投稿者 : 小泉雅英
羽田澄子さん(演出)のドキュメンタリー映画『嗚呼 満蒙開拓団』(2008年 自由工房作品)
を、ようやく観た。関東軍、満鉄、政府、
それらの関係者たちが脱出した後に、取り残された開拓団移民とその家族たち。過酷な逃
避行の中で、幼い家族を殺めた多くの家族の証言。
遺棄された幼児を育て上げた中国人養父母の存在。現地で亡くなった日本人移民の墓を建
立し、守って来られた中国の人々。歴史の中で翻弄され、
生き延びて来られた人々の人生を思い、観ながら、何度も涙が滲んだ。大日本帝国を引き
継ぐ日本国は、侵略戦争で犯した多くの責任を果たしたか。
最高責任者であった大元帥天皇は、責任をとったのか。敗戦後、意匠を変えて延命した天
皇は、戦争責任も戦後責任も果たすことなく、現在に至っていることを、
あらためて確認しておきたい。そして、国策に翻弄されたとは言え、満蒙開拓移民団とは
軍隊に護られた植民者(侵略者)だったこと、その「開拓地」も、実は現地農民の耕作地
を強奪し、配給されたものも多かったことなど、
この映画では触れられていないが、歴史的事実として、忘れられてはならないだろう。と
もあれ、多くの貴重な証言を、
記録として残された本作品に感謝したい。(2025/08/13 帰還者たちの記憶ミュージアム)
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Last modified on 2025-08-14 12:23:22
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