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「要求争奪までストの武器を捨てるな」

「組合員は戦う準備ができている。指導部は絶対揺れるな」

合同取材チーム チョ・ソンウン記者 2010.12.06 08:35

現代車非正規職支会の非拠点ストライキをしている組合員たちは、12月5日午後 3時30分、現代車蔚山工場正門の「夢九山城」前で「3主体(金属労組、現代車 支部、現代車非正規職3支会)議論の内容」について熱い討論を繰り広げた。

組合員たちは3主体の議論の内容について、「要求を勝ち取るまでストライキの 武器は決して捨ててはいけない」と共有し「指導部が組合員を信じられず隊伍 が乱れることを恐れて指針を下げるな。組合員たちは戦う準備ができている。 私たちが望むのは正規職化だ。戦う準備はできている。指導部は絶対に揺れな いでくれ」と要求した。

金属労組、現代車支部、現代車非正規職3支会は、12月4日午後10時から5日午前 2時30分まで、また会議を延長して、5日午後12時から午後1時まで議論したが、 合意に至らず議論された内容は廃棄されたという。

3主体は現代車会社と交渉をすることに同意して、交渉主体は金属労組、現代車 支部、現代車非正規職3支会が参加すると合意したが、交渉期間のスト戦術につ いて意見の差が発生したという。蔚山現代車非正規職支会と全州支会は使用者 側の交渉を強制するために信義誠実の原則に立脚した交渉集中期間を選定し、 相互に攻撃的な行為を中断して交渉に集中する意見(蔚山第1工場座込場を除く 現場ストの暫定中断と使用者側の暴力および挑発行為中断)に同意したが、牙山 支会が反対したという。3主体は二回会議を中断して非正規職3支会間の意見を 調整しようとしたが意見が調整できず、議論の内容は廃棄されたと伝えられた。

現代車非正規職支会は11月27日の争議対策委員会で「正規職化について成果あ る合意なく座り込みを解かない」と決め、11月28日に記者会見をして△座込場 の非正規職の告訴告発、損害賠償、治療費の解決、△座込者の雇用保障、△非 正規職支会指導部の社内での身辺保障、△不法派遣交渉に対する対策要求とい う交渉議題で現代車に交渉を要求した。

12月5日午後3時30分、夢九山城の前では3主体議論内容の報告が終わり組合員の 現場討論が進められた。

「現場ストの中断はつまり座り込み解除につながる、原則の死守が必要」

現代車のソン・ソンフン牙山社内下請支会長は「核心的な意見の差は交渉期間 にストライキをどうするのかだ。蔚山、全州は譲歩案を投げた。3支会が一つの 案で行くのが最善だが、交渉を開くに当たり、信義誠実によってストライキを 中断するのは合わない」とし「牙山支会は、自分からストライキを中断するの は武装解除だ、1時間でもストライキをすべきだという意見の差を明らかにした。 集中交渉期間に(非拠点ストライキ組合員の)現場ストライキを中断するのは、 第1工場拠点ストライキの仲間たちと非拠点ストライキの仲間たちが分離する危 険があり、内部が混乱して武装解除される。ストライキの水位を下げることは できてもストライキの中断はできない」と強調した。

続いて「使用者側の態度は変わらないが、私たち自身が先に譲歩すれば終わら ないだろう。ストライキを中断しても会社が交渉に出てこなければ座込場解除 を要求するだろう。今の状況はつらく難しいが、原則を死守することが必要だ」 と繰り返し強調した。

第1工場の拠点ストライキ座込場に息子がいる家族対策委のお母さんは「私たち がストライキするのはただ一つだ。正規職化すればストライキを解ける。間違っ た内容で座り込みは解けない。始まったのだから最後まで見届けなければなら ない。現代車元請と直接交渉した後、座り込みを解け」と強調した。

第2工場の組合員は「交渉要求案の雇用継承はひどい。今、関節がうずいて痛い が、正規職化の名分をかけて戦っている。大変でも頑張るべきだ。これ(3主体 3次会議の結果)は私たちを分断して打破しようとするものだ。一致団結しなけ ればならない。第2工場、第3工場を動かして第1工場の座り込みを維持するのは おかしい」と批判した。

第3工場の組合員は「私はこの案件は受けてはいけないと思う。なぜなら、第1 工場で戦っているのに第2、第3工場で仕事をするというのも良くないし、今日 の会議の結果はすでに廃棄された案件(3主体議論案)のままだ。討論しろという が、同じ内容で何を討論するのか? また下請で働く気はない」と糾弾した。

第1工場に夫がいる家族対策委のある会員は、「第1工場の座込場に息子がいる お母さんもいる。座込場の妻たちは、もし第2工場、第3工場でラインを動かせ ば、『みんな出て来い』と言うだろう。話にならない。第2、第3工場を動かせ ば第1工場の座込場の人がみんな出てくる」と現場ストライキ中断に反対した。

キム・テユン解雇組合員は「会社との交渉の前に、私たちの要求を譲歩しろと いう」とし「2006年にも正規職化で交渉し、下請業者と団体協約を進めていた。 正規職労組が要求案を譲歩しろといった。組合員たちは反対した。なぜ自分か ら要求を後退させるのかと言った。だが本一冊分の要求を1枚にまとめられ屈服 した。譲歩案が出され、ストをするなと言われた。正規職労組は、お前たちが ストを中断すれば交渉になるといった。2006年8.30ストライキが最後のスト だった」と明らかにした。

続いて「27日(3主体議論案)の要求案は正規職化ではない。告訴告発を取り下げ るというが、民事は取り下げても刑事は取り下げられない。指導部の拘束が予 定されている。イ・ジンファン代表にテロをして警察に渡した。指導部の身分 を保障するとは、これをしないということだ。懲戒委への参加を拒否した。す ぐ抵触、解雇が飛んでくるだろう。雇用継承は下請業者に入れということだ。 来週には会社から懲戒解雇が飛んできて、皆が揺れる。懲戒され、解雇されれ ば、下請業者に入ることに関心が傾くだろう。不法派遣対策の用意にしても、 交渉に入った後、別に正規職化交渉をするということ」と批判した。

また「交渉で正規職化されるのなら、もう正規職になっていただろう。28日の 記者会見で『正規職化の成果なく座り込み解かない』と言った。すると、4日に 侵奪した。侵奪を防ぐから、私たちの内部で自ら要求を放棄する案を作って、 ストをやらないでくれと言う」とし「要求を下げても、もの乞いをすれば正規 職化はない。(2006年のように)が詐欺の手法が反復されている。だが争対委を 悪く言わない。拉致されるように呼ばれて徹夜で会議させるのは一つの拷問だ。 支会長はとても苦しく揺れているようだ。支会長に力を貸そう」と訴えた。

12月5日、3主体の会議の結果(集中交渉期間には第2、第3工場現場スト中断)に ついて、非拠点ストライキ組合員たちは「要求を勝ち取るまでストライキとい う武器を捨ててはいけない」と決意した後、第1工場の拠点ストライキ座込場を 死守し、正規職化の要求を勝ち取るにはどう闘うべきかを主題に討論を続けた。

「闘争の目標と基調をはっきりさせろ」

闘争の目標と基調をはっきりさせることで戦術も明確になるという意見が提出 された。第2工場のある組合員は「初めて執行部が『正規職闘争しよう』と言っ た時、覚悟して出てきた。解雇も覚悟して出てきた。交渉案で闘争も変えなけ ればいけないが、力強く闘おうと言っていたのに今日の交渉案は私たちの闘争 を瓦解させる案だ」とし「闘争の方向は、こんな交渉案(段階的交渉案、集中交 渉期間現場ストライキ中断)が出てきたのに、なぜ力強く闘おうといって隊伍を 崩すのか。交渉案が出るたびに失望する人が多い。正規職化闘争に出てきたの に、まず交渉案をはっきりと整理した後、力強く闘おう」と注文した。

一方、集中交渉期間には現場ストを中断し、隊伍を入れ替えなければならない という意見も出てきた。

「隊伍を固くつき固める時間が必要だ」

第2工場情報の会の組合員は「組合員は苦しい闘争をしている。直営の代議員と も話をしている。このままでは隊伍が離脱するかもしれないと憂慮している。 48時間の徹夜座り込みも3週間目だ」とし「次に力強い闘争をするために、均す 時間が必要だ。10人中に5〜6人は怪我をしている。隊伍を離脱した人もいて、 会えない仲間たちを入れ替えて行くことが必要だ。隊伍が離脱するととても苦 しい闘争になるだろう。個人的な時間も持って、隊伍を固める時間が必要だ」 と提案した。

第3工場のパク・チョンピョン現場委員は「現実的に現場ストライキには無理な こともある。それで非常に悩んで話してみたが、私たちにできることは何だろ うか。一つの方法が上京闘争だ。ソウルに行って鄭夢九を困らせる闘争をして みよう。ソウルにいる鄭夢九の顔を見てこよう」と述べた。

「私たちのストライキは、正規職化争奪まで離せない武器だ」

チェ・ウジョン解雇組合員は「3支会の支会長たちが、現代車支部、金属労組と 何かの結果を出していたようだ。主な内容は交渉に会社を呼び出すために譲歩 のジェスチャを取り、ストライキを中断することだ。蔚山、全州支会長がこの 案を受けたのは遺憾だ。だが今日の結果は決定ではない。組合員が討論して、 意見を争対委に伝えなければならない。誤りを変える時間をかけている」とし 「第1工場が座り込みをして、第2、第3工場が現場で働けば、互いに分離する。 第1工場の拠点スト座込場と全州、牙山が分離する」と強調した。

続いて「この戦いの核心は、第1工場拠点スト座込場を死守するために、できる 事をするということだ。もし第2、第3工場が現場に入ればどんな結果が出るだ ろうか。正常に働き、またストに入るのはとても大変だ。緊張が下がる。もち ろん、ストライキの程度には議論してもいい。だがストライキを止める行為は、 武器を下ろすこと」とし「われわれのストライキは正規職化争奪まで離せない 武器だ。交渉戦術は私たちが決める。会社の要求で、金属労組と現代車支部が 要求しても、(もちろん耳を傾けて聞くことはできても)私たちが決めなければ ならない」と繰り返し強調した。

「組合員は戦う準備ができている。指導部は絶対揺れるな」

第2工場のある組合員は「われわれは戦える気持ちになっている。指導部は組合 員を信じてほしい。組合員が戦う姿勢になっているのだから妥協に導かないで ほしい。戦う準備ができているから指針だけ出してくれ。指導部が組合員を信 じられず、隊伍が乱れることを心配して指針を下げるな。われわれは戦う準備 ができている」とし「私たちの望みは正規職化だ。それ一つで戦う準備ができ ている。指導部は絶対揺れないでほしい。現代車が提示したのでもないのに、 先に曲げず組合員を信じて指針を出してくれ。われわれは借金してでも闘う。 テントに寝ても指導部を恨まない。指導部が組合員を疑わずに強硬に率いてく れ。われわれはついて行く」と決意を明らかにした。

第2工場の女性組合員は「昨日の侵奪で、会社は私たちをテストしている。昨日 はシャワーもできず出てきた。結婚式にも行けなかった。携帯メールが入った のに8時30分に隊伍があまりこなかった」とし「争対委の指針に従っていて一日 も欠かせない。指針が入れば家事をけ飛ばして出てくる。ところが昨日8時30分、 電話を受けない人もいて、たくさん酒を飲んで起きられない人もいた。指針が くれば明け方でもすぐ集まらなければならない」と規律を強調した。

「現場ストを続けることが指導部の力になる」

第1工場拠点ストに弟がいる第2工場のある組合員は「第1工場の座込場に弟がい る。7月22日に戻り、初心に戻れば私たちに一番重要な要求は正規職化だ。今、 争対委が、支会長の心が揺れていることは皆知っている。圧力は強いだろう。 支会長同志が苦しいとことはわかる」とし「第2、第3工場でどうするべきか悩 みが多い。仲間たちは三つのことについて議論した。座込場物品への空輸闘争、 現場ストライキ、上京闘争の3の案のうち、上京闘争はだめだと思う。ストライ キ闘争を始める時、多分経済的に難しかっただろう。私は解雇まで覚悟して、 戦い始めた。経済的に難しいが、それでもまた下請業者には帰れない。支会長 を元気にするのは、現場での戦いだ」と主張した。

続いて「私は座込場の物品を空輸するのが一番良いと思う。今私たちの武器で 最大の武器が第1工場だ。そこの仲間たちは孤独でなく、まだ私たちが生きてい ると近くで声でも叫びたかった」とし「とてもつらいが現場に入って、ストラ イキを続けることが指導部に最大の力になる。ストライキせず、支部と労組で 圧力をかけても、スト権は支部が取ったわけではない。私たち自らが行動をす ることで勝ち取った。ストライキの水位を調節しても、ストライキの中断は考 えられない」と力を入れて話した。

「物品空輸闘争はっきりと突入して渡さなければならない」

第1工場の組合員は「第1工場物量空輸闘争、始めたら手に100%渡さなければな らない。物量持ち込んで奪われればどのように準備できるか。徹底して準備し た後、必ず渡さなければならない。物量空輸闘争はパフォーマンスではない。 寝袋やふとんをちゃんと揃えて生活するべきだ。隊伍をしっかり整備して突破 して入り、渡さなければならない」とし「上京闘争でソウルに行って、侵奪が あればどうするのか。猫に魚屋を任せるようなものだ。物量空輸闘争をしっかり 準備しよう」と強調した。

第3工場のキム・ギテ代議員は「私たちが現場闘争ができなければ物品空輸闘争 の方法がある。正規職現場組織に連帯を訴えなければならない。正規職を説得 して共に上げてやろう。正規職も連帯しよう。言葉だけの支持ではなく、連帯 して寝袋を上げてやれば、第1工場の仲間たちが苦しまず座込場を維持できる。 正規職に直接説得して連帯して物品を上げてやろう。物品空輸闘争してみたら 良い」と提案した。

第4工場組合員は「ファン・イナ同志が闘争勝利の火種になった。ところが火種 を消すために、犬のような交渉案を持ち出して、ストライキの熱気が冷めつつ ある。ファン・イナ同志が闘争の火種になったようにストライキの火種が消え ないよう、さらに熱心に闘争しなければならない」とし「私たちのからだに、 全身に非正規職の汚れがついている。今その汚名をそそいでいる。使用者側は その汚名をそのままにしたがっている。体を洗っている途中で出て行けば汚く て気になる。最後まで闘おう」と強調した。

第3工場の某組合員は「妻が夢を見たのだが、居間に2匹の蛇が出てきた。棒で 刺して2匹の蛇を捉えて捨てようとしたら、とても大きな蛇が一匹、威嚇してき た。台所の包丁で蛇の頭を切った。その夢を占えば、事業する人は事業が繁盛 して家の問題はみな解けるという。仲間を信じて妻の夢を信じて最後まで闘争 する」と話し、大きな拍手を受けた。

「現代車支部を越えることで現代車と対決できる」

チェ・ビョンスン組合員は「2003年から2010年までの非正規職闘争の中で、私 の結論の一つは、現代車支部を越えなければ現代車に会えないということだ。 現代車支部を越えることで現代車と対決できる。今が一つの峠かもれしない。 社内下請労働者の闘争が長期化しなかったのは下請労組と正規職労組、会社の 三角関係の中で一つの関係を越えられなかったのが現実」とし「非正規職闘争 の新しい歴史は、三角関係ではなく現代車と直接の関係を作り、その関係の中 で私たちの要求を貫徹することだ。それでなければ正規職化の要求を勝ち取れ ない」と強調した。

続いて「現代車が嫌がることを考えなければならない。悩まなければならない。 現場でラインを止めることが必要だ。第1工場のような拠点ストライキが一工場 だけでもできれば、闘争は違う方向に発展するだろう」とし「一つのラインを きちんと止めて維持することが闘争の勝敗を決する。そのような闘争が計画さ れ、判断されれば、隠れたり抜けることなく共にできる」と決意を述べた。

チェ組合員は「局面転換のために現場ストと私たちの手で物量を供給するのが 必要だ」とし「尾浦煙突闘争の時、ハンググライダーで物品を空輸して体当た りをしながら物品を上げた。そして新しい局面が開かれた」とし「支部に寝袋 を抜いてくれといった。局面転換のためにも物量空輸闘争が重要だ」と強調した。

続いて「良才洞闘争も考えられる。鄭夢九と一勝負を企画することができる」 とし「組合員の討論で決定しよう。あまり時間がないので早く決めよう」と 述べた。

非拠点ストライキ組合員たちは、決定すればどんな闘争も共にすると宣言した。 そして争対委の基本指針の死守を決意し、現場討論を終えた。 (蔚山=メディア忠清、蔚山労働ニュース、チャムセサン合同取材チーム)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-12-06 16:11:49 / Last modified on 2010-12-06 16:11:51 Copyright: Default

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