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ユソン企業年俸7000万ウォン?...「30年働いても不可能」

使用者団体と一部言論『不法ストライキ』、『生産支障』を主張

ユン・ジヨン記者 2011.05.23 23:05

5日間占拠座り込みをしているユソン企業労組に対し、経営界が『不法ストライキ』 とし、公権力投入を要求した。労働部と保守言論も今回のストライキを『不法 ストライキ』と応援している。

韓国経営者総協会は、5月22日、「ユソン企業のような不法紛糾が放置され続け ると、複数労組許容とからんで労使関係と政局不安が加重することが憂慮される」 とし「公権力で迅速に法秩序を正しく立て直せ」と主張した。

韓国自動車工業協会も「ユソン企業労組が完成車の生産職より高い給与(平均年 賃金約7000万ウォン)を受け、完成車業界も実施していない昼間連続二交代制と 月給制を要求してストライキをし、職場閉鎖中なのに不法に生産施設を占拠しており、 公権力の投入など厳正な法執行による即刻の回復措置が必要だ」と批判した。

「年俸7000万ウォン? 30年働いてもそれほどもらえない...」

経営界のこうした主張に対し、ユソン企業の労働者たちは『とんでもない主張』 と反感を示した。ユソン企業牙山工場で16年間働いているキム・ソンテク(仮名)氏 は「30年以上働いても年俸7000万ウォンはもらえない。7000万ウォンを取る 労働者は350人の労働者のうち五人もいない」と反論した。

またキム氏は「16年間働いた私の年俸は5000万ウォンにもならず、残業や特別 勤務を一日も欠かさず、一年中働いてやっと5000万ウォン」とし「この工場に は年俸4000万ウォンも取れない人が多い」と説明した。もう一人の労働者イ・ サンウ氏は「私たちの年俸が7000万ウォンだと言う人も、そんな話を書く言論 もみんな全く同じ」とし「話もしたくない」と強い不満を示した。

昨年12月から11回の交渉を経て、結局、職場閉鎖を呼んだ『昼間連続二交代制 勤務』もユソン企業の労働者にとって必須の要求事項だった。キム・ソンテク氏は 「現在の1週間ずつ昼と夜を交代しながら働いており、生活リズムが変わるので 夜間労働をして帰った日は眠れない」とし「夜間勤務をする時は夜10時に出勤 し、朝8時に退勤するが、体調の崩れを感じる。夜には眠りたい」と吐露した。

続いてキム氏は「生活リズムがこわれてからだが重く、難しい仕事を繰り返す ので工場は労災患者の天国だ」と打ち明けた。キム・ソンウ氏も「子供たちが 二人とも大学3学年だが、小さい時から今まで、少しお父さんの顔を見たいとい う話をずっと聞いてきた」と糾弾した。

一方、ユソン企業労使は2009年、賃金カットと労働強度の強化のない昼間連続 二交代と月給制に合意した。その後、労使は2010年12月から11回交渉をしたが 使用者側は一回も提案も出さず、地方労働委員会の調整中も会社は『4組3交代』 案を出すなど、労組と対立してきた。

結局、労組は5月13日に調整中止の決定を受け、合法的な争議権を獲得して18日 に部分ストに突入すると、使用者側は同日、職場閉鎖を断行した。そのため労組 は「ユソン企業は労働委員会から調整中止を受け、賛否投票をして行う合法的な ストライキ」とし「それでも使用者団体はこれを不法だと糊塗し、言論が歪曲 報道を続け、外部勢力の仕業と主張している」と批判した。

労働部は『不法ストライキ』と主張、一部の言論が『現代車損失』に集中...「世論を糊塗している」

使用者団体がユソン企業ストライキを『不法ストライキ』という世論をあおっ ている状況で、雇用労働部もまたユソン企業ストライキに強硬な対応を明言し 始めた。

雇用労働部は23日、あるメディアとのインタビューで「労組が生産施設を占拠 して、管理職社員の工場出入を源泉封鎖したのは排他的占拠で明らかに不法」 とし「労組が不法行為を続ければ法と原則により強く対応する」と明らかにした。

また雇用労働部は「労使が対話で自主的に解決することができるよう水面下で 仲裁に努めている」とも明らかにした。だが実際には労使交渉中だった23日の 午後、警察が労組指導部9人の逮捕令状を取り、検挙に突入するなど、政府が 自主的な労使交渉を妨害しているという非難に苦しんでいる。

一方、今回のユソン企業のストライキについて、一部のマスコミはいっせいに 自動車業界の全域に被害が広がると報道し始めた。彼らはユソン企業のストラ イキで現代起亜車をはじめ完成車業界が生産に支障をきたしており、一日に 数百億の損失が発生していると報道した。また今週中盤すぎまでストライキが 長期化すると、今月末までに1兆ウォンの被害が予想され、ユソン企業の倒産の 可能性も提起した。

これに対してチョン・ヘギョン民主労総副委員長は「使用者側用役の殺人未遂 とひき逃げを報道したマスコミも、今週になって報道の方向がすべて変わった」 とし「週末以後、マスコミはいっせいに自動車完成社が受ける損失がいくらで、 被害が何かを報道している」と説明した。続いてチョン副委員長は「すべての 力量を動員し、社会にこの戦いを正しく知らせることが私たちのすべき課題」 と強調した。

民主労総の関係者も「今の戦いは昼に働き、夜には眠る労働者の健康権を確保 するため」とし「そのため労使は昼間連続二交代制に合意したが、使用者側は この約束を破り労組を弾圧しているというのが今回のストライキの本質」と 説明した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-05-25 05:02:20 / Last modified on 2011-05-25 05:02:22 Copyright: Default

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