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福島の子どもたちに、今必要なこと
 学校現場の悩み、実践を持ち寄り交流〜福島県教育研究集会

10月20日〜21日、福島県教育研究集会が福島県石川町で開催された。(主催・福島県教職員組合、福島県高等学校教職員組合、福島大学教職員組合、福島県私立学校教職員組合連合)

記念講演は、里見実さん(國學院大學名誉教授)、テーマは「フクシマの子らに学びを‐いま、経験を見直そう‐」である。里見さんは、「学びの根っこは仕事と労働です。そしてその主要な舞台は学び手がいま生きているそれぞれの地域です」と語った。「事故収束宣言」が出され、「復興」が声高に叫ばれる中、この問題提起の内容は逆説的な意味で大きい。

教研集会では、「市民と語る会」が開催された。この会は、震災前から福島教研で毎回行われてきたもので、教職員組合と市民が交流する貴重な場である。今回の「市民と語る会」では、学校現場から教職員がどのような過酷な状況の中で働いてきたかが報告され、また市民からは地域の目線で率直な「放射能への不安」が話された。 また「課題別分科会」「教科別分科会」が、24分野に分かれて開催された。

教科別の「理科」分科会では、放射線教育について実践交流が行われた。

川俣町立山木屋中学校教員の佐藤毅さんは、「生徒たちの意識は、この1年半でも大きく変化しています。」と報告。山木屋中学校は計画的避難区域にあたり、現在川俣南小学校に間借りしている。佐藤さんは、このような厳しい状況の中で必要なことは「家庭で放射線について語り合うことです」と語った。

とても「復興」が簡単に語れる状況ではない中、福島の教師たちはそれこそ言葉にできない「努力」と「工夫」を地道に積み重ねている。この事実をまずは県外の私たちが知ること、そこからしか本当の意味での支援、連帯は生まれないと改めて感じた教育研究集会であった。

この集会で集約された実践は、来年開催される日教組全国教育研究集会で全国に報告される予定だ。(湯本雅典 取材・10月20日〜21日)

動画(YouTube)


Created by staff01. Last modified on 2012-10-28 11:08:13 Copyright: Default

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