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国民の「抵抗権」を無視する裁判所〜テント裁判、控訴審で不当判決

      佐々木有美

 地下鉄桜田門の駅を降りて裁判所に向うと、機動隊の装甲車が2台、ものものしく停まっている。その他にも警察車両が4台、その先には、私服警官が30人以上、多数の制服警官がたむろしていた。10月26日、経産省前テントひろば裁判の控訴審判決の日の情景だ。

↓手前の背広はすべて私服警官

 裁判所の前には200人を超える支援者が集まっていた。福島県双葉町の亀屋幸子さん(写真上)は、「テントがなかったら立ち直れなかった。私の第一の故郷は双葉町、第二の故郷はテントひろばだ。故郷をなくさないでほしい」と渾身の訴えをした。

 たんぽぽ舎の柳田真さん(写真上)は「テントを全力で応援してきた。テントができて原発に恒常的に抗議する場ができた。テントは国民の抵抗権、表現の自由権に基づいている」とテントの正当性を述べた。

 午後3時13分、裁判所前に不当判決が知らされる。テント撤去、賠償命令の判決だ。傍聴人の情報によれば、判決理由については何の説明もなく「控訴棄却」の一言で、裁判官は逃げるように法廷を去った。そのため法廷内は騒然となった。判決理由を求めて傍聴者は、法廷内で1時間以上にわたって抗議行動を続け、結局、強制退去の事態となった。

 判決に対して、弁護団は、最高裁への上告、テント撤去の執行停止、訴訟救助をただちに求めた。テント撤去の執行停止が通れば、テントの現状維持はできるが、これを通すのはかなり厳しいとの見方が弁護団からは示された。全国の反原発運動の情報発信基地、運動の結節点だったテントひろばをどう守っていくのかが問われている。


Created by staff01. Last modified on 2015-10-27 14:32:57 Copyright: Default

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