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LNJ Logo 第35回多田謡子反権力人権賞受賞者の決定
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元国労組合員の久下です。  夭折した多田謡子弁護士の遺産をもとに、友人たちで運営している多田謡子反権力人権 基金は、第35回の受賞者を決定し12月16日(土)に受賞発表会を行います。  基金の詳細は下記サイトでごらんになれます。 https://tadayoko.net ------------------------------------------------ 1.第35回多田謡子反権力人権賞受賞者の決定  2023年10月上旬の運営委員会において、19団体・個人の推薦候補者の中から下 記の方々が第35回受賞者に決定されました。受賞者の方々には12月16日(土)の受 賞発表会で講演していただき、多田謡子の著作「私の敵が見えてきた」ならびに賞金30 万円が贈呈されます。なお、受賞者選考理由は別紙をご参照ください。 ● 水戸喜世子さん    (反原発の闘い) ● ホームヘルパー国家賠償訴訟原告団    (介護労働者の権利・生活とケア労働の尊厳を守る闘い) ● 金城実さん    (抵抗する彫刻家) 2.受賞発表会の開催  受賞者の皆さんをお迎えして、12月16日(土)、東京・連合会館で受賞発表会を開 催します。受賞者の方々には講演をお願いしています。参加費は無料です。本年も多数の 皆さんのご参加をお待ちしております。  (1) 日 時  2023年12月16日(土) 午後2時から5時まで  (2) 会 場  東京都千代田区神田駿河台3−2−11          連合会館2階201号室          TEL 03−3253−1771  (3) 議 事    1. 活動経過報告    2. 第35回多田謡子反権力人権賞選考経過の報告    3. 受賞者の講演    4. 反権力人権賞の贈呈 3.受賞者を囲む交流会  発表会終了後、受賞者を囲んだパーティを行ないます。引き続き同じ会場で行い、参加 費は無料です。 ----------------------------------------------- 第35回多田謡子反権力人権賞受賞者の紹介 ● 水戸喜世子さん  (反原発の闘い)  1967年、ベトナム反戦運動は世界各地で高揚、日本の青年・学生も佐藤栄作首相の南ベ トナム訪問を阻止する実力行動を10月8日に羽田空港一帯で展開して、死者1名と多数の負 傷者、逮捕者を出しました。闘いに参加していた東京大学助教授(原子核研究所)水戸巌 さんはデモ現場で負傷者の救出を、翌日からは喜世子さんらが逮捕者への差し入れ、羽田 周辺の全病院をたずねて、治療費支払い・被害把握・過剰警備の実態調査を始めました。 自宅を事務所に自己資金で始まった市民による救援活動は、やがて救援連絡センター発足 へと引き継がれていきます。喜世子さんは初代の事務局長として「救援2大原則」を貫き ました。1986年チエルノブイリ事故がおきて、反原発の理論的支柱だった水戸巌さんは超 多忙であったさなかの冬山登山で、物理学を専攻し、反原発の活動家でもあった双子の息 子と共に原因不明の死を遂げます。  2011年3月11日の福島第一原発事故のあと、同じく物理学を学んだ喜世子さんは、3人の 遺志を引き継いで脱原発、脱被ばく活動に専念。現在「子ども脱被ばく裁判の会」共同代 表であり、福島・韓国のわかもの交流を主催しています。闘い続ける水戸喜世子さんに、 多田謡子反権力人権賞を贈ります。 ● ホームヘルパー国家賠償訴訟原告団  (介護労働者の権利・生活とケア労働の尊厳を 守る闘い)  在宅介護を担うホームヘルパーの仕事は、人手不足と高齢化で大変危機的状況になって います。求人15人に求職者1人、平均年齢は65歳になり、人手不足で小規模事業所が次々 に閉鎖されています。これは介護のための予算を切詰めて、労働基準法が定める最低限の 労働条件も守れない制度を国が押し付けてきた結果です。ほとんどのヘルパーは、待機時 間も移動時間も、直前にキャンセルされた仕事の補償もない違法状態で働かされています 。2002年の制度開始から今までに最低賃金は1.4倍になっていますが、介護労働者の賃金 は同一のままで、最賃とほぼ同額まで切り下げられました。 「介護労働は女のやる誰でもできる仕事だ」という差別的考え方によって、介護労働が法 の枠外におかれ、制度そのものが危機になる中で、長年、介護労働の問題と取り組んでき たベテランヘルパー3人が、2019年、国の責任を問いケア労働の尊厳を守る国家賠償訴訟 を起こしました。  一審での不当判決後も支援の輪は大きく広がっています。どうしても必要で大切な介護 の仕事を、誇りを持って安心して働ける仕事にするため立ち上がった、3人のホームヘル パーに多田謡子反権力人権賞を贈ります。 ● 金城実さん (抵抗する彫刻家)  大阪の高校で教えていた沖縄出身の金城実さんは、沖縄出身者、朝鮮人、部落民への差 別に直面するなかで、抑圧された民衆から学んで彫刻制作を始めました。  1986年に読谷村に移住して「チビチリガマ世代を結ぶ平和の像」を制作。2002年に沖縄 で靖国訴訟が提起されると、父を靖国に合祀され関西靖国訴訟に加わっていた金城さんは、 沖縄靖国神社合祀取り消し裁判の原告団長となりました。2006年には読谷村に朝鮮人強 制連行問題を告発する「恨之碑」を建てました。  これまでに、「沖縄」「残波大獅子」「長崎平和の母子像」「チビチリガマ世代を結ぶ 平和の像」「恨之碑」「戦争と人間」「日本軍『慰安婦』像」を制作して沖縄戦の実相、 差別の実相を訴え続けています。  2018年には「琉球遺骨返還請求訴訟」の原告として京都大学を訴え、水平社宣言100年 の2023年には、水平社宣言を琉球語に訳し、全国に発信して差別を問う。常に反権力の側、 差別される側に身を置いて彫刻で訴え、琉球民族の歴史的位置づけを踏まえて、辺野古 ・高江など基地反対運動の現場に立つ金城実さん。私たちの大きな目標である金城実さん に、多田謡子反権力人権賞を贈ります。

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