小説『アトランタからきた少女ラーラ』/ラーラは地球をどう報告する? | |||||||
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投稿者 : 松田敏 小説『アトランタからきた少女ラーラ』紹介 ラーラは地球をどう報告する?みなさま、毎日さまざまな場所でご活動されていることと思います。私もです。その私たちに共通する気がかりな事柄として、「原発」稼働をどうやめてもらうか、という課題があると思います。いや、「うまく運用する」ためにはどうすればよいか、と考えておられる方もあるかもしれません。今度書いた小説は、『アトランタからきた少女ラーラ』と申しまして、英名は、’Lara a Girl from the Planet Atrantor’ としています。彼女、ラーラは、私たちの銀河の中央部で行なわれている宇宙ヨットレースの事故で遭難し、銀河の辺境へ弾き飛ばされます。救援までの間、近くにあった惑星地球に降りたって、そこに暮らす高校生と交流することになりました。 その時代が、全国に原子力発電所を張り巡らせようと政府が算段していた1970年代の後半です。そこに来た少女は、高校生と学んだり遊んだり、恋するシーンにも恵まれます。 その頃にあっても、核分裂エネルギーの利用に疑問を持つ科学者がありました。そのエネルギーを用いて巨大な電力を供給することができても、あとには、人間に害を与えないまでに放射能が減衰するまでには何十万年もかかってしまう廃棄物ができてしまうから。 他方で、国の方針に見合って、自分の地方に原発を建設しようとする地方の議員や、それに従う地元の「有力者」、また反社会的勢力すれすれの「組員」や暴走族のチンピラたちも登場します。 ラーラは、高校生たちと交際しながら、そんな地球を放っておいてよいのだろうかと、同じ宇宙ヨットの仲間と一緒に悩みます。また、彼女の正義感は、「美しい地球を守りたい」と誓う高校生や科学者を恫喝しようとするチンピラたちに対して爆発します・・・。 「この地球は、つい最近、核分裂エネルギーを兵器として人の上で二度も炸裂させた星だ」宇宙船の同僚は苦悩してそう言います。 彼らに恥ずかしくない地球を、つくっていくことができるのでしょうか。ラーラは、高校生たちに何かを伝えようとしています。 よかったら、どうぞページをパラパラとめくってみてください。 *青弓社・四六判340ページ・2021年7月26日出版 Created by staff01. Last modified on 2021-07-12 13:19:53 Copyright: Default |