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舎北炭鉱の切羽から非正規職下請労働者に

[寄稿]江原ランド非正規職労働者たちの闘争

チョ・ハンギョン(民主労総江原本部) 2011.01.17 17:56

20年以上の歳月を炭鉱の奥で、また10年の歳月を江原ランドの非正規職下請 労働者として暮してきた人々がいる。政府の石炭産業合理化政策で多くの廃鉱 が生まれ、多くの鉱夫が鉱山地域を離れた。廃鉱になった地域を救う対策として 政府は『廃鉱地域開発支援に関する特別法』を制定、施行した。その特別法で 設立されたのがまさに江原ランドだった。廃鉱地域を救う代案として江原ランド が生まれ、廃鉱になった鉱山の鉱夫と家族の雇用を創出し、地域を発展させる という趣旨だった。炭鉱で石炭を掘っていた彼らにとって、あるいは江原ランド は希望だったかも知れない。しかしその希望はあまり長続きせず破れた。

江原ランドができて、彼らが働くことになったのは江原ランドの下請労働者の 仕事だった。江原ランドと契約を結ぶ大部分の協力企業は地域の既得権勢力に より作られた地域住民株式会社形態の企業だ。これらの会社の設立趣旨もまた 江原ランドの利益金を地域に分配し、地域の均衡発展を実現することだった。 だが彼らは放漫な経営理事陣の構成と所属労働者の労働搾取で、むしろ利益の 平等な分配を防ぎ、地域の対立を助長する役割を果たしている。

▲15日、零下20度という天気の中、江原ランドのトッケビ広場で開かれた江原ランド協力業者労働組合闘争勝利3次決意大会。江原ランド協力業者労組は12〜14日に圧倒的な賛成でストライキ賛否投票を可決し、闘争程度を強める計画だ(写真=民主労総江原本部)

2004年に労働組合結成、22日間のストライキ

こうした状況で江原ランド協力業者労働者は、2004年に労働組合を結成した。 34人の組合員で始めた労働組合はわずか2〜3年で500人ほどに増えた。これまで 抑えられていた怒りが労働組合加入につながった結果であった。

2008年、労働組合は賃上げを要求して22日間の全面ストライキ闘争を行った。 このストライキ闘争で、労働組合は賃上げを勝ち取ったが、失なったものも多 かった。支部別に仕事が違うことを利用した会社側の露骨な組み分けが始まり 組合員が自分の支部、自分の会社が優先という利己的な思い位置し始めた。こ れはストライキ後の委員長選挙で姿を表わした。組合員の脱退が続き労働組合 は最大の危機を迎えた。

徹底して委員長を懐柔し、御用化した会社は、2008年には2.5%賃上げ、2009年 は労組から白紙委任を受け取る。しかし2010年、会社側の執拗な『御用執行部 作り』攻勢の中で行われた委員長選挙で、現執行部は圧倒的な票差で御用執行 部を破り当選する。会社の攻勢で一時的に押さえられていた組合員の怒りが、 また選挙を通じてあらわれたのだ。

すべての下請労働者の闘争で!

現執行部は直接雇用争奪を最優先目標に設定し、江原ランドへの段階的闘争を 作り出す計画を発表した。そのため労働組合は各支部の闘争を集中させること に努力した。この過程で技能者支部(江原ランド施設管理)の闘争が始まった。

施設管理を中心に組織された技能者支部組合員は、2年ごとに繰り返される解約 の威嚇に苦しみ、他の協力業者労働者より相対的に悪い労働条件で働いてきた。 11月30日、再契約の前に技能者支部は、直接雇用と労働条件改善を要求して、 事業場内座り込みに入り、この闘争で技能者支部は江原ランドとの交渉窓口を 作る成果を勝ち取った。

技能者支部組合員が地下ボイラー室を中心に徹夜座り込みに突入した時、江原 南部住民株式会社の組合員たちは、昼食集会を通じ江原ランドと協力業者を圧 迫し始めた。委員長と支部長、争議部長の削髪闘争とトッケビ広場前1人デモ等 で、技能者支部との闘争を合わせていった。こうした小さな闘争を通じ3年間、 抑えられていた組合員の闘争の意志をまた鼓吹させていったのだ。

江原南部住民株式会社所属の器物、客室、一般整備支部は(江原ランド清掃美化、 器物管理、客室整備) 2010年賃金協約を行い、12月27日江原地方労働委員会の 3次調整が最終的に決裂したことで実質的な争議体制を作ることになった。

労組側の要求は、江原ランドと江原南部住民株式会社間の契約書上の基本給 17.37%値上げ案通りに上げろということで、会社側は賃金を凍結して慰労金の 形で一時支給金20万ウォンを支払うということだった。これはこれまで会社が 御用労組との合意で進めてきた方式をそのまま固守することで、労働組合とし てはとうてい受け入れられない事項だ。

また他の支部のイジョ・ケータリング支部(江原ランド職員食堂)は昨年10月に 新しくできた支部で、現在賃金と団体協約締結のための交渉を進行中だ。

技能者支部、客室支部、器物支部、一般整備支部、イジョ・ケータリング支部 は、1月12日から14日まで全支部が同時に争議行為賛否投票を行い、圧倒的賛成 で可決した。

彼らの共同目標は、江原ランドの直接雇用だ。目標による闘争を集中する計画だ。 時期を合わせて闘争力を最大限に押し上げて、共に戦う予定だ。業者別の闘争を 越え、すべての下請労働者の闘争で直接雇用闘争を作る予定だ。

希望が見える

戦いの過程で他の協力業者労働者からの労組加入問い合わせも入り、集団で 加入申込書を作成して提出するところもできた。希望が見えているのだ。

彼らが戦う理由は明らかだ。それは差別される理由がないためだ。2011年直接 雇用争奪を目標として、舎北地域にある江原ランド協力業者労働者の共同闘争 が始まった。(提携=イルト)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-01-18 06:46:13 / Last modified on 2011-01-18 06:46:14 Copyright: Default

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