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韓国:国際社会主義運動の新しい転換は始まるのか | ||||||
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国際社会主義運動の新しい転換は始まるのか[ワーカーズ連載]
イ・ジョンフェ 2019.04.18 09:59
チャベスの「21世紀の社会主義」が崩れている。 世の中を変えるような勢いで南米全域をさらったいわゆるピンクタイドが引いて、 80年代末の現実社会主義の崩壊以後、 社会主義の新しい展望を開くかと思われた実験が ベネズエラのチャベス主義とともに崩れている。 世界の資本主義は60年代末に始まった長い恐慌を経て新自由主義体制に再編された。 戦後体制の二本柱だったドル本位制のブレトンウッズ体制が崩壊した後、 西欧は資本の世界化のためにGATT(関税および貿易に関する一般協定)体制を強化しようとした。 そのために彼らはいわゆるウルグアイラウンド交渉で交易に農産物を入れ、 水や教育、医療などの公共サービス、そして知的財産権も入れようとした。 その後、94年にマラケシュでウルグアイラウンドが妥結して世界貿易機構(WTO)が発足し、 世界の労働者民衆の反世界化闘争が始まる。 1999年のシアトルを始めとしてWTOの最高議決機構である閣僚会議を阻止するための闘争がカンクン、香港などで続き、 閣僚会議は結局、集会とデモが源泉封鎖されたカタール、ドーハで密室的に合意する。 ![]() このように、現在の反世界化闘争の背景には各国の労働者民衆の反世界化闘争がある。 この闘争の過程で資本の世界化を主導するダボスフォーラム、 つまり世界経済フォーラム(WEF)に対抗して世界の社会運動は 労働者民衆の対抗フォーラムを作ろうということに合意し、 ブラジルのポルトアレグレで世界社会フォーラム(WSF)を発足させる。 英国のサッチャー(Thatcher)が「英国病」を治すと言って労組を攻撃した 「代案はない(TINA、There Is No Alternative)」に対抗し、 労働者・農民・市民社会運動が集まって多様な代案を模索する祭りを用意した。 世界から集まったが、特に南米ではちょうど北米自由貿易協定(NAFTA)に反対するメキシコのサパティスタからアルゼンチンの新自由主義阻止闘争の象徴であるピケテロス運動まで、 ブラジルの労働者党(PT)などのような労働運動に基づいた政治運動、 無土地農民運動(Landless Workers' Movement)などが集まり、 南米のピンクタイドはうねった。 ちょうど2005年の世界社会フォーラムに参加したチャベスは 「チャベス」と叫ぶ大衆の前で「資本主義を克服する」とし 「平等と正義がある本当の社会主義」を語って 21世紀の社会主義に向けた行進を宣言する。 このように、ピンクタイドは反世界化闘争と一緒だった。 その後の反世界化闘争はブッシュのイラク侵略戦争に反対する 反帝国主義闘争へと中心を移動させて行ったが命脈をつなぐことができなくなり、 2008年の世界恐慌を契機としてアラブ、南欧、米国などでの労働者民衆闘争は 新しい転換を迎えるようになる。 しかし皮肉にもピンクタイドは恐慌と共に引いた。 これは惨めだった西欧の侵略による歴史的な限界を越えられなかったのが決定的な原因だった。 歴史のくびき今、ベネズエラは転覆の危機に処している。 超インフレで金がカバンや手芸品を作って売る材料に変わるほどだとか、 実質賃金は床を打ち、生計の維持が困難で、生活必需品はもちろん医薬品まですっかりなくなったため 怒って絶望した大衆は街に出てきたり国境を越える。 国境では人道的支援という名分で米国から送られた生活必需品の搬入を防ぐ政府軍と飢えた国民とのもめごとが絶えない。 看護師と教師のストライキも続いている。 「アメリカンキッズ」グアイド国会議長は自ら臨時大統領だと宣言し、 援助物資を持ち込むために100万ボランティアを募集するなど、 米国と共にニコラス・マドゥロ政府を転覆するクーデターの名分かせぎに忙しい。 チャベスの死後、すでにオバマ大統領の時からマドゥロ政府に対する圧力は始まっていた。 ベネズエラの国営石油会社PDVSAの米国内子会社であるシットゴー(Citgo)の金融取り引きを遮断し、 米国財務部は1月29日にベネズエラの民主主義を回復させるフアン・グアイド大統領代理にシットゴーの銀行口座使用権限を渡した。 最近ではベネズエラの輸出の90%、米国の輸入の20%を占める石油の米国への輸入を全面的に遮断し、 経済封鎖を全面化している。 一方、米国はベネズエラの「民主主義の回復」のために直接的な軍事介入の機会をうかがっている。 国境線を最も長く接するコロンビアからプエルトリコ、ドミニカ共和国、 そしてカリブ海の戦略要衝地に戦力配置などの軍事的圧迫を強化しており、 ブラジルで新しく当選したジャイール・ボルソナーロ大統領との協調を企てている。 現在のところ、ベネズエラの軍部がマドゥロ政府を支持しており、 内部クーデター形式を借りるのは難しいようだ。 一方では米国が主導する援助生活必需品を媒介として コロンビアやブラジル国境で混乱を触発し、直接侵攻する可能性もある。 だが米国は直接侵攻という負担を減らすために 経済的封鎖、軍事的圧迫を使った内部的解決方式を企てるものと見られる。 これまで米国は中南米を含む南米に対し、パナマを直接侵攻して大統領を逮捕して、 米国内の法廷に立たせるなど、 想像を超える直間接的な軍事介入を何回も起こしてきた。 今のベネズエラ内部の政治経済的な地形と米国の介入などに関する国際地形は、 チリと非常によく似ていている。 こうした米国の軍事的介入が可能な背景には、 独立はしたものの過去が清算されないまま続いている植民の歴史がある。 ラテンアメリカでは15世紀末にスペインが先住民を追い出して高度に中央集権化した国家を形成して商業資本主義が現れ、 コロンブスが南米に足を踏み入れて植民地の歴史が始まった。 北米に行ったプロテスタント中心のメイフラワー号とは違い、 南米に行った征服者たちはマヤ、インカ文明を破壊して金銀の略奪と余剰の本国移転を目的にした。 スペインの征服者らは山岳地域に集中して暮らし、 洗練された耕作技術と灌漑施設を利用していた先住民の農業経済を破壊して、 鉱業経済に再編した。 博物館に残っている遺跡がないほど、金・銀のものはすべて溶かして本土に送り、 一方先住民を強制的に移住させて食糧を調達し、 男は徴発して鉱山の強制労役に動員した。 産地に金や銀がすっかりなくなれば、すぐ新しい産地を探して離れ、 その地域はすぐ廃虚になって先住民も強制移住させた。 17世紀中葉になると金銀がすっかりなくなって鉱業経済が衰退し、 自給自足の農業活動がよみがえって土地が肥沃な大農場に先住民の貢物や半奴隷的労働で維持するエンコミエンダ制度という新しい社会体制を固めた。 その後、エンコミエンダ制度はなくなったが土地所有権を利用した土着先住民の取り纏めは続いた。 メキシコ、ブラジル、アルゼンチンは地理的な条件などにより異なる形態の搾取と社会構成体制が形成されてきたが、ここでは省略する。 そして英国の名誉革命、フランスの大革命を経て資本主義産業革命が起きたが、 スペインは強固な封建体制にナポレオンの侵攻まで受けて、 ブルジョア革命に追いつけずに没落し、南米は独立することになる。 その後、南米はスペインに続いて英国に経済的に従属する。 国際工業製品の流入でこれまでの手工業に依存していた生産体制は崩れた。 そして輸入商品の大挙流入による収支赤字を補填するために借款を持ってこないわけにはいかず、 こうした対外負債の累積は今まで南米が借金のくびきから抜け出せない最初の要因だ。 そして1910年頃からは米国の陰に入ることになる。 民族自決というモンロー主義さえも南米に対する米国の支配権を行使するための宣言でしかなかった。 その後、第1次世界大戦が終わって輸入代替産業化の試みなど、 数回独自の産業化を進めたが、世界体制の中で結局は失敗した。 第2次大戦の末に西欧がGATT体制を議論した時、 南米の国家は関税を武器として保護貿易に例外を置くように強く要求したが無視された。 その後、温帯作物または熱帯作物などの生産・輸出で社会体制を構築したアルゼンチン、ブラジルとはまた違い、 メキシコ、チリ、ペルー、そしてボリビアを含むいわゆる鉱物輸出国も虚弱な政治経済体制を構築するほかはなかった。 ベネズエラは1930年代になると石油輸出で同じ経路をたどるが、 輸出鉱業を支援するための下部体制はきわめて専門的だったり特殊なものだったため、 国内市場の形成に影響を与えることができなかった。 またそれ自体で世界経済体制に連動されるだけなので、世界経済の不安定性と共にするほかはなかった。 独立の限界、革命の限界南米の独立は、 カラカス、ブエノスアイレス、そしてメキシコという三か所の拠点で起きた。 そのうちベネズエラの貴族出身のシモン・ボリバールによって導かれた独立運動は、 スペインの海軍力の衰退と英国の利権の侵入を背景とする。 自由主義的でヨーロッパ化した点で進歩的だが、 上からの革命だという点でその後、その限界を表わすようになる。 これは巨大地主と商業ブルジョアのクーデターなどによる執権と労働者民衆を包括しようとする 南米特有の民衆主義が誕生する背景になったりもした。 一方、ボリバールは最後まで現在のコロンビア、ベネズエラ、 そして当時はキトと呼ばれたエクアドルなどを統合した 大コロンビア共和国(the Republic of Greater Colombia)を建設しようとしたが、 植民地の特性として最も大きく席を占めていた地方主義によって失敗に終わる。 チャベスは21世紀の社会主義を語り、遠大な計画をたてた。 石油という元手で健康・教育・住宅分野の社会プログラムを運営すると約束し、 石油依存性の陥穽から抜け出して、経済を多角化すると宣言した。 また、南米の独自のブロック政治経済体制を形成し、 そのためには使用価値でなく価値を媒介とする民衆貿易協定を構築すると約束した。 そればかりか、これを進める主体を形成するために労働組合を再編し、 貧困を退治すると明言した。 しかし彼のこの遠大な計画は結局失敗直前だ。 今のマドゥロ体制は軍部と大法院、そして腐敗が蔓延するチャベス主義エリートにより維持されている。 そして今やマドゥロはチャベスが環境と先住民の権利のために炭鉱を国有化して追いしたカナダ企業バリック・ゴールドをまた呼び入れるなど、 国際資源開発企業はもちろん、国際金融資本とも一緒にする動きを見せている。 トランプは社会主義、そしてチャベスの「21世紀の社会主義」の痕跡を消そうとしているが、 一時はチャベス主義を支持した者もベネズエラが社会主義だったことはなかったと話したりもする。 今のベネズエラは、チリのピノチェトによる軍部クーデター直前のアジェンデ政権時期と非常に似ていている。 キューバ革命に驚いたチリでは、ゲリラ運動の土台を除去することをかねて先制的な農業改革を推進したが、 人民連合のアジェンデ政権さえも根本的な改革を迂回して、 選挙による執権以後に階級主体の形成に失敗した。 そして鉱山を国有化したが、世界体制と連動して不安定性を見せ、 労働を打ち立てて社会福祉体系を形成するプログラムはインフレを誘発した。 そこに資本が中心になったストライキで物資が不足して、 これに民心が動揺して米国のキッシンジャーが主導するCIAの工作で ピノチェトのクーデターが起きる。 結局は歴史の限界を越えられずに崩れていった。 事実、ピンクタイドを主導したブラジル、チリ、ペルー、エクアドルなど 多くの南米国家でも、ボリビアなどの数か国を除けば事情は似ていると言える。 結局は新しい主体を、新しい共同体を形成できなかった限界のため、自ら崩壊している。 2008年の恐慌を経て原資材、そのうち石油価格の下落がベネズエラの 「21世紀の社会主義」構想を決定的困難に陥れたが、 下からの革命は続くだろう。 そして2008年の恐慌を経て、 アラブ、南欧、米国では新しい主体が形成されており、 同時に新しい反新自由主義、反世界化の波が始まっている。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2019-04-16 19:11:55 / Last modified on 2019-04-27 01:50:07 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ | ||||||