本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:[4次希望バス](1)キム・ジンスク様に送る手紙
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1313713407771St...
Status: published
View


強心臓希望バス、笑いながら花瓶を持って行きましょう

[4次希望バス](1)キム・ジンスク様に送る手紙

クォン・スジョン(現代車セクハラ事件被害者代理人) 2011.08.17 11:39

バカのように正直なある労働者の道

3回にわたり進められた希望バスに、一度も乗れませんでした。200日以上85号 クレーンがある現場に一度も行けませんでした。盧武鉉大統領の執権時代に、 キム・ジュイク烈士をはじめ、28人の烈士が殺されたのに、あつかましく希望 を作ると言って鄭東泳(チョン・ドンヨン)も行き、民主党の旗をひるがえした 現場に一度も行けませんでした。

行った人の話を聞きました。キム・ジンスク様を置いて帰ると涙が出たという 支会、牙山社内下請組合員たちの話を聞きました。76歳になってキム・ジンス クのような人は初めて見たという年配の方の話を聞きました。なぜ民主労総は 指針を下せば希望バスのようにできないのかという話も聞きました。

キム・ジンスク様が1月6日、85号クレーンに上がる前に書いたというその手紙 を見た後、無視したかったのです。バカのように正直なある労働者が作る生存 の道が、この土地の上にない現実が嫌いです。

結局死んで烈士になった方々は、あるいはみんな、とてもいらいらしていたの でしょうか。他人がすること、組合員を言い訳に闘争を回避すること、さらに 大きな闘いを準備するからと言って今の戦いを無視すること、大衆と一緒にす るためにと、政党をのぞき込んで金バッジ付けるために票を乞う、そんなこと ができなかった人々、そんなことより皆そうだと、まるで大きな悟りでも得た かのように無力な者たちは卑屈な日常をむさくるしく暮らすことが人生の真理 であるかのように、そうしていくら貧しく、学がなくても、他人のように暮ら し、その為に闘い、そうすれば、まだ夢を見ているのか、現実をしっかり見ろ と叱り飛ばされ、現在と共に未来までを資本に上納してしまい、優秀なふりを する、そんなことできなかった人々が、結局死んでも放棄できない人の道を進 み、烈士になりました。

だから金側のような同志たちを烈士にして、われわれはいつ自分を赦せましょ うか。夢にも現れて、キム・ジュイク烈士がそう言うでしょうか。なぜ君だけ 暖かい部屋で眠るのか、君もボイラーをつけずに靴下を履いても冷えた足で暮 らし、私を生き返らせなさい、組合員が切られていくのになぜ君は目を開いて 見ているだけなのか、君は今眠りを誘うか、開いた目を閉じられず、キム・ジ ンスク様を不眠の夜に追いやりながら揺さぶって起こすのでしょうか。キム・ ジュイク烈士は死んでも魂は生きて、韓進重工業の組合員とキム・ジンスク様 が暖かい部屋で腹いっぱいに食べ、ゆったり暮らすことを希望した人ではあり ませんか。冷たい風の中、キム・ジュイク烈士が作った道に沿ってキム・ジン スク様が85号クレーンに上がった明け方、あるいはキム・ジュイク烈士の魂は また牛のようにとめどなく泣いたのではなかったでしょうか。われわれはいつ 自らを赦せましょうか。

「いっそ無視したかった」

キム・ジンスク様が1月6日、85号クレーンに上がる前に書いたというその手紙 を読んだ後、私は無視したかったです。バカのように正直な、ある労働者が作っ ていく生存の道が、土地の上にない現実が私は嫌です。韓進重工業労働組合員 がいなければ暮らす理由がないという文を読み、怒りが込み上げました。

『私は組合員たちがいなくても暮らす。私は組合員たちがいなくても暮らす理 由を作る。私はキム・ジンスクのように五十を越えて、新年早々、自ら火取蛾 になって、高い85号クレーンに這い上がり、韓進重工業組合員がいなければ暮 らす理由がないと言う、そんな生活を送らない』。

いっそ無視したかったです。韓進重工業使用者側の整理解雇、韓国の資本が作 る野蛮な搾取秩序の中で死んでいく労働者の人生を、なぜキム・ジンスクとい うひとりがすべて担い、火取蛾になってクレーンに上がらなければならないの でしょうか。韓進重工業の組合員はいったいキム・ジンスクが、強く決心して、 火取蛾になる決心をするまで、何をしたというのでしょうか。金属労組は何を して、民主労総は何をして、そして、私は、私は何をしたというのでしょう。

野蛮の土地に取り付いて泥沼を転がる私たち皆は、まだキム・ジンスク様が 自分の足で歩いておりられるようにしてやれず、恥ずかしくて、85号クレーン の前に行けません。

そして人を崖っぷちに置いて一日一日が生と死の境ですが、ワハハと笑いながら、 遠足に行く希望バスを組織する大韓民国は、真の強心臓です。それでもありが とう。金属労組と民主労総ができない希望をワハハと笑いながら、実践する すべての方にありがとう。

強心臓の希望バスが、キム・ジンスク様のつらい生の希望になって、死んでひ ざまずいた組合員の肩をたたいて立て起こし、子どもたちと今日一日を暮らす ばかりで怒ると思わなかった多くの人々の心を動かして、実践させました。そ の希望バスが、日本に隠れていた趙南鎬の首根っこを掴み、国民に頭を下げさ せましたが、結局整理解雇は撤回できないという、その口を塞げませんでした。

生の坂道を上がる人は、キム・ジンスクを最後に

85号クレーンに上がり、暑さと寒さと風に耐え、生と死の峠を毎日毎日過ごす ことは計画ではありません。韓進重工業組合員たちのために、先に行った烈士 たちのように、全身と霊魂をすべてさし出して火取蛾になると選んだ崖っぷち、 キム・ジンスク様。85号クレーンから見下ろす世の中はどうでしょうか。自ら 時代の旗になって、指針になって生きているので、身は疲れてだるくても、き れいで透明な仲間の正直な霊魂が息をつき、安らかになるのを望みます。

もう最後にしたいと思います。自ら人になろうという私たちの闘争を、土地に 足を踏み入れられないように押し通す資本の攻勢を防げず、また険しい坂道を 上がる人がもうキム・ジンスク様が最後になれば良いです。

趙南鎬会長の口から、整理解雇を撤回して、これまでに死んでいった烈士たち に謝罪するという言葉が出てくるようにさせて、ぜひキム・ジンスク様が軽い 足取りで85号クレーンの階段を自分で降りられることを願います。いつまでこ の野蛮の土地で膝を屈して生き、強要された生活の中で殺されるのでしょう。 キム・ジンスク様がまだクレーンの上にいるのに。もうわたしたちは、自分を 許したいのです。

4次希望バスは27日にソウルに集まるそうです。ぜひ市民がワハハと笑いながら、 手に手に花瓶を持って参加するように願います。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-08-19 09:23:28 / Last modified on 2011-08-19 09:23:34 Copyright: Default

関連記事キーワード



世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について