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武器より暮らしを!大軍拡予算案を通すな!〜国会前で市民集会

 3月12日「武器より暮らしを!大軍拡予算案を通すな!参議院議員会館前アクション」(主催=武器より暮らしを!市民ネット)に参加した。参加者は約50人。主催者の杉原浩司さんの話の後、私も参加している「幕張メッセでの武器見本市に反対する会」「安保法制に反対するママの会@ちば」の金光理恵さんがスピーチ。これまで、県や県議会、千葉、船橋、市川各市の議会に働きかけて来たが、なかなか上手く行かないこと、街中での武器見本市反対のシール投票をしてきたことを報告。シール投票では、ほとんどの人は「いらない」に貼るが、ある子連れの母親が「やったほうがいい」を選び、理由は「人が集まってその分経済が回る。税収が増えれば保育園だって充実する」との答えにショックを覚えたという。彼女が「ここに並んだ武器がどこかの国で子どもを傷つけているかもしれない」といっても「そんなこと関係ない」と一蹴されて驚いたと。これからは見本市反対のネット署名を始めると報告し、最後に自分たちのコール「武器はいらない、愛をください!」をした。

 続いて 「パトリオットミサイルはいらない!習志野基地行動実行委員会」ほかの活動を している吉沢弘志さんがマイクを持つ。 防衛予算などを分析し、批判を続けてきたと。その中でも、国民生活の縮減について追及 している。兵器を買う予算の拡充額と、介護報酬の引き下げ額とがぴったり合うと、衝撃 の発言もあった。 これまで役所は、社会保障費は毎年一兆円の自然増は仕方ないといっていたのに、自然増 を半分に減らし、防衛費に回した。 何しろ青天井で防衛費に注ぎ込まれていると、結んだ。

 ちょうど午後からは、国会審議が始まる。その間隙を縫って、宮本徹共産党議員が駆けつける 。 今政府が買うことにしている F35戦闘機がいかに欠陥であるかを述べ、維持費すら把握し ていないものをさらに105機も購入するのは「ずさんな買い物である」と断定。 毎年欠陥が見つかるというのも怖いものだが、撃っても当たらないとか聞くと、噴飯もの だ。 それを長期計画で購入するらしいが、国会議員の任期は、短いので長期計画は、立てられ ないのがこれまでだった。だが安倍政権になってから、その原則が崩れたと聞くと大丈夫 かなと、さらに不安になった。

 西谷修さん(立教大学)は、宮本さんの話を受けて、F35の欠陥などに触れ、人間は技術 を追求するあまり、人間が使える技術の域を超えてしまった。アメリカ国内では、訓練も できないオスプレーを作ったり、体重62キロ以下だと脱出時に首の骨が折れる戦闘機を開発した。 日本は武器を買えるようにしたためそんなものを買っている。 戦争に備えるというが、「いつでも戦争が出来るから」と「国民は言うことを聞け」と言 っているのだと。 権力持ったらなんでも出来ると、これまでの安倍首相のやった悪事をあげる。 日本は、国を破壊した挙句戦争しない国にしたのに、もう一度壊そうとしていると語気を 強める。 拉致被害をキッカケに、日本は、被害者だと言い出し、軍国化を始めた。 2014年に集団的自衛権が認められた。それ以来日本で軍事産業を育て始めた。 石垣で基地作りが一挙に進んでいる。憲法違反のことを政権がやってる。 だから憲法変えなくても戦争ができる国になっている。なのに「できたら変えた方がいい とやっている」みたいだと。 最後に、この武器取引に反対する運動は、貴重だと。 嘘が本当で本当は紙くずになっている。悪夢を断ち切るために日々活動して行きましょう と締めくくった。

 原発被害者の住宅 問題に取り組みまた反貧困ネットの事務局長の瀬戸大作さんが、国会 で安倍首相は福島に対して「切れ目ない支援」と言うが、実際は住宅を追い出される。貧 困者の生活保護もなかなか降りず、所持品が1万円を切ったらまた来いと言うと。 武器を買うお金を「なぜ彼らに回さないのか!」と怒る。ホームレスや自殺者が出ている 状況なのだから、武器より暮らしを、人権をと結ぶ。 続いて双葉・浪江からの自主避難者と、東電刑事裁判の 原告のお一人が切実な現状と怒 り、廃炉作業の危険と実効性などを訴える。 知らなかったが、除染したフレコンバックを、今や8000ベクレル以下は汚染土ではなくて 土嚢と言うそうだ。建設現場や畑などに再利用(再汚染)するための言い換え。そうする ことでのごまかしである。

 立憲民主党の近藤昭一さんは、武器を言い値で爆買いしていることを問題視して、まず生 活を豊かにしていくことが大事で、いまのやり方は、かえって戦争への危険を煽っている と述べる。戦争に突き進んだ反省から持った九条を守っていきたいと続ける。

 戦地を歩く報道写真家の志葉玲さんは、日本が買うものぐらい調べてほしいと開口1番。F 35は、960を超える欠陥がある。仮に仕様通りに動いても、機体が重く格闘能力が低い。 こんなものを主力兵器にしていいのか。 この機の共同開発国であるカナダは、65機買う予定だったがやめている。日本は、なぜそ れができないのか。 それは、経団連が出して来ているものをただトレースしているだけだからだと言う。車の 貿易赤字を、これを買って相殺出来たとしても、トリクルダウンは当てにならないと断言 。 究極、アベがいなくなれば日本は安全になるから、早くやめてほしいと言う。 これから確実に、異常気象がくる。その対策に、お金を使ってほしいと力説した。

 長年消費者運動をしてきた富山洋子さん
「武器より暮らしを」の暮らしの前に「いのち」をつけたいと話し始める。 人間以外にも沢山のいのちがあり、ほかのいのちは、人間をなんと横暴かと思っているだ ろ。人間は他のいのちをいただかなければ生きていけない。もっと他のいのちを大事にし なければならない。戦争は、全てのいのちを奪うと、力強くマイクに向かう。 だから武器ではなく、原子力ではないのです。これからも頑張りぬていきましょう!

 妙法寺の武田隆雄上人から
富山さんのお話の通り、いのちが大事だと。横須賀で軍港巡りをしているが、どれだけの 人を殺していくかを検証しなければならないと。

 小寺隆幸さんは、日本の大学などでの基礎研究の弱体化が進み危機的状況であることと軍 事研究予算の増大の危険性についてキッチリ訴えた。 アメリカは日本の技術が欲しいから、そのうち共同開発して世界最先端の技術を持つよう になるだろと危惧する。 日本では、軍事研究はしないと学術会議が声明を出しているが、いくつかの大学ではそれ を破っている。その予算は、年々増え、100億円になったと心配する。

 ベテランズ・フォー・ピース・ジャパンの共同代表の井筒高雄さん。 アメリカから買う武器で他国の人を攻撃する。これは、殺人であると語気を強める。また 、自衛官が、肩身が狭い思いをしないようにと、憲法を変えるといいながら、殉職した公 務員には払われる弔意金が、自衛官に払わないと自衛官を本気で大切にしていないと訴え る。なんで九条があるのかも考えて欲しいと声をあげる。そして、参議院議員会館に向か って、国会で防衛予算の組み替えをしてほしい!少しでも減らす提案をしてほしい!と良 識の府である参議院こそ、それをしてほしいと大きな声で訴える。 保育園の無償化も、今のやり方は認められない。今保育園に入れない人には、なんの補償 もないのだから、保育園の全入を目指すべきではと突く。 予定の1時間半を越える参議院会館前の集会は、熱気の内に終わった。〔笠原眞弓〕


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