金属労組、完成車4社が抜けたまま中央交渉に合意

「対角線交渉で完成車の中央交渉を引き出す」

金属労組と金属使用者協議が7月16日の明け方、2008年中央交渉に合意した。 4月15日に交渉を始めてから3か月後の合意だ。現代起亜車などの完成車事業場 が抜けたまま合意し、中央交渉は90余りの事業場2万人ほどの組合員だけに 適用される。

金属労組は中央交渉が合意したことで全事業場の部分ストを撤回し、中央交渉 不参加事業場だけにストライキ指針を下した。これに伴い、現代、起亜車支部 は16日に4時間部分ストを行い、18日には6時間部分ストをする予定だ。

［出処:金属労組］

最低賃金4080ウォン引き上げに合意、最低賃金より80ウォン高く

今回の合意で金属産業最低賃金は2009年の最低賃金の4000ウォンより80ウォン 高い4080ウォンに決定した。法定最低賃金引上げ率6.1%より高い6.25%の値上げ だ。また正規職と非正規職の賃金差別には「非正規職が正規職と同じ業務を遂 行する場合、基本給値上げで差別しない」と合意した。

非正規職に関しては、間接生産工程(清掃、食堂、警備など)の該当業者が労働 関係法令を守るように勧告し、3回以上違反した時は該当業者を排除することを 合意した。『元請使用者性認定』の場合、関係機関で認められれば元請は労組 の交渉要求に応じると決めた。

労働時間短縮と交代制改善に対しては、今年の11月から来年の2月まで『交代制 改善実行委員会』を運営することに合意した。

完成車4社中央交渉参加は未知数

だが現代起亜車などの完成車事業場は、昨年に続いて今年も中央交渉に参加し なかった。金属労組は合意直前まで現代、起亜車と対角線交渉により、中央交 渉の参加を要求してきたが、現代・起亜は拒否した。

金属労組は6月の対角線交渉でGM大宇社側が提示した産別基本協約受け入れと中 央交渉調印式出席を完成車産別交渉参加の端緒と見ている。したがって残りの 完成車もGM大宇水準の意見接近を引き出すということだ。昨年、完成車4社の確 約書作成に続き、今年は完成車4社に対する交渉権を確保し、来年には実質的な 中央交渉を進めるということだ。いわゆる段階的産別労組完成論だ。

しかし金属労組の計画のように、完成車4社が中央交渉に素直に参加するかどう かは予断を許さない。中央交渉に合意したことで中央交渉参加事業場のストラ イキ指針は撤回され、結局完成車4社への圧力は該当完成車支部の役割に残され てしまったためだ。

また、段階的産別労組完成論に対する批判も絶えず続いている。現代自動車非 正規職支会は宣伝物で「GM大宇の意見接近(案)は、非正規職の死活的な要求が 含まれた中央交渉要求をごみ箱に投げ込んでしまった」とし「中央協約要求が 除外された合意書に同意したことは、中央交渉を中途半端にする」と、より強 力に批判している。産別交渉構成にしがみつくあげく、具体的要求を廃棄して いるという指摘だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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