本文の先頭へ
LNJ Logo ユニクロ関連情報 : ヨーロッパ・アジアのNGOからユニクロへの手紙
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1489460653079st...
Status: published
View


〔レイバーネット国際部・I〕

ユニクロの元委託工場の倒産争議について、欧州のNGO団体クリーン・ク ローズ・キャンペーン(CCC)とユニクロ・ファーストリテイリング社との書簡のやり 取りを転送します。ご参考までに。 こちらのリンク先は3月8日の国際女性デーに行われた香港ユニクロ店でのアクションの 様子です。(写真) https://ja-jp.facebook.com/GlobalizationMonitor/posts/10155207961479379 ====== ●ヨーロッパ・アジアのNGOからユニクロへの手紙(2017年2月21日) ファーストリテイリング 新田幸宏さま (Eメールにて)  貴職が2015年にワーカーズ・ライツ・コンソーシアム(WRC)のジェシカ・シャンパーニ ュ(Jessica Champagne)と、2016年にレイバー・ビハインド・ザ・レイベル(Labour Be hind the Label)のアナ・マクミューレン(Anna McMullen)と話をされた件についてフ ォローアップのためにご連絡差し上げます。  ファーストリテイリングのインドネシアのサプライヤーで倒産したPT Jaba Garmindoの 工場で働いていた4000人の元労働者には、未払い賃金および離職(失業)手当として計14 10億インドネシア・ルピア(1080万ドル)の補償金を受ける法的権利があり、この支払い が至急行われなければなりませんが、未だ実行されておりません。  労働組合GSBIは、2016年8月9日付の書簡を以って、PT Jaba Garmindoの労働者が非常に 困難な状況にあり、これを解決するための一助として貴職の介入を求める依頼をしており ます。労働組合GSBIおよびFSPMIは、労働者たちの多くが他の生計手段を持たず、家族で 住む住宅や子どもの教育といった、日常生活に不可欠な基本的ニーズを満たすことができ なくなっている者もいることについて懸念を表明しています。  労働者たちが2015年3月からこのような困窮状態におかれたままであることは、あまり にもひどいというだけでなく、同時に、『生産パートナーは...適用される全ての法律に 則って、賃金および手当を支給する』ことを求める御社サプライチェーンの行動規範に違 反しています。  貴職は、WRCのシャンパーニュさんとの直近のやり取り(2015年12月28日)のなかで、 ファーストリテイリングが『引き続き、この件に関する法的手続きの進捗をきちんと見届 け、必要となれば、さらなるアクションを取ることを決定する』ことを保証しています。  ご存知かもしれませんが、このほどPT Jaba Garmindoの以前の資産が競売にかけられた ものの、労働者への未払い賃金の45%をまかなう金額にしかなりませんでした。労働者は いまだに、失職手当やその他の受け取るべき補償金が支払われるのを待っています。  FSPMI とGSBI の2労組は、多くの労働者が、工場からの補償が出なかったときに借り 入れた借金を抱えていたり、住居を失ったり、子どもの学校関係の費用が払えなかったり していると報告しています。今子どもの学校関係の費用が払えないことは、今後永続的に 子どもたちの教育に悪い影響をおよぼしますし、将来的に得られる収入が減ってしまうこ とにもなります。労働者たちの状況は、工場の主要な取引先(納入相手)の一つである御 社に対して、私たちが最初にこの件をお知らせした時点からさらに悪化しています。  PT Jaba Garmindoの他の顧客たちがすでに進んで行動したのと同様に、ファーストリテ イリングが今すぐアクションをとり、PT Jaba Garmindoで働いていた労働者たちに失職手 当が支払われるよう支援することによって、人権を尊重するという企業責任を果たすこと を、私たちは求めます。PT Jaba Garmindo と継続的に取引のあった御社には、サプライ チェーンの労働者に起こったマイナスの影響を緩和する義務があり、したがって、御社は 解決のための資金を提供しなければなりません。  このレターにサインしている団体は、今後ファーストリテイリングがとっていくことを 計画している対応・行動の概要を示した返信を、2月27日までにくださるよう要請します 。私たちは、本件について報告を公表する用意がありますので、御社のブランド向けに衣 料を生産していた、不誠実な対応をされた労働者たちの状況を改善するために御社がとっ ていこうとしている対策を理解することが、私たちにとって重要です。 敬具 Laura Ceresna-Chaturvedi   クリーン・クローズ・キャンペーン(CCC)ドイツ緊急アピールコーディネーター (署名団体) CCC国際オフィス CCC東アジア People & Planet War on Want ワーカーズ・ライツ・コンソーシアム ●ユニクロからの返信 2017年2月27日 親愛なるラウラさん  PT. Jaba Garmindo ("Jaba Garmindo") の破産に関わる法的手続きについての2017年 2月21日づけのレター、ありがとうございます。  当社がJaba Garmindoから調達していたのは、2012年10月から2014年10月で、この間当 社は、Jaba Garmindoへの発注分に対して遅滞なく支払うことも含めて、契約上の義務を すべて果たしていました。さらに、2012年9月9日から2014年5月16日まで実施した当社の ソーシャル・コンプライアンス・プログラムを通じて、労働者たちに、インドネシアの法 規どおりの賃金・手当てが支給されていることを、モニターし確認しております。  2014年初めに、品質問題、納品の遅れが発生した際、Jaba Garmindoへ警告を出しまし たが、同社は一定期間内に問題を解決することができなかったので、当社はもうJaba Gar mindoに発注しないという決定をしました。当社はJaba Garmindoの主要取引先ではありま せんでしたが、撤退に当たっては、責任ある戦略を適用しました。つまり、2014年4月か ら徐々に取引量を縮小し、2014年10月に取引を終了しました。それ以降当社は、JabaGarm indoとは何ら取引関係がありません。  労働者への失業手当の支払いに係る決定は、インドネシアの法的プロセスによって、し かるべく行われるものと当社は考えます。また当社はJaba Garmindoに対する責任を全う したと信じております。 敬具 新田幸弘 グループ上席副社長 サステナビリティ担当 ファーストリテイリング   ●ユニクロへの返信(2017年3月8日) ファーストリテイリング グループ上席副社長  サステナビリティ担当 新田幸宏さま インドネシアPT Jaba Garmindoの元労働者に対する補償の支払いについて  PT. Jaba Garmindo (“Jaba Garmindo”) の破産に係る法的手続きに関する2017年2月 27日付けのメールによる返信、どうもありがとうございます。  当方からの書簡について、主要なポイントをご理解いただけなかったものと思われます 。書簡のポイントは法的手続きのモニタリングについてではなく、御社のために衣料品を 生産してきた労働者への御社の説明責任についてなのです。  日本の多国籍企業として、ユニクロは、サプライチェーンの全体にわたって、デュー・ ディリジェンス責任を果たさなくてはなりません。この責任には、ユニクロのために服を 生産する労働者への責任やただ切り捨てにしないことも含まれます。Jaba Garmindoの倒 産は、ユニクロが発注を止めたことと密接に関係しています。労働者とその家族は、深刻 な経済的苦境に見舞われています。ユニクロはサプライチェーンの全体にわたって、全て の労働者に賃金と失職手当が必ず払われるようにしなくてはならないーこれが、インドネ シアの労働法が課していることであり、このことは2015年に法廷で確認されています。  閉鎖されたJaba  Garmindo施設の従業員の大多数ー80%ーは、女性です。インドネシアでは低所得層に対 する基本的な社会保障・セーフティネットがないため、労働者たちが法的に受け取る権利 のある支払いを受け取れないでいることは、女性たちとその家族に一層大きな影響をもた らしています。今日、「女性の日」に、支持者を動員して、億万長者で日本一の富豪であ るユニクロCEO柳井正に対し、ユニクロのサプライチェーンで働く労働者への責任を取り 、ユニクロのインドネシアにおけるサプライヤーに雇用されていて、(その倒産により) 影響を受けた女性たちを支援するようにと強いメッセージを送ることは、衣料産業におけ る労働条件を改善するために働いている人権団体であり、運営の主たる担い手が女性であ る組織とし ての私たちの責務です。  ユニクロよりもずっと小さいブランドが補償基金に拠出することで、労働者の生活に対 する責任を引き受けています。私たちはユニクロに対し、(このブランドと)同じことを し、家や雇用を失い、絶望的な状況にある労働者が、少なくとも、法的に(受け取る)権 利があるものを確実に受け取れるようにすることを求めます。 Jaba Garmindoの元労働者に連帯して、 Marta Zogbi   CCC国際オフィス緊急アピールキャンペーンコーディネーター (署名団体) SACOM Globalization Monitor War on Want

Created by staff01. Last modified on 2017-03-14 12:04:13 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について