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郵政首切り25年・名古屋哲一の月刊エッセイ

  お正月ゲーム

 “もう幾つ寝ると、お正月?・・・”。お正月といえば、「郵便局元旦出発式4・28首切り撤回抗議行動」の怒りと、「年賀状不着・遅配・誤配」苦情の怒りとが渦巻く光景、これがこの国の風物詩となってきた?!

 郵便局の電話番号と似たナンバーを持つ家は、間違いの苦情電話がたくさんかかってきて大変だ。これに関しては、もちろん郵便局は悪くない。電話番号の言い違い・聞き違い・書き違い・見間違い・押し間違いをする奴が悪いのだ。

 なにせ民営化路線の郵便局では、年末の最も忙しい時期、「トヨタ方式大成功」の偽装宣伝をしてしまった為に総人件費10%削減を強行、年末小包などパンク状態、「伝送・伝達・申し送り」もちゃんと出来ない職場続出なのだから、年賀状配達の「正確・確実・公平・公共性」を望む方が無茶なのだ。

 郵便局で働く仲間には、とてもとても、お正月遊びを考える余裕などないと思うので、郵便局の仕事をさせてもらえないボクが代わりに考えてみた。今の世にマッチしているだけでなく、「郵政版日勤教育=訓練道場」よりもお役に立つゲームだ。

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 Aチーム・Bチーム、各十人ずつが横に並ぶ。出題者が、A・Bの一人目に、某郵便局の苦情係電話番号メモを見せるところからゲームは開始する。一人目は自席に戻り「見た」番号を二人目へ耳打ちで「言う」。二人目は「聞いた」番号をメモに「書く」。三人目はメモを「見て」四人目へ「言う」。四人目は「聞き」そして「書く」。これを繰り返し、最後の10人目が一台のみ設置された電話機に駆け寄り、伝えられた電話番号を「押す」。先に正確に某郵便局の苦情係へ電話した方が勝ちだ。

 このゲームの唯一の難点は、何回繰り返しても間違い電話ばかりで永遠に決着のつかない危険が大有りなことだけだ。

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ゲーム性を高めるために、まず、「負け組」が「勝ち組」へ100万円を払うことにする。拝金主義・儲け主義の世の中、金が絡まないと熱中できないからだ。そして金が絡むと焦りが増すわけで間違いも増えるが、これも尻叩き競争主義の現代にマッチしている。各チーム10人のアスリートは、給料だけで年2千万円の生田正治=郵政公社総裁や、違法押し売り融資の三井住友銀行頭取だった西川善文=日本郵政KK社長など裕福な「勝ち組」だと、100万円くらい屁でもなく焦らないので、出場禁止にする。でも、お金持ちの方が貧乏人よりもガメツイとも考えられるので、逆に出場奨励した方がよいのかもしれない。

 次に焦りを増すために、ゲーム場は、沖縄等の米軍や自衛隊の基地直下とか三里塚空港直下とか、騒音で話し声も「聞き」取れない場所にする。海外派遣も本格業務とする改悪自衛隊法・防衛庁昇格法案も12月可決されたことだし、騒音場所を探すの苦労はしない。これもまた、郵政職場に見られるごとく、労働安全法を無視した労働環境やそこで事故を起こせば自己責任とする、現代の風潮にマッチしている。

更に10人目の電話をかけるアスリートは、できれば、本来の仕事そっちのけで苦情処理に奔走しそのストレスをパワハラ的に発散する郵便局の管理職クラスにしたらよい。間違い電話をして叱られるといった、普段と違う経験もしといた方が良いような気がするからだ。そもそもこのゲームのホントの面白さは、勝ち負けではなく、間違い電話に至る人間心理の洞察というとても「教育的」な深みにあるのであり、12月可決の改悪教育基本法にも、間違い電話をかけられる人続出だが「他人の迷惑なんかお構いなし」の現代風潮にも、ゲーム自体がマッチしているのだった。

 p.s.「労働情報07年1/1号」掲載の「連載5:労働情報の30年をつづる」座談会で、4・28ネットのN免職者が何かくっちゃべっています。良いお年を。

名古屋哲一(郵政4・28免職者)

「郵政ユニオン九州地本機関紙」及び「大阪・吹田千里支部機関紙」にも掲載

*タイトルはレイバーネット編集部


Created bystaff01. Created on 2006-12-27 12:26:58 / Last modified on 2006-12-27 12:27:22 Copyright: Default

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