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現代車非正規職闘争、法廷で続く

「合法、不法ストライキ法廷論争」... 「チョン・テゴン シート1部代表逮捕拘禁」

チョ・ソンウン記者 2010.12.27 08:02

現代車非正規職不法派遣闘争が現場でだけでなく、法廷まで広がった。

現代車非正規職支会のチャン・ビョンユン第3工場代表の裁判が12月23日午前 10時、蔚山地方法院102号法廷で開かれた。

チャン・ビョンユン第3工場代表は11月17日の第3工場ストライキ闘争の過程で 用役職員に拉致され、東部署に引き渡されて19日、拘束が確定した。

この日、チャン・ビョンユン代表裁判には現代車非正規職支会組合員50人ほど が傍聴し、現代車の利害を代弁する検事と現代車非正規職支会組合員の利害を 代弁する弁護士の間で法律論争があった。

検事側はチャン・ビョンユン第3工場代表を「暴力行為などの処罰に関する法律 違反(共同傷害)、業務妨害」で公訴を提起した。

現行法で正当なストライキ VS 不法ストライキ

朴某検事は訴状で「現代自動車社内下請労組に所属する勤労者全員を正規職に 転換せよという趣旨の要求は、勤労者の勤労条件向上に関する要求ではなく、 現代自動車株式会社は社内下請労組所属勤労者の使用者ではなく、工場を占拠 する方式で争議行為をすることはできず、労働委員会の調整手続きが終了する 前に争議行為ができないので上のような要求をして労働委員会調整手続き前に ストライキに突入するのは正当性がない」と主張した。

蔚山労働法律院のチャン・ソクテ弁護士は検察の論理は「露骨に使用者に肩入 れしているのでなければ出てくるはずがない主張」と反論し「すでに大法院で は2年経過した現代自動車社内下請勤労者は正規職だと判決されているのに、努 めて確定判決ではないと言い、その本質を歪曲しているが、健全な常識を持つ 法曹人なら誰もが知っている事実であり掌で雨をふせごうとするものだ。非正規職 勤労者の使用者が現代自動車だということは動かせない事実だ」と批判した。

続いて「(現代車非正規職支会)ストライキの目的は、賃金および勤労条件改善 に関する事項だ。正規職化という要求の意味は、現在の現代車正規職労働者と 同じ水準の賃上げ、勤労環境および福祉制度改善を要求するもので、付随的に 外形を相変らず社内下請所属のように取り扱うのは問題があるので、これを正 せということとみるべきだ」とし「今回の事件は『将来の勤労条件の差別的な 賃金と勤労条件などについて同等の条件に改善しろ』、『雇用安定を阻害する 外形的な要素を正しく改善しろ』ということなので権利紛争事項に該当しない。 したがってこの事件のストライキの目的は、現行法上正当な要求と言えよう。 コスコム事件控訴審判決では正規職化要求は雇用安定と勤労条件改善に関する 事項と見て、目的の正当性が認められると判断された」と明らかにした。

チャン弁護士は「ストライキ手続きの面で、この事件のストライキが発生した 直後、中労委は調整手続きを完了した。だから一部の調整手続き終了前に行わ れたストライキは手続き上問題があっても、それ以後に行われたストライキは 何の手続き上の問題もない」、「ストライキ方法の面でも生産施設の占拠とい う形で行われたが、これは社側の代替人材投入に対する抵抗で発生した。スト ライキ期間中の代替人材投入は、労組法上明白な不法行為だ。このような不法 行為を労組は阻止しようとしたが、何倍もの元請管理者により暴行され、引き 出されることになり、この過程で一部ライン占拠という方法により、代替人材 の投入自体を阻止したのであって、その経緯には参酌するところがあり本格的 なライン占拠ではない行為もすべてが違法とは見られない」と主張した。

「司法手続きで救済される... 正規職化を放棄しろということ」

朴某検事は「大法院でいわゆる非正規職問題について勤労者個人に有利な判決 を宣告したとしても、その判決が確定するまでは執行力がないので判決の確定 を待ち、その後その判決の履行を要求するべきであり判決は相対的効力しかな いので、類似の事例に対しては新しい訴訟を提起して判決を受けるなどの司法 手続きで紛争を解決すべきであるのに、何人かの勤労者に有利な確定していな い判決が宣告されたことを根拠に、その判決の効力が及ばない勤労者にも拡大 適用を主張し、これを一般化させ、現代自動車社内下請労組所属勤労者全員を 正規職化させるよう要求して、これを貫徹するために集団的な威力で不法な ストライキをするのは正当性がない」と主張した。

これに対してチャン・ソクテ弁護士は「司法手続きにより救済される方法に関 し、被告人には言いたい言葉はあまりにも多い。権利の実現のために、どんな 方法を使うかは当事者の選択の問題だ。労働者には労組法が保障する団体行動 権がある。団体行動権を行使して権利救済を受けるか、訴訟で解決するのかは 当事者の選択の問題で、団体行動権により正規職化を要求することが勤労条件 の決定に関する事項なら、これを選択しても不法と非難されることはできない」 と反論した。

続いて「判決によってのみこれを(正規職化要求)解決しろというのは非正規職 の現実を無視している。この事件の発端になったチェ・ビョンスンの判決は5年 かかった。それも最初は84人の原告で始めたが、元請の解雇、弾圧、懐柔で、 最後はたった2人が大法院の判決を受けることになった」とし「元請による解約 という方法でいつでも解雇される不安感の中にある非正規職勤労者に対し、ただ 判決だけで解決しろというのは正規職化を放棄しろということ」と批判した。

チャン・ソクテ弁護士は検事側の公訴事実を細かく批判して、現代車非正規職 支会の不法派遣闘争の正当性を擁護した。続いてチャン・ビョンユン代表の 保釈を請求した。

チャン・ビョンユン第3工場代表は「一番つらい工程で働きながら、差別される 非正規職の撤廃のために戦いを始めた。だが個人的に家族に罪を犯しすことに なった。最も苦しんで一生胸に抱いて行かなければならない母親が亡くなり、 上の兄の場所を1/10、1/100でも満たして差し上げたい」として最後弁論を終えた。

この日、チャン・ビョンユン代表の裁判は結審まで進み、検事側は2年を求刑した。 宣告公判は来年1月7日午前10時102号法廷で開かれる予定だ。

「現代車非正規職支会チョン・テゴン シート1部代表逮捕、中部署に拘禁」

現代車非正規職支会のチョン・テゴン シート1部代表が12月24日午前8時30分頃、 オートバレー福祉センターの前で私服警官に逮捕され、中部警察署に拘禁された。

チョン・テゴン代表はこの日午前7時、シート事業部の前で出勤闘争を行い、 オートバレー福祉センターに移動中だった。

現代車非正規職支会争対委員と正規職活動家を含み、18人に逮捕令状が発行さ れたと伝えられ、さらにチョン・テゴン シート1部代表とキム・テユン組合員 に逮捕令状が発行されたという。

現代車特別交渉が行なわれている中で現代車と警察、検察の弾圧が強まっている。 (記事提携=蔚山労働ニュース)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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