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「『篭城を解いて交渉しよう』という話はトリック」

[インタビュー]双竜車支部ファン・インソク支部長

合同取材チーム 2010.11.25 18:20

11月24日に開かれた全国金属労働者決意大会に参加するために蔚山に来た 双竜車支部のファン・インソク支部長と会い、昨年の双竜車77日ストライキの 経験から見た現代車拠点ストライキについての話を聞いた。ファン・インソク 支部長は「双竜車では組合員への損賠仮差押さえは全くなかった」とし「指導部が 責任を取るとはっきり決意することで、組合員に安定感を与えなければならない」 と話した。また「組合員たちが理解できる要求案を出さなければならない」とし 「断電・断水、心理戦を勝ち抜いて500人の仲間たちが要求案を認めなければ 占拠を解くべきではない。そうしなければ、占拠を解いても出てきて戦えない。 要求案への全体の同意がなければ、出てきても分断されて戦いにならない」と 強調した。

現代車は座り込みを解除するための心理戦(断電・断水、食物禁止、宣撫放送、告訴告発、損賠、暴力等等)を強化している。昨年の双竜車の経験からみた時、どう対応すべきか?

資本家たちは工場の中に占拠ストライキの仲間たちを圧迫し続けてくる。宣撫 放送、断電・断水...双龍車闘争の時は、チラシを撒いて損賠仮差押さえで 圧迫してきた。

損賠仮差押さえは実際に指導部以外の組合員には全くなかった。 今、闘争を放棄させる圧迫用でしかない。

双龍車闘争の時、中の人が眠れないように宣撫放送をしまくったが、そんなこ とにはあまり気を遣う必要はない。中にいる仲間たちが互いに頼り、団結しな ければならない。そして中にいる仲間たちが元気付けられて闘争できるように、 外にいる仲間たちが拠点ストライキを拡大するためにすべての闘争を組織して 力を与えなければならない。

心理戦をどう克服したか?

闘争時間に合わせて、組別に分かれた。多様な事業場の闘争事例の教育も受け た。教育を受けても実際に組合員はとても心配する。信用されている周囲の仲 間たちが説得しなければならない。

共に闘わなければならないが、共に闘えないように宣撫放送してチラシを撒い て分断しようとする。資本は非正規職、正規職を分断し、闘争する隊伍としな い隊伍を絶えず分断しようとする。

これを克服するためには、組別の十分な討論が必要で、これにより問題を診断 し、互いを信頼し、説得しなければならない。また重要なことは、指導部が中 心になって組合員に今後発生する問題については、指導部が責任を取るとはっ きり決意を明らかにすることで、組合員に安心感を与えなければならない。 双龍車では一人の組合員にも損賠は入らなかった。

組合員たちは「正規職化」が要求だと明確に言う。だが現代車支部は仲裁案を投げた。

現代車非正規職支会は大法院の判決で不法派遣撤廃、非正規職の正規職化要求 をかけて拠点ストライキに入った。

拠点ストライキの過程でいろいろな仲裁案が出てくるだろう。闘争の目標と要 求をはっきりさせる必要がある。現代車支部が責任を持って交渉をするといっ ても心配になる。KECが占拠を解いて出てきても、資本は何一つ解決しようとし ない。合意書に交渉すると書いても、背を向ければ紙切れだ。双龍車の場合も 同じで、KECも占拠を解いて出てきて事実上、交渉がなされなかった。

組合員の仲間たちが理解できる要求案を出さなければならない。占拠を解くの なら、中にいる仲間たちが決意して、全組合員が要求案を決意して解かなけれ ばならない。断電・断水、心理戦を勝ち抜いて500人の全ての仲間が要求案を 認めた時、占拠を解かなければならない。そうしなければ占拠を解いて出てきても 戦えない。要求案の全体の同意がなければ出てきても分断されて戦いにならない。

座込場解止と仲裁案など内部をかく乱させる色々な変数が存在する。どんな態度を持つべきか?

ドンソン企業の雇用保障など、懸案問題の優先解決など、いろんな案が出てく ると判断される。占拠座り込みを維持すると、資本は双龍車やKECのように「解 け、交渉する」と言う。だがそれはトリックでしかない。こうした意図に引き ずられてはいけない。占拠座り込みに入り、確定した要求を勝ち取って出てこ なければならない。要求案を勝ち取るには工場の中の仲間たちの限界もあるだ ろう。会社は絶えず圧迫して、公権力を投入して、強制的に引き出すかもしれない。

だが金属労組のスケジュールもあり、民主労総の日程も整理されている。週末 には48時間共同行動もする。外で拠点ストライキを拡大するために元気良く戦っ て、金属と民主労総が受けとめて中の仲間たち元気付けられるようにしなけれ ばならない。民主労総や金属労組でもこうした役割を果たせなかった。双龍車 闘争の敗北で、その余波がそのまま慶州バレオ、錦湖タイヤに拡大した。

現代車非正規職闘争は、民主労組運動を復活させる闘争だ。現代車非正規職の 仲間たちが敗北すると、今後、民主労組運動はさらに難しくなる。金属の定期 大会で決意したように、ばらばらの言葉と実践ではなく、今回だけは行動で見 せなければならない。

双龍車闘争の経験で、第1工場拠点ストライキの仲間に必ず言いたい話は?

500人の仲間が一つの気持ちに団結しなければならない。不便で苦しいので互い に神経が鋭くになり、不和もあるかもしれないが、いつも集まって討論して、 この結果を指導部が受け入れて実践すれば勝てる。

いつも集まって、争点を出し、討論して、指導部が受け、指導部の闘争でなく、 全組合員の闘争にしなければならない。

仲間のみなさんは、怪我をせず堂々と勝って出てくることを祈る。闘争! (蔚山=メディア忠清、蔚山労働ニュース、チャムセサン合同取材チーム)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-11-26 08:54:28 / Last modified on 2010-11-26 08:54:31 Copyright: Default

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