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「現代車支部、いかに格好良く負けるかを決断する時」

工場の塀の中の労働組合運動を覚醒する機会に

蔚山労働ニュース www.nodongnews.or.kr / 2008年09月24日11時30分

現代車労使の2回目の暫定合意案が出された。

9月22日午後10時40分頃、7時間40分の28次支部交渉で08年団体交渉に暫定合意 して出てきた現代車労働側、使用者側の交渉委員は、とりあえず暫定合意をし たものの、組合員賛否投票で可決する自信がある顔ではなく、みんな口を閉ざ したままの表情だった。

▲23日現場組織の暫定合意案反対ポスターを組合員が見ている。

9月28日、李明博大統領のロシア訪問時に鄭夢九会長が同行することになり、 その前に現代車と起亜車の臨時団体協議を終えたいという状況で、現代車使用 者側が成果金300%、成果金400万ウォンの一時的な金額で終わらせようとする 明らかな(?)「術」に労働側は同意した。

金属労組現代車支部は、08年団体交渉を始めるにあたり「産別中央交渉争奪と 夜間労働撤廃」を主な目標にしていた。

産別中央交渉争奪の意味は、企業別単位労組の現代車労働組合ではなく、民主 労総傘下の金属労組現代車支部が、現代車使用者側を産業別労使交渉に参加さ せるという意味だった。中央交渉の金属労組の方針による現代車支部の部分ス トにもかかわらず、結局、現代車使用者側は産別交渉に参加しなかった。

もう一つの目標は、夜間労働撤廃。現代車は昼間10時間、夜間10時間二交代 (10+10)で工場生産ラインが回っている。夜間労働が人間の生体リズムに及ぼす 深刻な悪影響を現代車労使が認め、2005年の団体交渉で2009年1月から勤務形態 を昼間連続2交代制に変更することに合意していた。

今年の現代車支部団体交渉が始まり、組合員の最大の関心は、断然昼間連続2交 代制施行のための細部の案だった。

ユン・ヘモ執行部は時給制賃金体系を月給制に転換する時に失われる生活賃金 を保全するため「賃金削減ない月給制」、10+10夜昼二交代から昼間連続2交代 制に変更する時、生産物量を合わせるために会社が労働強度強化を主張しても 「労働強度の強化ない」、そして会社の設備投資なく「転換配置による雇用不 安ない」という3無原則を押し出して、交渉に臨むと宣言した。

労働者たちの労働力を資本家にいくらで売るのかという金の問題も非常に重要 な問題だが、現場の組合員たちは最初の暫定合意案を歴代最高の反対票(2万 6252票、61.21%)で否決した。金の問題より昼間連続2交代制施行案に納得でき なかったためと多くの人が分析した。施行時期も2009年9月に後退した。

そして2回目の暫定合意案が出た。当初の暫定合意案の一時金に100万ウォンが 追加され、組合員が期待した昼間連続2交代制施行案は特に進展した案ではない ように見える。

23日付の広報物で、民主現場、民労会、公闘委、民革闘、現場連帯の五つの現 場組織が集まった「昼間連続2交代完全争奪のための現場実践団」は、2回目の 暫定合意案に対する批判と代案を提示した。

「賃金引き上げ案と昼間連続2交代制施行案を分離しよう。昼間連続2交代制は 時間をかけて組合員が納得できる案に議論しよう」。

勤務形態の変更による生産物量保全のための代案としては「非正規職正規職化、 生産設備投資拡大、新規人員雇用」を出した。

また「ユン・ヘモ執行部は、はやく団体交渉を終わらせなければならないとい う焦りを捨てて組合員を信じて組合員の声に耳を傾けろ」と忠告した。

現代車労働側は、毎年変わらない明らかな(?)使用者側の戦略にまただまされる のだろうか?組合員たちは金だけで幸せだろうか?

2回目の暫定合意案が組合員総会で可決しても、産別中央交渉争奪と夜間労働撤 廃を主目標に掲げた「08年団体交渉」が勝利したといえるのだろうか?

誰も現代車支部のユン・ヘモ執行部が、いやどの誰が交渉委員になり、使用者 側と交渉をしても、「08年団体交渉」のために代議員大会で通過させた代案と 3無原則をそっくり勝ち取れるとは予想していない。

ただし明らかな「術」にこれ以上まきこまれない、「現代車支部はいかに格好 良く負けるかを決断する時」と労働者たちは話す。

工場の塀の「中」の労働組合運動ではなく、金属労組現代車支部という名前に ふさわしく、正規職、非正規職そして地域を越えて「共に生きることを豊かに する社会的土台」のための手段として労使交渉に臨む、労働運動本来の「戦略」 を今からでももう一度喚起すべきでないだろうか。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-09-26 05:25:27 / Last modified on 2008-09-26 05:25:31 Copyright: Default

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