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『エタニット 史上最大のアスベスト訴訟』日本語版のお知らせ

アスベストとの闘い、エタニットの場合 

  2013年の今年は、1963年の11月9日の三井三池炭鉱、三川鉱の大爆発から50年を迎え、闘い続けている三池CO闘争史を振り返る取り組みが計画されています。この節目にこの闘いを継承するものとして水俣病闘争の石田博文氏とともに、アスベスト闘争の当該エタニットも同時報告をとの依頼を受けました。とても前者らのように詳細にはまだ描けませんが、ゼロでなくここに闘いありと言う意味で当該出版物のご紹介です。

三井三池の闘いは総評の歴史とともにあり今、労組は存在しませんがCO闘争は存在し、水俣も2005年、組合員2名の定年退職により第一組合は消滅とのことですが水俣病闘争は続いています。労災・職業病・公害の集団的被害は労組が無くなっても生涯闘争です。この点、当該は商品転換の大合理化過程で労組分裂、企業外合同労組所属の併存少数分会であったので解雇回避努力皆無の不当整理解雇後も、「アスベスト被曝退職者労組に団交権あり の判例により生涯団交を続けることになりました。

三池も水俣も当該も報告者は併存少数労働組合出身者であり、労災・職業病・公害と闘う路線は労資協調路線と相容れない資本の脆弱点をつくものです。公害から自由な人はおらず企業(およびその代弁的機関)は利潤追求のため隠蔽体質をもつところに対立が生じます。 

2005年の“クボタ・ショック”抜きにはアスベスト闘争は語れませんが、クボタはエタニットとは同業他社の関係にあり、JIS規格の同じ石綿セメント管をエタニットはクボタ以前(戦前)から、以後まで製造していました。私はそこで10年間もアスベストの危険性を知らされずに工場勤務、1981年の現職アスベスト労災発生時に初めてその有害性を知ることとなりました。海外では早くからその有害性が指摘されていたというのにです。 

大事なことは教えられない!!騙す。それから、アスベスト労災は次々と続き、企業の隠蔽体質と闘い続けて30年です。被害者とは皆紙一重の関係、闘い続けなければ生存権が奪わる、三池CO闘争からまなぶとおりです。

アスベストは世界中で使用されたので、その被害との闘いは海外とタイアップができます。エタニットパイプ発祥の地、イタリアでは、昨年2月、労働者・家族・住民一体となった被害の刑事裁判判決があり、同時に「エタニット史上最大のアスベスト訴訟」という英語冊子がアスベスト禁止国際事務局IBASから出版されました。 

この裁判は国際連帯の成果であり、この冊子には他国のエタニットとの闘いも載せられ、日本では当該が載りました。 そこで日本語版を当該分会で翻訳編集、同年10月発刊、それがこの冊子です。 

出版祝いにはIBASのローリー・カザンアレンさんの積極的参加を得ました。ありがたいことです。日本語版出版にあたっては原文翻訳の他に当該の闘いの資料を少々付加しました。表紙副題の「最高裁のアスベスト死隠し」もその一つで、この最高裁判断是正にはクボタや海外での補償事実こそ鍵ですが未だになされていないのです。

イタリア・エタニットの被害はクボタの被害を大規模にしたもので疫学調査詳細を得たいところですが、この冊子はまずその糸口として海外の被害実態、多国籍企業との闘い方を知る参考となるのでぜひご一読、日本での国策、司法、企業のアスベスト被害対応是正、アスベスト基本法制定への共闘をお願い致します。

(全労協全国一般東京労働組合日本エタニットパイプ分会 村上博子)

現在出版社閉鎖のため、注文は     FAX 048-767-3635 Eメール bv5h-mrkm@asahi-net.or.jp  日本エタニットパイプ分会 宛 定価  2,000円(税込)+ 送料実費


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