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地方権力と進歩政党のきわどい緊張

[寄稿]南洞区都市管理公団労組ストライキ、進歩区庁長と進歩政党の役割は?

イ・ジンスク(社会進歩連帯仁川支部) 2012.02.26 01:23

最近、仁川では公共運輸労組南洞区都市管理公団支部のストライキ闘争の真っ 最中だ(ストライキ闘争の主要争点四つに対しては2月6日のチャムセサン記事を 参考にしてほしい。 労使合意も紙切れ、街頭に追い出される公共機関非正規職 。この闘争に連帯して、進歩政党(統合進歩党は進歩政党かといった最近の議論 はここではひとまず論外にする)の大衆運動、労働者闘争での役割についてとて も悩ましい。

ご存知の通り、仁川市南洞区は、6.2地方選挙の時に民主労働党が野党圏連帯を 通じ、持分を割当てて区庁長を排出した地域で、区庁傘下公企業の労働組合が ストライキをしているのだ。この闘争について、進歩運動内で、特に仁川地域 では、多くの人々が進歩政党出身区庁長がこの事態になぜ手をこまねいている のかと批判の声を高めている。

全く妥当な批判だ。国会議員、公職者を何人排出したからといって、一日で世 の中が変わるわけがない。しかし今回の闘争は、事案の規模や性格上、区庁長 の権限でできることが十分にある。この程度の事案でも区庁長にできることが ないと抗弁すれば、少なくとも労働組合運動をする人の立場としては「そんな 区庁長をなぜしているのか」という批判も十分にするだろう。

狭く見れば、進歩政党に所属する人々の議会や地方自治体内での役割と責任、 広く見れば進歩政党の制度圏進出の目標、指向の問題といえるこの問題は、確 かに論争的だ。しかしそれに劣らず、闘争の過程で『党』が見せる態度にも、 やはりさまざまな争点があるのが事実だ。

区庁長が所属する党は(もちろんその関連団体も)、今回の闘争に全く参加せず にいる。これに関して、統合進歩党の活動家と直接対話したことはないので、 彼らの悩みと事情をここであれこれ言うことはできない。しかし推察できる ことは多い。

『国会議員、公職者を何人か排出しても一日で世の中は変わらない』現実的な 条件を考慮すれば、区庁長個人はあれこれの政治的負担を感じ、事案に介入す るまで一定の名分を積む過程が必要かもしれない。ではこの過程で党の役割は 果たして何か? 区庁長の役割だけで党のすべての役割が還元されるのか? 進歩 運動、地域運動の一員としての党の役割は果たして何か?

進歩新党に対しても話すことは少しある。今回の闘争は事案の性格上、事態の 解決において、区庁長が一定の鍵を握っているのは明らかだ。しかしそれだけ で問題が完全に解決するわけでもなく、労働者がストライキという最高水位の 闘争をする時は、さまざまな目標があるだろう。例えば、労働組合の闘争力・ 団結力の強化、ストライキ内容の宣伝扇動、成果の争奪による波及効果作り、 地域連帯の強化など。当然の話だが、労働者の闘争に連帯する人々は、課題の 解決だけでなく、労働組合がこうした闘争のさまざまな目標を見失わないよう に力を補い、支持支援しなければならない。特に労働組合がストライキ闘争を 通じ、団結力と力をつけ、該当闘争がさらに大きな闘争につながり拡大するよ うに力量と力を集めることが、連帯闘争が必要な理由だ。

その意味で、進歩新党は統合進歩党とは正反対のポジションで政治的利害関係 を優先視する方式で闘争に参加しているという印象を拭えない。党組織の利点 を活用し、闘争の拡大、連帯の組織、世論形成、さらに地方自治体の非正規職 問題に対する政策的な代案の提示などの役割に力を入れるのではなく、区庁長 への政治攻勢が過度に強調されている。こうした活動方式が該当労働組合と、 地域運動全般にどんな影響を与えるのか憂慮する部分は大きい。

事実、これらの問題はあまり新しい話ではない。進歩政党が大衆闘争より制度 政治を優位に置くことで現れる問題、進歩政党運動の分裂と競争的な党活動が 大衆組織に与える否定的な影響など、すでにかなり前から多くの人々が憂慮し、 批判してきた問題だ。そして現実で、これらの問題はすでにしばしば生じてい る。仁川地域でも今回の闘争では条件上、少し強く現れただけで、対立的争点 が形成されたり、きわどく緊張することは、前の闘争でもよくあった。

進歩政党が大衆組織と大衆闘争、地域運動の統合と団結に服務せず、対立と 分裂の要因になっている状況、この時間が当分続きそうなので、悩みと憂慮が 大きくならざるをえない。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-02-28 03:02:11 / Last modified on 2012-02-28 03:02:25 Copyright: Default

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