本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:電気工事士が全面ストを宣言
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1399585689181St...
Status: published
View


「感電事故が起きても人員を減らす?」電気員全面ストを宣言

韓電、義務雇用人員の縮小を継続...5月末〜6月初め全面スト警告

ユン・ジヨン記者 2014.05.08 16:21

電信柱、送電塔などで配電作業をする非正規職の電気員労働者たちが、5月末のストライキ闘争を宣言した。 元請の韓国電力公社(韓電)が、コスト削減を理由として電気員の義務雇用人員を縮小し続けているためだ。 電気員労働者たちはこの10年間で人員の40%が削減された現場で、重労働と大小の安全事故に苦しんでいる。

全国建設労働組合と電気員労働者たちは、5月8日午前11時、 韓電本社前で記者会見を行って 「韓電は市民の安全と労働者の生存権を威嚇する義務雇用人員縮小を中断し、 電気の安全と生存権を保障しろ」とし、ストライキ闘争を宣言した。

「電柱での感電事故は頻繁なのに人員を減らす?」電気員全面ストを宣言

韓電は2001年に15人だった電気配電現場での義務雇用人員を 2011年までに10人に縮小した。 6月頃には来年適用される義務雇用人員基準を確定する方針だ。 労組側は韓電がコスト削減を理由として再び義務雇用人員を縮小すると見ている。

実際に韓電は政府の「公共機関正常化」対策により「負債過多重点管理機関」に選ばれた状況なので、 配電現場の義務雇用人員の縮小で負債削減を推進する可能性が高い。 建設労組は「15人がしていた仕事を10人がすることになれば、重労働で労働者の安全事故が発生するほかはない」とし 「これにより電気施設が壊れたり倒れる大事故が発生すれば、結局犠牲になるのは市民であり労働者」と批判した。

72年から40年以上電気員労働者として働いている建設労組京畿道電気員支部のキム・イノ支部長は 「電気員労働者が2万2千ボルトの高圧線に触らなければならない国は大韓民国しかない」とし 「今は15人がするべき仕事を10人が危険を甘受しつつ働かなければならない。 同僚が感電して倒れるのを見ると胸が痛い。 韓電は電気員が安全に作業できるように、人員を配分しろ」と要求した。

続いて「特に現場に行くと、労働者一人で2万2千ボルトの高圧線を触っている。 下で安全管理者が監督をしなければならないが、これさえも行われていない。 韓電は電気員労働者たちが安全に働けるように、徹底した現場管理監督をするべきだ」と声を高めた。

建設労組電気分科のソク・ウォンヒ委員長は 「われわれは正規職が何なのか知らない。 一生を非正規職として生きてきた。 それでも韓電は自分たちの負債をまるで労働者のせいだというように喚く」とし 「その上、電気員労働者たちは十数年間、安全に働ける環境を韓電に要求してきたが、 まだ聞き入れられずにいる」と批判した。

電気員労働者たちは、韓電と請負契約を結んだ下請企業に所属する2年制の契約職労働者だ。 韓電は2年ごとに配電工事協力業者の選定基準を作り、これにより下請企業の推定請負金額別の義務雇用人数を発表している。

5月末〜6月初めに全面ストライキを警告...人手不足で「感電事故」頻発

電気員労働者たちは、韓電が適正義務雇用人員数を配分しなければ、全面ストライキに突入する方針だ。 建設労組はまず5月15日、拡大幹部上京闘争を行った後、韓電の前で幹部野宿座り込みに突入する。 政府と韓電が労組側の要求を受け入れなければ、5月末〜6月初めに電気員労働者たちは全面ストライキの手順に入る。

建設労組は「われわれは電気の供給が中断される破局に進むことを望まない。 安全な電気を市民に供給する自負心を持って働きたい」とし 「全面ストライキ闘争による電気供給の中断が発生した場合、すべてのその責任は韓電と政府にあることを厳重に警告する」と明らかにした。

なお電気員労働者たちはいつも重大災害に苦しむなど、安全にも深刻な威嚇を受けている。 特に韓国の電気員はゴムの絶縁手袋を着用しただけで直接電気に触る「直接活線公工法」で作業している。 米国と日本などの先進国では、安全上の問題で直接活線工法は使われていない。

韓国電気安全公社送配電線路感電事故現況資料によれば、2003年から10年間で電気員労働者617人が災害にあったことが明らかになった。 また昨年、建設労組が280人の電気員労働者を対象にアンケート調査を実施した結果、電気員の57.94%は直接配電活線で事故に遭った。 事故発生の形態は「感電事故」が67.20%で圧倒的だった。 次は墜落事故が19.2%で、火災や爆発も4%だった。 安全事故の主な原因は「作業人員の不足」が一番多く選ばれた。

活線作業時の人員に関しては、17.87%が単独作業をすると明らかにした。 最も普通の作業形態は1組2人で、約41%に該当する。 また回答者の半分以上にあたる52.46%が最近3年間で同じ組で作業していた人の重大事故を1回以上経験したと答えた。 重大事故の具体的な種類は死亡事故が25.96%に達し、日常の労務活動に支障を招く障害の発生は74.04%だった。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-05-09 06:48:09 / Last modified on 2014-05-09 06:48:09 Copyright: Default

関連記事キーワード



世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について