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郵政首切り25年・名古屋哲一の月刊エッセイ

「審査請求書」がほぼ完成した

  「国家公務員共済組合連合会審査会」という、いっぱい漢字の並んだ機関への 「審査請求書」がほぼ完成した。「船員争議団」の竹中正陽さんが、審査請求の 「代理人」になり主筆してくれた。竹中さんは、8年間の一人争議で1991年 に見事に原職復帰を果たした現役の「マドロス」さんだ。この争議解決金カンパ で「けんり総行動実行委(東京総行動)」内に通称「竹中基金」が創設され、皆 が助かっている。

 2月13日に最高裁勝利決定があり、「郵政共済組合」員資格も28年前の4 ・28処分時に遡り回復・・・ナント、資格回復を「郵政共済組合」がいつ決定 したのか定かではないというイイ加減さ!・・・、5月31日(一部6月18日) に「日本郵政公社」からバックペイ等が支払われたが、その際、28年間分の長 期(年金)掛金840万円程が、郵政ユニオン交渉など協議中なのに勝手に天引 きされていた。介護保険の掛け金も同様だ。年金掛金も介護保険掛け金も、徴収 するのには「2年間の時効」が法律に明記されているのに、だ(共済組合側は 「時効の起算日は、処分取消しの判定が確定した日」という法的効力のない財務 省の内部規定<通達でもない>を持ち出しているのみで、他には、民間とは違う 「公定力」等を云々している)。

 既に7月6日に不服申請の手続きは済ませ、現在、「審査請求書」を4・28 元免職者へ送付して、「請求人」に正式に名前を連ねる人を集約中。10月末に は「審査請求書」提出の予定だったが、先に「国公共済」の統轄機関である「財 務省」との第2回交渉をしようとの話もあり、今、日程調整をしているところだ。 そして「共済審査会」の決定までには半年から2年程かかり、その後の裁判移行 もあり得る。

この間交渉してきた複数の相手に関して、読者は多少混乱しているかもしれな いが、筆者は当初いっぱい混乱した・・・「郵政公社」は、「郵政共済組合」が 2年間時効問題で合意すればそれに従うと言った。「郵政共済組合」は、「社会 保険庁(厚労省管轄)」等から聞いたことをオウム返しするだけで、ボクらの2 度にわたる申入書に具体的に答えることができず、「難しいことは国公共済とや ってくれ」といった態度が見え見えだった。「厚生労働省」は、電話対応で「公 社を通じての連絡にして下さい」と初めから逃げ腰だった。それで今、「国公共 済審査会」と「財務省」へ到着している。この国家レベルの判断で勝利を得れば、 国鉄闘争も民間争議も含め、全社会的に「2年時効問題」での違法行為阻止は定 着する。

 民間中小の争議では、裁判に勝っても争議解決交渉の中で、会社が赤字だから 等とバックペイもろくすっぽ出ず、年金掛金の多年分を支払うために借金すると いった悲惨な事態も少なくない。「国公共済審査請求」の2人の代理人は、自ら の民間争議で労働弁護団も意識していなかった「2年時効」問題を切り開き勝利 して、その後もボランティアで他争議団の相談に乗り連戦連勝を実現させてきた (「審査会請求」で勝利した場合のボクの掛金取り戻し分は全額、「4・28基 金」等この様な活動方面へ活かしてもらえればと思っている)。今回、国家公務 員の争議解決問題なので、管轄が厚労省から財務省へと移り、相手の方も「初め ての事態」に直面しているわけだ。

 「審査請求書」では、「郵政共済組合」を相手として、経過や添付証拠文書な どを記載し、「2年時効申立」の中で「責任は共済組合にあるので長期給付を受 ける権利は失われない旨の明示」も求め、「付記」として「提出される全ての文 書・書証を双方に公平に交付を」「社会保険審査会と同様に公開による審問を」 等を記した。

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 もう一人の「代理人」は元東芝アンペックス委員長の石原均さん。50人全員 の解雇撤回をさせたアンペ争議は82年から8年間、この勝利解決金を他争議解 決交渉支援などの活動保証に使用し、現在も技術者として働き、全造船関東地協 で組合活動を続けている人だ。

 4月16日に郵政共済組合と交渉した際の「共済関係の諸取扱い申入書」は、 「審査請求書」と共に提出予定だ。この「申入書」の筆者である石原さんの説明 に対して、交渉に臨んだ5人の共済組合側は、傾聴し質問し、そして回答に詰ま った。

 以下が「申入書(1)」の主旨。「1違法な共済組合員資格剥奪の責任は貴組 合にあり公社などへの責任転嫁姿勢に猛省を促したい」「2資格復帰の基本は“ 組合員資格喪失はなかった”とする取扱いであって28年間の完全回復である。 短期・長期の掛け金とも過去2年間しか徴収権は存在していない(本来的には、 東京高裁判決から2年以上経過しているので徴収権は消滅している)。短期給付 における便宜供与をはかること」「3係争中における共済組合員資格の本来ある べき扱いから、貴組合は逸脱しており、これは近年争議の私学共済の関係でも明 白となった」「4健康保険法と厚生年金法は一般法であり、特別法である各種共 済組合法などで規定されていない部分はこれを準用、財務省管轄の共済組合にも 厚生労働大臣の指示が可能と法的にされており、民間の解雇争議の処理事例が最 も重要な本件の解決手段である」「5係争中の社会保険の扱い(保発68号=マ ッカーサー通達)」「6過去の実例(東芝アンペックス、全造船いすゞ自動車分 会、太平洋汽船争議)」。

名古屋哲一(郵政4・28元免職者)

「郵政ユニオン九州地本機関紙」及び「大阪・吹田千里支部機関紙」にも掲載

*タイトルはレイバーネット編集部


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