本文の先頭へ
LNJ Logo 報告:7.31 不二越正門前行動〜強制連行・強制労働の責任を追及
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 0731fujikosi
Status: published
View


報告:7.31 不二越正門前行動〜強制連行・強制労働の責任を追及

7月31日午後、富山にある不二越本社前において、戦争犯罪に対する責任追及行動が取り 組まれました。主催は「第2次不二越強制連行・強制労働訴訟を支援する北陸連絡会」で 、結集したのは富山の市民団体や連帯ユニオン関西生コン支部など約40名。福井、大阪、 東京、神奈川などからも参加者があり、さらに「青少年平和交流団」として来日していた 韓国・光州の高校生16名も合流。また門前には、亡くなった被害者らの遺影も置かれまし た。そして約1時間、「戦犯企業」不二越に対し怒りの声を叩き付け、強制連行・強制労 働に対する謝罪と補償を要求しました。
他方、門前集会のあいだ、路上で右翼の街宣車4台が「韓国人は日本に入るな」「朝鮮人 は出ていけ」などと、典型的なヘイトスピーチを大音量で繰り返しました。しかも、富山 県警と不二越の警備員は、それを一貫して黙認。警察官に抗議しても、「拡声機の使用に よる暴騒音の規制に関する条例」(拡声機暴騒音規制条例)の説明をするだけで、昨年成立 した「ヘイトスピーチ解消法」(本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた 取組の推進に関する法律)は知らないという態度で、最後は「市民と法律の議論をする気 はない」と言い放ちました。
また2014年の不二越株主総会では、日本人株主が原告株主に対して「朝鮮へ帰れ」と罵倒 し、それを不二越は黙認しています。さらに今年7月、不二越の会長は「富山で生まれて 地方の大学に行った人でも極力採らない」「(同県出身者は)閉鎖された考え方が非常に 強い」「ワーカーは採ります」などと発言し、後に「不用意で不適切な表現」だったとブ ログで謝罪しました。しかし、これは「表現」の問題ではなく、こうした富山県人や労働 者への偏見や侮辱が、外国人への差別発言を黙認する体質につながっていると、思わざる を得ません。 門前行動終了後、「青少年平和交流団」と参加者による、感想交流会がもたれました。韓 国・光州の高校生らは、「歴史を正しく理解し、闘っている日本人がいるのを知って驚い た」「自分が現場で泣いたのは右翼の暴言のせいではなく、この闘いを見て感激したから 」「何もできない、非力な自分が悔しい」「将来、歴史学者になりたいという希望が、い っそう強くなった」「問題解決に力を入れない、韓国政府にも問題があると思う」などと 、語っていました。ただし、韓国から若い世代が結集しただけで、不二越当局にとっては 、相当な圧力になった筈です。彼らは帰国後も、友人や後輩に、日本での体験を伝えるで しょう。彼らは決して非力ではなく、政治や歴史を動かす一つの力だと思います。 不二越闘争は、日本鋼管訴訟の金景錫さんが、1992年に不二越を訪問し、未払い賃金の支 払いと謝罪を要求。当該の被害者らと、不二越を提訴したのが始まりです。この第1次不 二越訴訟は、2000年に画期的な勝利和解をかちとりました。さらに2003年、根本的・全面 的解決をめざして提訴されたのが第2次不二越訴訟ですが、2011年に敗訴。しかし、2013 年に不二越韓国訴訟第1次提訴、2015年に同第2次提訴、同第3次提訴と、法廷闘争は続 けられています。現在、不二越韓国訴訟の早期進行と、新日鉄訴訟・三菱重工訴訟におけ る大法院判決を促す運動が焦点です。同時に当初から、不二越正門前行動、株主総会行動 、東京本社行動が継続され、近年では中国の戦争被害者による日本国・戦犯企業との闘い との連帯行動が実現しました。朴槿恵政権を打倒した韓国では、「平和の少女像」の隣に「徴用工像」 を建てる計画も進んでいます。共に闘いましょう。 【北陸連絡会】http://fujisosho.exblog.jp/ 【写真報告】https://blogs.yahoo.co.jp/tocka_jikkoi/66592580.html 【参加報告】佐藤和之(佼成学園教職員組合)

Created by staff01. Last modified on 2017-08-04 18:14:52 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について