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夜間勤務で眠れないお父さんはいつも「ウサギの目」

ユソン企業家族対策委、夫が連行され解雇されたアン・ミラ氏と会う

特別取材チーム 2011.06.14 09:49

ユソン企業支会組合員の家族は職場閉鎖から27日目になり、6月10日には中途半端 な月給を受け取った。ユソン企業の賃金支給日は毎月10日だが、今回の賃金は 5月18日の職場閉鎖前までの月給だ。

10日午前、銀行に入金された組合員の賃金は10万ウォンから120万ウォンまで、 さまざまだった。牙山支会組合員は5月に残業と特別勤務を拒否したため、 拒否しなかった嶺東支会組合員より月給が多少少なかった。労組幹部の月給は さらに少なく、ある幹部は18万ウォンほどだった。

組合員たちは工場ではないビニールハウスに出退勤しており、二日に一度から 一週間に一度の割合で帰宅する。職場閉鎖がいつ終わるのか、この闘争がいつ 終わるのかわからない。

ユソン企業支会の組合員の家族の人生はどう変わったのだろうか? 今回の闘争 で、家族対策委員会の会員、アン・ミラ氏は組合員たちが警察に連行された時、 一緒に連行された。この後、職場を止めなければならず、夫のチョ・チュンジェ 組合員は用役チンピラに鼻の骨を折られた。アン・ミラ氏と会って、職場閉鎖 の後に変わった暮しを聞いてみた。

職場閉鎖以後、何か変わったか?

週末に婚家に行ってきた。お母さんは七十を越えましたが、憂鬱症になり、 お父さんもため息をつくだけです。おそらくテレビで警察に息子が連行される姿を 見てそうなったようだ。すでに多くを知っておられた。だが夫が鼻の骨を折った のは用役チンピラにやられたからとは知らない。

医者は手術すればとても苦痛なので、あまり鼻の骨がずれていなければそのま まにしろと薦めた。まだはれていて触ると痛いという。夫は寝たり起きたりを 繰り返して深く眠れない。私も変わってしまった。交通事故にあえば、そのことを 考え続けるが、それほど大変なことになった。

今回のことを契機に夫が何をしているかよくわかった。ただ自動車の部品を作 る会社だと思っていたが、これほど難しいことをしているとやっとわかった。

6月10日が給料日だった。50万ウォンほど入金されたようだが。

まだ月給通帳を確認していない。近くの先輩は70万ウォン程度入金されたといっ た。私たちもたぶん70万ウォンくらいだろう。牙山支会の組合員たちは50〜70万 ウォン程度入金されたようだ。月給から祝儀金や会費などを差し引くと少なく なった部分もある。

うちは夫婦が共稼ぎなので車が二台であった。だがこの前、夫のトラゼを売っ た。友人一人も職場閉鎖が始まって、生活が思わしくないと言って、車を売っ て定期を解約した。多くの家族が余裕のある生活ではないので、車を売ったり 保険を解約したと理解している。

月給とボーナスが多ければ300万ウォン程度だが、賞与金がない月は100万ウォ ンほどだ。急になくなってしまった。例えば250万ウォン程度だと、子供に100 万ウォン使うとして、スーパーに行って食事に100万ウォンは使うと考えてみよ う。あと50万ウォンで保険、公課金、自動車税? 足りない。余裕ある生活は難 しい。

今月は半月働いて70万ウォンだったが生活が苦しい。来月のことを考えると、 どうやって暮そうか? 当然定期を解約して、車があれば車でも売らなければな らない。今回車売って300万ウォンになった。それで今月暮さなければならない。 今保険ももっと整理しなければならない。だが保険も郵便局保険のような1か月 に3万ウォン程度の保険だ。高い保険は契約も大変だ。

組合員たちと共に警察兵力に連行され、会社を止めたと理解している。理由は何か?

夫は公権力が投入されても心配せず、「われわれは抵抗せず誰も怪我をしない ように静かに出て行く」と話していた。だが警察が投入される前日ヘリコプター が飛んで携帯メッセージが飛込んできて不安になり始めた。働いていた会社は、 ユソン企業から5分の距離にある所なので、その不安感はさらに高まった。それ で社長に話して駆け付けた。社長は許諾した。だが警察は投入されなかった。

[出処:キム・ジェヨン現場記者]

翌日また出勤をした。また不安になった。それで午後3時にまた工場に入り、 そうして警察兵力が投入されてから組合員と連行された後、晩に解放された。

朝起きると体の調子が悪く、会社に電話をすると同僚が代わりに勤怠承認書を 書くといった。それで一日休み、翌日出勤すると、部長が辞表を出せと言い、 「25年間働いて、こんな人は初めだ」、「また、こんな事があればこうするか」 と聞いた。それで夫が目の前で連れていかれるのを見ていられないと説明した。 そして会社を止めることになった。

夜間勤務、家族はどう受け入れているか?

夜間勤務をすると、少しでも寝なければ事故になる。また、不規則な生活が続 くので、家族との生活や余暇は難しい。特別に休むことができなくなる。

子供たちは夫が昼間勤務のときは、夜『お父さん今日は出て行かない?』と尋 ねたりもする。子供が生まれた時からそんな生活をしてきたので、お父さんは 夜に働くと思っている。残業もほとんどいつもしていて、昼に残業をすると、 夜8時頃にならないと帰ってこない。家に帰っても会社から時々電話がかかって きて、それでまた時間が過ぎる。

▲夜間勤務後、昼に眠るために部屋に暗幕カーテンがある。アン・ミラ氏は一度も居間にきれいなカーテンをつけられないという。

夜間勤務をすると昼眠らなければならないが、思ったより大変だ。それで多く の人が酒を飲んで眠ろうとする。そのうち、多くの組合員が肝臓の検査値も悪 くなり、憂鬱症や睡眠障害が出る。子供たちはお父さんがいつもウサギの目に なると、「お父さん酒飲んだ?」と尋ねたりもする。

平日に子供の体育大会、授業参観などに一度も行けない。おかしなことに、こ んな時は必ず夜間勤務がかかっていた。またクリスマスイブ、12月31日には必 ず夜間勤務がかからないようにと期待していたが常にかかった。他の人は家族 と共に余暇生活をするのに、うちは絶対にそうは出来なかった。常に忙しい。 共に集まって動くことは考えられない。

家族対策委員会活動に注目されている

率直にお母さんたちがたくさん参加してくれればいいのに、そう出来なくて、 とても残念だ。警察が投入される時もお母さんたちがあと十人ぐらい入ってい れば、もっと良かったのではないかと思う。でもお母さんたちは事情をよく知 らなかったという。ほとんどが家対委カフェ活動やニュースを見て知ったという。

家対委の会員が集まると嶺東のおじさんたちはとてもすごいという話をする。 また、嶺東家対委の活動を見てとても素晴らしいと応援して過ごしている。嶺 東家対委を見ると、若いお母さんたちがすごいという気がする。特に子供を おんぶして活動する姿がそうだ。

家対委インターネットカフェの会員数はとても増えている。だがオンラインで はなく外に出て活動すること、例えばインタビューに行ったり宣伝戦や集会に 参加する数はあまり増えていない。多分お母さんたちは生活が苦しくて、ほと んどが働いて子供の面倒を見ているので、外に出て参加するのが難しいようだ。

今週の木曜か金曜ぐらいに、これまで会えなかった周辺のお母さんたちを集めて 懇談会をする予定だ。うまくいけば良い。

最後にしたい話は?

誰も怪我をしないでほしい。警察が投入された日も怪我人がいなかったので、 良かった。この前牙山に宣伝戦に行ったが、救急車が通るのを見て、用役チン ピラが運ばれていくと思っていたが、実はお父さんが鼻骨を折って運ばれてい た。驚いた、本当に驚いた。お父さんがもし間誤ったり大怪我をしたら、そんな 部分が一番心配だ。(記事提携=メディア忠清)

[出処:ユソン企業支会家族対策委員会]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-06-16 05:12:14 / Last modified on 2011-06-16 05:12:18 Copyright: Default

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