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今度は伯備線事故〜民営化JRが壊れはじめた | ||||||
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T@鉄道ファンです。 もう発生から2日経過していますが、今度はJR西日本・伯備線で保線作業員5人が 特急にはねられ、3人が死亡する事故が起きました。 概要はこちらで見ることができます。 http://www.sanin-chuo.co.jp/newspack/modules/news/284400011.html 昨年3月から、土佐くろしお鉄道宿毛駅事故、尼崎事故、羽越線事故に続き、1年で 4件目の死亡事故です。 過去15年間で5件だった死亡事故が1年で4件とは… 国鉄解体から18年、いよいよ民営化JR体制が音を立てて壊れ始めたと思います。 事故は列車の上り/下りを間違えて反対方向の列車を監視させたことが原因と報じら れています。 伯備線は、岡山側には複線区間もありますが、新見以北は単線区間で、事故現場も単 線です。 保線作業員をはねた「スーパーやくも9号」は15分ほど定刻より遅れて運転されて いたようですが、単線区間では対向列車がいればその都度駅で待たなければならない ため、遅れが10分以上になるとまず取り戻すことは不可能です。 遅れたら、焦って無理に回復運転をするのでなく、遅れたら遅れたで仕方がないと割 り切ることも必要だと思います。 それと、どうしても不思議で仕方がないのが、保線作業を昼間に実施していることで す。 東海道本線などのように、夜間でも寝台特急や貨物列車が続々と走っている線区で は、昼間に保線作業をすることも理解できるのですが、私が今調べたところでは、伯 備線内を深夜帯に通過する列車は、わずかに貨物列車が1往復あるのみです。 作業員の安全を考えるなら、なぜ夜間保線にしないのか理解に苦しみます。 次に、JR西日本という会社は、鉄道に限らずどんな仕事でも最も重要な「報告・連 絡・相談」(いわゆるホウレンソウ)ができない体質になっているということです。 尼崎事故の際にさんざん言われたモノ言えぬ体質。 「消防隊員はね殺し事故」の際、JR西日本の列車無線はしばしば聞こえないことが ある、という話も聞きましたが、そうしたハード面の不備はその後、改善されたんで しょうか? 最後に、今回の事故とは直接関係はありませんが、最近全国的に輸送指令の力量の低 下を感じます。 例えば、単線区間で終着駅到着間近の遅れた特急列車と、始発駅を発車したばかりの 定時運転の普通列車がすれ違うような場合が、輸送指令の腕の見せ所です。 単線区間では、1つの列車の遅れが対向列車にまで波及し、またいったん遅れると取 り戻すことが難しいため、最も大切なのは遅れを全体に波及させないことです。 そのためには、定時で運転している列車を優先し、遅れている方は、どうせ遅れつい でなのだから特急でも抑止するくらいの対応が必要なのですが、最近の輸送指令は、 「特急だから」と遅れている方を優先させ、結果的に遅れを全体に波及させてダイヤ をガタガタにしてしまうのです。 もし今回の輸送指令が、単線区間の伯備線で15分の遅れを取り戻すために回復運転 を指示していたとすれば、そもそもこの輸送指令は鉄道というものを理解していない といわざるを得ません。 会社からの「儲かる列車は優先させろ」という圧力があったとすれば、会社の体質を 変えなければならないし、輸送指令に力量がないためにこのような事態になったとす れば、輸送指令の専門教育が必要でしょう。 同時に、先に述べた列車無線の問題、また保線作業のあり方(夜間に列車がない線区 では夜間保線を原則とする)など、見直さなければならないと思います。 Created by staff01 and Staff. Last modified on 2006-05-16 17:34:46 Copyright: Default | ||||||