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建設労組ストライキ二日目...建設、貨物『共同闘争』威力を発揮するか

全国建設現場工事中止...適正賃金、未払い根絶に政府は難色

ユン・ジヨン記者 2012.06.28 15:07

6月27日に全面ストライキに突入した全国建設労働組合(委員長職務代行 イ・ヨ ンデ、建設労組)のストライキが拡大し、全国の大規模建設現場での工事が中断 するなどの支障が出ている。

[出処:建設労組]

28日には約2万人の建設労組組合員がソウル上京闘争を行う計画で、全国の建設 現場のあちこちが麻痺する展望だ。非組合員の参加も増えていて、以後、工事 が中断する建設現場はさらに拡大しそうだ。

建設労組は労働基本権争奪、未払い根絶と建設機械標準賃貸借契約書義務化、 適正賃金と適正賃貸料導入などを要求し、27日から全面ストライキに突入した。 特に25日からストライキに突入した貨物連帯との共同ストを続け、特殊雇用 労働者問題を社会全般に公論化する方針だ。

現在、建設労組と貨物連帯は特殊雇用労働者労働基本権争奪と労災全面適用な どの共同要求案を掲げてストライキをしている。

建設ストライキ二日目...全国の建築現場で工事が中断

建設労組は6月27日、ソウルと首都圏、忠北、大邱、蔚山、光州など地域を中心 にストライキに突入した。また28日にはタワークレーン分科委員会全体組合員 のソウル上京闘争で、全国の建築現場が工事を中断している。

建設労組によれば、28日現在タワークレーン操縦士のソウル上京闘争で全国の アパート建設現場ではほとんどの作業が中断しているという。

また仁川アジア競技大会建設現場、世宗市建設現場、平昌冬季オリンピック 工事現場、湖南高速鉄道建設現場、地方革新都市建設現場など大部分の国策事業 の建設現場がマヒしている。

建設機械装備では、非組合員のストライキ賛同が拡大している様相で、以後、 ストライキの拡大による建設現場のマヒ現象も大幅に増えそうだ。現在LH(韓国 土地住宅公社)の全国406の建設現場のうち23の地域工事に支障が生じており、 大邱革新都市は建設機械70台のうち13台が作動を中断している。

また、労組側は、洛東江ヒョンジェン7工区と釜山国際物流団地建設現場、三陟 総合発展団地建設現場など主要大規模現場20箇所程度が少なくとも80%以上の 作業が中断すると見通している。

ソウルに上京した建設労組組合員2万人は28日午後2時、ソウル市庁広場で集会 を開いた後、南大門とヨムチョン橋を通り忠正路まで約2kmの街頭デモ行進を行 う。デモ行進の後は午後5時から汝矣島国会前で開かれる民主労総警告スト集会 に参加する方針だ。

建設労組の関係者は「今日上京闘争をした組合員は、また地域に戻り、無期限 全面ストライキ闘争を展開する」とし「以後の交渉の結果により他の闘争局面 を用意する可能性もある」と説明した。

適正賃金、未払い根絶などを要求...政府は難色

臨時、日雇いとして働く建設労働者の割合は70%に達し、彼らほとんどは低所得 階層に集中している。だが彼らは慢性的な賃金、賃貸料未払いと低賃金に苦しむ。

[出処:建設労組]

労災死亡率が最も多い職群の一つに分類されるが、『特殊雇用労働者』に分類 されるため、労災も適用されない。日常的な労働災害から大事故まで、すべて の責任が労働者に転嫁される構造だ。

実際に、建設現場の日雇い労働者に対する賃金未払い問題は数年間繰り返され てきた問題だ。政府も建設現場未払い賃金問題の深刻性でさまざまな対策を出 した。だが労働部が去る2011年8月出した『建設勤労者賃金保護強化方案』さえ きちんと施行されないでいる。その間未払い賃金規模は増加して、2007年949億 だった未払い賃金が、2011年には1、660億ウォンに達した。

建設機械労働者の建設機械賃貸料未払いも深刻だ。建設機械賃貸料未払いは、 労働部や国土部など、どこの政府機関も未払い申告を受け付けておらず、一年 にどの程度の規模で未払いが発生しているのかさえ把握できない。

このような状況で、2011年一年の間労働組合で申告された組合員未払いは326件 で、390億ウォンに達した。このうち4大河川工事とLHなど公共工事現場が70%を 占めている。また2012年に建設労組に申告された建設機械賃貸料未払いのうち、 5月末現在未解決の支払いは81件、89億ウォンと集計されている。

そのため建設労組は全面ストライキに突入するにあたり、△特殊雇用労働者の 労働基本権、△建設機械賃貸料および建設労働者賃金の未払根絶、△建設機械 標準賃貸借契約書義務作成、△適正賃金、適正賃貸料導入など、18項目の対政府 要求を発表した。

建設労組が全面ストライキ突入を宣言し、政府も6月5日から労組との実務交渉 を進めている。だが未払い根絶の根本解決策である標準賃貸借契約書義務作成 に関し、労政は立場の違いを見せている。適正賃金と適正賃貸料導入も合意は 難しい状態だ。

労組が要求する『標準賃貸借契約書』は、建設機械運転手と建設会社の契約書 を法的に強制する。建設機械賃貸料が未払いになっても、契約書が存在せず、 賃貸料の支給が難しいという問題を解決する方案だ。だが政府側は強制力を持 たない一種の『勧告』水準の標準賃貸借契約書を主張している。強制力を持た せると、私的契約の自由を侵害するという主張だ。

適正賃金と適正賃貸料も同じ理由で労政の立場の差が続いている。労組側は 『最低賃金』のように適正賃金を法的に保障すべきだという主張だが、政府は 個人事業者に分類される建設労働者と事業者間の取り引き金額を強制するのは 難しいという立場だ。貨物連帯と政府が攻防を繰り広げている『標準運賃制』 の強制性と同じ脈絡だ。

建設、貨物共同闘争...特殊雇用労働者労働権闘争に拡大するか

建設労働者と貨物労働者の低賃金、未払い問題の根本的な原因は、雇用の形態 に始まる。政府は建設と貨物労働者を『個人事業者』に分類しており、低賃金 と未払いの問題に積極的な介入、強制をしていないためだ。

[出処:建設労組]

貨物労働者は、多段階下請構造で中間搾取が発生し、最高40%の運賃料が削減さ れる。その上、石油価格、道路費、各種保険料、車割賦金などに苦しめられ、 生存の威嚇を受けている。

特に建設労働者は建設機械を所有する個人事業者に分類されているが、事実上、 下請建設業者に雇用される臨時職下請労働者の身分だ。建設労組の関係者は 「大工が槌を持って出勤するように、建設労働者もダンプカーなどで出勤する 形態」とし「下請会社が人が必要だといえば、臨時職で雇用される日雇い労働者」 と説明した。

労災の問題はさらに深刻だ。建設労働者のうち、2011年一年の間墜落、崩壊に よる事故性の死亡者は577人に達する。労働者数が3倍の製造業の事故上死亡者 が387人であることを考慮すると、製造業の死亡事故率の430%にのぼる数値だ。 貨物労働者も慢性的な労働災害と大型事故に露出しているが、労災恩恵を受け られずにいる。

そのため建設労組と貨物連帯は4月に共同闘争本部を結成し共同闘争に突入した。 25日の貨物連帯に続き27日には建設労組が全面ストライキに突入し、共同スト も始めた。彼らは政府に共同要求案として、△特殊雇用労働者労働基本権保障、 △特殊雇用労働者労働災害補償保険法全面適用などを掲げている。

貨物、建設労組が特殊雇用労働者闘争を全面化し、特殊雇用労働者の労働基本 権の問題も社会的話題に浮上している。特に労組側は今回の闘争が学習誌教師、 代理運転、バイク便、看病労働者など、社会全般にわたる特殊雇用労働者たち の労働基本権を取り戻す踏み台になると期待している。

市民社会陣営も特殊雇用労働者の労働基本権を要求する動きを始めた。30余り の法律、保健医療、学術、労働、人権団体は28日の記者会見で、貨物、建設労 働者の共同闘争を支持し「特殊雇用労働者の労働三権を保障して、労災保険を 全面適用しろ」と要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-06-29 06:05:02 / Last modified on 2012-06-29 06:05:10 Copyright: Default

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