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孤立した現代車非正規職、聞こえない声

「私達を非正規職に追いやったのは社会だった」

ソ・ドンフン ニュースセル記者 2012.08.27 12:16

8月24日、現代車のユン・ガッパン代表理事(蔚山工場長)は談話文で、「会社は 企業の社会的責任を全うするため、2015年までに3000人を採用するという前向 きな提案をしたが、社内下請労組の不法行動により、その意味が薄れたのは 残念だ」と非正規職労組のストライキを非難した。

また一部の言論は21日明け方の非正規職労組と使用者側との衝突を『竹槍暴力』 『急流に乗った労使交渉、突然の暴力事態で難航』といった低俗な表現を使い、 非正規職労組のストライキを罵倒した。

「竹槍はなかった。このままでは双龍車、韓進のように労組が崩れる」

[出処:ニュースセル]

8月21日の明け方の衝突の時にいた非正規職解雇者のソン・テホ氏は当時の 衝突で右目の上を7針縫う負傷をした。当時の状況について、言論が竹槍を云々 していることについて、彼はくやしいと話した。

「竹槍というのは斜めに切って先を尖らせたのが竹槍で、当時私たちが持って いた竹は、幟のための旗竿だった。私たちは400人を少し越える人員で、使用者 側は約1000人、後でもっと増えて、およそ3000人ぐらいはいた。私たちは追い 詰められて幟を取って竹竿を振り回した。彼らと揉み合いになって、私の場合、 使用者側の管理者に奪われた竹で怪我をした」

ソン氏は2010年の非正規職労組ストライキに参加した後に懲戒解雇された。25 日間工場を占拠して座り込みをした当時の状況を思い出して、彼は非正規職の 状況は今とあまり変わらないと話した。

「座り込みの時、使用者側だけでなく野党国会議員も正規職労組もみんな私た ちに座り込みを止めろと要求した。彼らにとって私たちは単なる頭痛の種で、 今も状況は違わない。正規職労組は非正規職労組のために交渉が長引くことを 望まない。多分今回の交渉も前のように無難にやり過ごそうとするだろう」

「このまま労働者が戦っている時に戦わず退けば、結局会社は現場に御用労組 を作ろうとするだろう。いつも同じ順序だ。非正規職を壊し、正規職を壊し、 御用労組を作って。最近のマンドを見ても分かるが、双龍車や韓進のように 民主労組が崩れるのは一瞬だ」

「正規職労組に失望感強い... 残った選択は一つ」

第4工場で勤める非正規職組合員のイ・ビョンテ(仮名)氏は現在の正規職労組に 失望を感じるとし、今は誰も信じられないと話した。

「21日の明け方には本当に死ぬ覚悟で工場に来た。よほどでなければ私たちが 交渉場でムン・ヨンムン支部長を阻止して横になったりはしない。使用者側が 提示した非正規職案がどんな内容なのか、正規職労組も明らかに知りながら、 そんなゴミ案を受け入れろと言う。同じ労働者同士、なぜそんなことが出来る のか、とても背信を感じる」

「2010年のストライキの時は、正規職労組指導部は私たちに関心がないという 立場をはっきり見せたので、期待もしなかった。だが民主労組を掲げた今回の 指導部は違うと考えて信じていたのに臨時大会も混乱し、今では後悔している」

「今、本当に私たちに残されたことは必死に戦うことしかないと思う。2010年 のようには絶対に終わらせない。無知だと思われるかもしれないが、頑張った 奴が勝つという真理を信じて戦えば、もっと多くの人が私たちに関心を持って 支持してくれると思う」

最後にイ氏は8月24日、悪天候にもかかわらず、蔚山工場の前に来た『現代車 蔚山包囲の日』参加者に感謝を伝えた。

[出処:ニュースセル]

「私達を非正規職に追いやったのは社会だった... 私たちは職場を愛している」

2010年のストライキに参加して懲戒解雇されたイ・ウンコン(仮名)氏は97年に 大学に入学したが、IMF経済危機で暮らしを考慮して学業を中断しなければなら なかった。その後、現代自動車社内下請業者に入り、非正規職労働者として働き 始めた彼は、自動車産業の現実に怒った。

「98年頃は、現代自動車工場で頭髪検査をするほど規制が厳しかった。労働者 の間でも若い非正規職労働者には悪口やひどいいじめは茶飯事だった。2003年、 非正規職労組ができてから不当な待遇は少しずつ消えた」

「だがそんな暴言暴行より私達を苦しめたのは、正規職との差別待遇だった。 工場内にサークルルームという所があるが、そこでは工程に空席ができれば穴 を埋めるために仕事を配分する所だった。正規職労働者は横になっていること も多く、仕事に投入順序はいつも非正規職労働者が優先だった」

「当時、周辺にはIMFで大学をやめて工場に来た人が多かった。資格を持つ人も 多いが、私たちには選択の余地がなかったと言っても過言ではない。だが私た ちは車を作る仕事に愛情がある。愛情がなければこれほど粘って戦うこともな かっただろう。職場は友人と家族、私達の子供が働く所だ。だからさらにこの 戦いは放棄できない。私たちは私たちの職場を愛している」

24日、正規職労組臨時代議員大会は結論を出せないまま失敗し、問題になって いる『非正規職正規職化』の交渉は非正規職労組の参加を排除して進められる ものと予想される。

パク・ヒョンジェ金属労組現代車非正規職支会長は8月25日朝『現代車蔚山包囲 の日』整理集会の発言で「容易ではない戦いかもしれないが、どんな困難があっ ても、こうして駆け付けてくれる仲間がいるから希望は生きていると思う。 1200人の社内下請労働者が一つになって戦う。非正規職ない世の中のために共 に戦おう」と参加者への関心と支持を訴えた。(記事提携=ニュースセル)

▲24日「現代車蔚山包囲の日」の参加者[出処:ニュースセル]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-08-28 08:16:40 / Last modified on 2012-08-28 08:16:53 Copyright: Default

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