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「どうすればあいつらを追い出せるか?」その考えに追われている

[現場]毎瞬間が危険な江南聖母病院座込み場

パク・ビョンハク/ 2008年10月04日10時09分

10月2日午前8時、江南聖母病院非正規職組合員が座り込みをしている病院ロビー が侵奪されたという。仕事を終え、あたふたと夕方の時江南聖母病院に行くと、 携帯電話のメールがきた。

『江南聖母病院戦闘警察車登場近い将来侵奪予想病院に集結されたし業務妨害 とのこと』

来るものが来たなという気がした。足もとでガタガタ音を立てる地下鉄が限り なく遅く感じられた。気が進まない気持ちで立っていると暫くしてまたメール がきた。

『陳謝!確認の結果崔○○のために葬儀場に記者が押し掛け戦闘警察車がきたそうだ』

崔○○といえば、朝亡くなって発見されたという演技者? 江南で暮しているとい うが、この付近に記者が集まっているようだった。幸いだった。だが用役チン ピラはともかく、罪のない人々を守っるのが任務の警官を見て組合員が急にお じけづく現実が本当に苦々しかった。いつから警官を見て『私たちを保護しに 来たな!』と考えられなくなったのだろうか?

聖母病院入口で保健医療労組ソウル支部組織部長と会った。 「今の状況はどうですか?」
「ロビーに組合員が集まって、懇談会しています。」
「また入るのですか?」
「朝やられてまた入りました。大したことはなかったようです。」
「怪我をした人は......?」
「大きな怪我をした人はなく、まだテントもあります。多分これからいつもこ うなるでしょう。」
「戦闘警察車がきたというのは.......?」
「きてそのまま帰りました。」
「......」
「これから病院は訴訟作戦に出るでしょう。業務妨害だ何だと.....」

テント座込み場に行った。テント側の入口は相変らず塞がれたままだった。テ ントのそばでタバコを吸っているソウル西部非正規職センターの先輩と会った。 簡単に話を聞き、手帳とカメラをまとめて、ロビーに入った。

ロビーの中の敷物はいつのまに壁の片隅に押し出されていた。破れてまた付け られたようにくしゃくしゃな壁新聞は敷物の付近の床に一列に貼られ、壁には 横断幕がかけられていた。組合員に挨拶をした。

「こんにちは。」
「ああ、いらっしゃ〜い」

午前中、激しい衝突をした人にふさわしくなく笑いが明るかった。幸いだろう か? 中は雑然としていた。進歩新党のカラーニュースから来た記者も私の横に 座った。

「怪我をしたところは......?」
「大丈夫です。^^」

話を聞いてみた。

「昨日は二回もここにやってきました。一度は保安業者、後では病院職員の中 からチーム長級を中心にきました。張り紙をはがして床を壊して....... でも 昨日は人は引きずり出しませんでした。」
「昨日もきたのですか?」
「はい。今日は保安業者職員と病院の職員と合わせおよそ50人ほどきたかな?」
そばにいたカラーニュース記者の人が尋ねた。
「今日...... カメラが壊されたそうですね?」
「ああ、それなんですがね。ドキュメンタリーを撮りに来た人たちがここにカ メラを置いて食事に行って...... 体当たりの間、あちこちぶつかって壊れた のでしょう。」

他の組合員が話を続けた。

「今日は...... 他の人たちは外に食事に行って、ここにはのりまきを食べて いる人が4名ほどいたのですが、あっちから女職員がどっと押しかけてきまし た。あの人たちが私たちの方にくるのか、でなければ団体でスーパーにでも行 くのかと思ったのですが、とにかくあちらに行ってしまいました。そうしてい るうちに、少しあとでここにひとつの群れ、あっちにひとつの群れ、そしてさっ き待機していた女職員たちの群れと三ケ所に集まりました。その時からはぎと り始めました。外のテントにいたキャンドル市民が駆け付けた時はもう事が終 わった後でした。」
「病院側の作戦ですよ。知能的に。」
「その中で怪我をしたようですが....?」
「横断幕をむしり取ろうとするので、そこにしがみつきました。あの入口まで ずるずる引きずられて行って...... 私たち引き離そうとして職員たちがやた らと捻って引っ張って...... あちこちにたくさん打撲傷と擦過傷を受けました。」
「職員がからだをつかんで引張って行ったんですか?」
「横断幕から私たちを引き離し、外にだそうとして私たちを捕まえて引き出し ました。外に追い出した後に保安職員が私たちが入れないように扉をしめてい ました。それで外にいたキャンドル市民と集り、裏口からまた入りました。少 し人数が増えたので職員たちも無茶はできなかったんですよ。それでまた揉み 合いになり、また座込み場を設置しました。」
「私たちが横断幕にしがみつくと、はさみを持ち出して横断幕を切ってしまい ました。」
「それで私たちが『なぜ武器を突きつけるのか!』と抗議すると『これのどこ が武器か』と言いました。いや、その状況ではさみが武器ではありませんか?」
「では男子職員が女組合員をつかまえて引張って行ったのですか?」
「乱暴につかんで捻ってそれで私たちが横断幕を置いて...... 男子職員が引 張って行きました。」
「事件が起きた時、ロビーに他の人はいなかったんですか? 患者の方々や保護 者の方も。.....」
「8時から外来診療が始まるから...... あまり人は多くありませんでした。そ ろそろ多くなり始める頃でした。」
「診療に来た人が多ければどうしても攻め込むのはあれでしょう。8時から5時 までが外来診療時間で、その時間にはざわざわしています。」
「ところで保安職員は時間を問わずいつもきて、張り紙をはがして行って是非 を論じます。とにかくあいつらもCCTVで撮られているから...... 自分たちが 働いていることを見せなければなりませんから。」
「さっきのヒアリングでは病院側が訴訟を出したといいますが......?」
「業務妨害で七人に訴訟を出しました。座込み場にいつもいる組合員を撮りま わっていたでしょう。」
「連休期間にはどうでしょうか?」
「あまり患者がいません。『今回が機会だ!』と思って攻め込むかも知れませ ん......」
「虎視耽々狙っているのでしょう。」
「用役職員より、どうも病院職員がちょっと怪しくありませんか?」
「そんなことはありませんよ〜」
「職員だけで私たちを相手にするには限界があることはあるでしょう。やはり 職員は普段私たちと親密だったし......」

熱心に手帳に書いていると、横にいた組合員が私に重要な情報を知らせた。

「あの時、私服を着ていた図体の大きな人がいるでしょう。あの人はここの職 員です。」
「ええ? それなのになぜあんな服を着ていたのでしょう? 身なりだけ見れば組 織暴力でしたが?」
「そうなのです。ところが前の文で完全にチンピラのように描写していて......」

ロビーの中の座込み場に、他の人たちが続々と来ていた。進歩新党党員もいて 全教組の先生もいる。組合員たちはそのたびに明るい表情で迎える。

「ところでさっき戦闘警察車がきたのは何ですか? 帰ったのは確実ですね?」
「崔○○がサムスン病院にいて、警官たちが間違えて来ました。すぐ帰りました。」

清掃のおばさんが通りかかって、組合員たちにどうかと安否を尋ねた。組合員 は挨拶をしながら大丈夫だといった。真っ白なガウンを着た医者は何の表情も なく急いで通り過ぎだけだった。

私は次の予定があって気まずく挨拶をして出た。なぜすぐ帰るのかと文句を言 われた。頭をかいて笑っていていると、ある組合員がちょっと何か食べて行け と、パンを一つ一つ出してくれた。私は大丈夫だといいながら、しばらくため らって、結局再び挨拶をしてそこを出た。

「ありがとうございます〜!」
「さようなら。」
「またきます。」

病院側は解雇組合員に訴訟を出し、毎日毎日職員を動員して力で組合員を追い 出そうとしている。腕力もない女組合員たちだ。男子職員、女職員を問わず、 みんな群がって集めて『どうすればあいつらを追い出せるか?』病院側はそんな 考えに追われている。もうチンピラも呼び入れて、テントも壊した。神の名で 次は何をするのか、本当になにかの映画の広報文句のように『何を想像しよう が、それ以上を見ることになる』ようだった。

病院を出ると、入口のそばに立っている聖母マリアが見えた。慈しみ深い表情 で両手をあわせて何を考えているのか、聖母マリアは祈っているのだろうか? 何の祈りを? 聖母マリアに何の間違いがあるだろうか。人を働く付属品としか 見ない病院側が平然とかぶっている仮面に過ぎないけれど。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-10-07 17:44:59 / Last modified on 2008-10-07 17:45:00 Copyright: Default

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