本文の先頭へ
LNJ Logo 被ばく牛と生きている牧場主の声を聴いてほしい!(木下昌明)
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 0125kinosita
Status: published
View


被ばく牛と生きている牧場主の声を聴いてほしい!

 ドキュメンタリー映画の『フタバから遠く離れて』をみて以来、気にかかっていた人がいた。それは浪江町で300頭の牛を一人で飼っている牧場主の吉沢正巳さん(写真)のことだ。時折、官邸前のデモにも姿を現している写真をみかけるが、わたしは一度も会ったことがなかった。その彼が1月25日の金曜夜の国会前でスピーチしたのに出くわした。力強いスピーチだった。

 映画では「商品」でなくなった牛たちにエサを与えている彼の孤独な姿をみて、「どうするのだろう」と先が案じられた。その彼が近隣の牧場を案内していたシーンでは、牛舎の中でミイラ化した大量の牛の無残な姿があった。その光景は明日のわたしたちの姿ではないのかと思った。

 また園子温監督の『希望の国』のラストで主人公が飼っていた牛たちを銃で殺し、自殺するシーンに、「希望」とは絶望の代名詞なのかと思ったが、吉沢さんは映画とは反対に、被ばくした牛たちも人間と同じ生きものとして育てている--そのエネルギーに感嘆した。彼は「意味のなくなった」町をたたかいの根拠地として、非道な原子力ムラの金の亡者たちに、挑戦の声をはり上げている。国会前でのこの声をぜひ聴いてほしい。(木下昌明)

→動画(5分) http://youtu.be/sWpfWNnZdBw

Created by staff01. Last modified on 2013-01-27 13:35:03 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について