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「ガザの事態を憂慮し、即時停戦と人道支援を訴える中東研究者のアピール」への賛同を!
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◆「ガザの事態を憂慮し、即時停戦と人道支援を訴える中東研究者のアピール」(10月17
日の中東研究者有志)への賛同を!

小野政美です。

いま、この時間にも、パレスチナ・ガザ地区への残虐な無差別空爆が続いています。パレ
スチナ・ガザの子どもたち(ウクライナの子どもたち)のことに連日連夜心を痛めながら
忸怩たる思いの日々です。多くの人が同じような想いをされていると思います。

イスラエルは、ハマースによる無差別攻撃への「報復」と称して、「天井のない監獄」と
言われるパレスチナ・ガザ地区への残虐な無差別空爆を続けています。すぐにもガザへの
地上攻撃を行う準備中です。

ガザ地区はイスラエルが2週間前に「完全封鎖」をして以降、物資を入れられなくなり、
水や電気も止められて市民生活や医療に甚大な影響が出ています。イスラエル軍による激
しい空爆や砲撃が襲い、国連によると、100万人以上が家を追われました。

ガザの保健省は、昨日10月19日の時点で死者は1500人以上の子どもを含む3785人
、負傷者は1万2千人以上にのぼると発表しています。今後、大規模な地上侵攻が強行さ
れれば、文字通りの「ジェノサイド(大量民族虐殺)」が起こることになります。米国は
、国際法違反の占領、封鎖、入植、虐殺を続けるイスラエルを一貫して支持してきました
。今回もまた、イスラエルによる無差別空爆を支持し、武器支援を行い、空母まで差し向
けています。


バイデン大統領のイスラエル訪問により、(イスラエル首相府は10月18日、人道支援物資
の搬入許可について「バイデン大統領の求めを考慮し」と説明しました)「人道支援物資
の搬入」が始まると伝えられています。


しかし、ガザの人たちには「そもそもイスラエルに多大な軍事支援をし、パレスチナへの
過剰な報復攻撃を認めているのは米国ではないか」との怒りが渦巻いています。

ガザでの新聞社の取材に対し、ガザに住むウマルさんは、

「私たちは世界から完全に孤立し、何百トンもの爆弾が降り注ぎ、避難所さえも攻撃され
て人々が死んでいる」

「イスラエルと米国から見れば、私たちパレスチナ人の基本的な権利ではなく、与えられ
る『恵み』なのだろう。悔しさを感じながら、感謝しなくてはならないのか」と語ってい
ます。

220万余のガザの人々が、水道や電気も止められ、食料もなく避難することもできずにい
ます。ガザの人々を空爆し続け、地上攻撃を準備中のイスラエルの暴力も、
それを支持するアメリカ・バイデン政権も決して許すことはできません。

歴史的には、1948年のイスラエルによるパレスチナ占領、パレスチナの人々が75年間も故
郷に帰れず、
国際法違反の入植地=占領地拡大、難民を強いられた「ガザ」の人々を封鎖し自由と希望
を奪っていることがあります。

ハマスを根絶する自衛の戦争と称して、パレスチナの人々の命の犠牲を生み出すイスラエ
ルによる空爆も地上攻撃も一刻も早く止めることが必要です。
米国に対しても、イスラエルへの支援を中止することを求めなければなりません。

◆10月17日に中東研究者有志が「ガザの事態を憂慮し、即時停戦と人道支援を訴える中東
研究者のアピール」を発表しました。

◆オンライン記者会見で、10数名の呼びかけ人の方々が発言されています。下記でご覧に
なれます。
https://sites.google.com/view/meresearchersgaza/

◆「アピール」には誰でも賛同できます。
賛同される方は下記を開き、賛同署名フォーム部分をクリックして氏名・メールアドレス
等を記入してください。
https://sites.google.com/view/meresearchersgaza/

◆問い合わせなどは中東研究者有志アピール事務局まで。
meresearchersgaza@gmail.com
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◆<ガザの事態を憂慮し、即時停戦と人道支援を訴える中東研究者のアピール(2023年10
月17日>

中東のパレスチナ・ガザ地区をめぐる情勢が緊迫、深刻化しています。私たちは、中東の
政治や社会、歴史、中東をめぐる国際関係等
の理解、解明に携わってきた研究者として、また中東の人々やその文化に関心を持ち、中
東の平和を願ってさまざまな交流を続けてき
た市民の立場から、暴力の激化と人道的危機の深刻化を深く憂慮し以下のように訴えます。

一、 即時停戦、および人質の解放
二、 深刻な人道上の危機に瀕しているガザを一刻も早く救済すること。ガザに対する攻
撃を停止し、封鎖を解除して、電気・水の供給、食
糧・医薬品等の搬入を保証すること。軍事作戦を前提とした市民への移動強制の撤回.
三、 国際法、国際人道法の遵守。現在進行中の事態の全局面において人道・人権に関わ
る国際的規範が遵守されることが重要であると共に、占領地の住民の保護、
占領地への入植の禁止等を定めた国際法の、中東・パレスチナにおける遵守状況に関する
客観的・歴史的検証.
四、 日本政府をはじめとする国際社会は、対話と交渉を通じて諸問題を平和的・政治的
に解決することを可能とする環境を整えるため、全力を尽くすこと.

ガザをめぐる深刻な事態は、戦闘・包囲下に置かれた無数の市民の命を奪い、多大な犠牲
を強いているだけでなく、もしこれを放置す
れば中東の抱える諸課題の平和的解決が半永久的に不可能になり、中東、さらには世界全
体を、長期にわたる緊張と対立、破局に引き
ずりこみかねない危険なものです。日本は戦後、パレスチナ問題に関しては中東の人々の
声に耳を傾けて欧米とは一線を画した独自外
交を展開してきた実績があり、中東との相互理解・友好を深める交流は、市民レベルでも
豊かに展開されてきました。
このような蓄積・経験を今こそ生かし、人道的悲劇の回避と平和の実現のために力を尽く
すことを呼びかけます。

2023年10月17日

呼びかけ人 (呼びかけ人代表)
飯塚正人、鵜飼哲、臼杵陽、大稔哲也、岡真理、岡野内正、栗田禎子、黒木英充、後藤絵
美、酒井啓子、長沢栄治、長沢美抄子、奈良本英佑、保坂修司、
三浦徹、山岸智子、山本薫

◆よろしくお願いいたします。

Created by staff01. Last modified on 2023-10-20 16:23:01 Copyright: Default

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