回のストライキは史上最大 規模になると予測されている。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-09-16 23:23:31 / Last modified on 2012-09-16 23:23:32 Copyright: Default

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