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「希望バス乗りたくて日本からきました」

韓進重家対委と会い、蔚山から共に出発

ヨン・ソンノク現場記者 2011.08.27 11:01

8月26日午後、4次希望バスに乗るために韓国に来た日本人5人が、民主労総釜山 本部のキム・ジンスク指導委員が高空籠城をしている釜山韓進重工業影島造船所 の85号クレーンを訪れた。今回、4次希望バスに乗るために日本からきたのは、 なかまユニオン(日本の一般労組)委員長と組合員3人、そして日本の「月桃の花 歌舞団」の長谷川さんだ。

[出処:蔚山労働ニュース]

彼らは85号クレーンの前で死守隊に手を振って挨拶し、韓進重工業支会組合員 の斡旋でキム・ジンスク指導委員と電話で話した後、整闘委事務室で家族対策 委員会と会った。

一行は8月23日にドキュメンタリー監督のオ・ソヨンさんが日本で開いた上映会 で韓進重工業の希望バスの映像を見て、市民の自発性に驚きを感じ、その現場 を見るため韓国にくることになったという。

なかまユニオンは、大阪を中心とする地域一般労組で、正規職と非正規職、教 師など、個人でも加入できる労働組合で、連合や全労連などの全国組織には属 さない独立労組だ。その組合員の中では、パナソニックPDP社不法社内下請問題 で法廷闘争を行った吉岡力氏の闘争が有名だ。吉岡力氏は2審で勝ったが2009年 3審で負けた。しかし日本で大企業社内下請問題を初めて公論化した闘争だった。

なかまユニオンの井手窪委員長は、釜山には2回目だ。キム・ジンスク氏が闘争 する姿を見るために来て、希望バスに乗りたいといった。彼は「韓国には非正 規職が集団で活動しているのに、日本にはそんな闘争はほとんどなく、個人が 対応している」とし「日本でも色々な声があちこちから出るが、これをどうま とめるかが主な事案で、日本でも意識ある労組が韓進に注目している」と伝えた。

ヒョウドウ・ケイジさんは出版社で働いて今年の4月に解雇された後、なかまユ ニオンに加入した。日本の出版社にも非正規職が多く、労組弾圧が激しいとい う。特に非正規職闘争は孤独であるばかりか、家族がいる人はさらに難しいとし、 自分は家族がいないので、それでも条件はいい方だと話した。

クニモト氏とクロカワ氏はパチンコで働く女性で、なかまユニオン組合員だ。 アルバイトを派遣勤労に変えようとするパチンコ側と戦っている。パチンコ側 の辞職の圧力にもやめず、店長から除け者にされて憂鬱症になり、休職中だ。

ハセガワ氏は2006年から韓国と交流してきた。85号クレーンにかかっている絵 を見て、韓国文化連帯の人々の活動状況を聞いては「文化の力が大きいと考え る。いろいろ学んで日本に帰る」といった。

家族対策委と会った席で、希望バス日本参加団は、家対委の活動費はどうして いるのか、収入がないのに生計はどう維持するのか、寄付はあるのかなどを尋ねた。

韓進家対委のト・ギョンジョン代表は「家族が月1万ウォンずつ会費を出して、 その金で夫においしいものも作り、主に交通費に使っている。コメやラーメン、 ミネラルウォーター、本、おもちゃなどと、全国からたくさん送ってくれる寄 付に感謝している」と答えた。

また「キム・ジンスク指導委員がクレーンに上がる前に全国巡回講演もして、 彼女の人生は闘う人々と共にした時間が長かった。『塩の花の木』を読んで感 動した人が、それへの恩返しとして私たちに寄付してくれるようだ。もう一つ は、非正規職が量産され、整理解雇されるなど、抑圧されている状態が増えて、 韓進問題が浮上し、これが解決しなければ何も解決しないと思い、全国で力を 集めてくれると思う」と話した。

「国会の聴聞会が開かれたが趙南鎬(チョ・ナモ)会長はびくともしなかった。 希望バスの限界もあるのではないか」という質問にト代表は「聴聞会などは、 希望バスがあったから可能だった。韓進組合員と会社だけで力較べをすれば、 私たちの力はとても弱かっただろう。希望バスがくるまではそうだった。だが 希望バスが来て、韓進の整理解雇問題が世の中によく伝えられ、人々(市民)が とても関心を持っているようだ。前は人々が整理解雇や非正規職問題を特定の 階層の問題だと感じていたようだが、今はネクタイを締めた人もおばさんたち も、整理解雇は悪いという。こうした雰囲気は希望バスの力だと思う」と答えた。

今現在、家対委に一番必要なものは何かという質問には「多くの方が子供たち の本やコメ、ミネラルウォーターなどの助けをくれている。今どうしても必要 なものというのはなく、ただ関心を持ち続けて欲しい」と話した。

懇談会の中で整闘委事務室の片隅は、夕食の準備の真っ最中だった。懇談会を しながら何かに涙を誘われた参加者は、それが玉ネギのためだったことを知っ て共に笑った。

なかまユニオンの井手窪委員長は「連帯の大切さをあらためて知り、韓国がう らやましく、韓進闘争を日本でももっと多く知らせる。初めて希望バスに乗り に来たが、これからも参加できるよう努力する」という言葉で懇談会を終えた。

この席には昨年、蔚山の現代車非正規職占拠ストライキの時に焼身したファン・ イナ組合員も共にした。彼は7月に日本で開かれた41回全交大会(平和と民主主義 のための日本全国交流大会)に行ってきた。ファン組合員は「日本と較べれば、 韓国は状況が良い方だ。つらくても非正規職の仲間に頑張ってほしいし、韓進 の整理解雇も撤回されたら良い」と話した。

[出処:蔚山労働ニュース]

一時間半ほどの懇談会を終えて、日本の参加団は家対委に日本で書いた寄せ書き (多数が一枚の紙に文を書いたり絵を描いたもの)と闘争基金を渡した。

日本の参加団は、韓進家対委と共に食事をして、ずっと写真を撮るのに忙しかっ た。韓進組合員の黒い顔を見て力を集中したい気持と、希望バスのような連帯 ができることに対するうらやましさを同時に感じている表情だった。

[出処:蔚山労働ニュース]

▲夜の集会に参加したハセガワ氏は「鉄の労働者」を力強く歌い、参加者から拍手と歓呼を受けた。[出処:蔚山労働ニュース]

ハセガワ月桃の花歌舞団団長と井手窪なかまユニオン委員長は釜山の「劇団セ ビョク」と長い間の交流があり、昨年は蔚山ヨルリ文化祭の期間中に現代車の 非正規職闘争集会と社内下請フォーラムに参加した。日本でも不法派遣と非正 規職問題はとても深刻で、彼らは韓国の非正規職闘争に多くの関心を示している。

彼らは27日に蔚山から現代車非正規職支会組合員と希望バスに乗り、ソウルに 向かう。

希望バスがいつしか国内を越え、外国からも搭乗する程に広く知られた。韓進 重工業の整理解雇撤回だけでなく、世界の労働者が連帯する希望バスは、こうして 4次希望バスを出発させた。(記事提携=蔚山労働ニュース)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-08-27 22:05:56 / Last modified on 2011-08-27 22:09:38 Copyright: Default

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