ソウル大病院分会、非正規職『完全な正規職化』合意

ソウル大病院労使、今日暫定合意案調印、23〜25日まで賛否投票

ソウル大病院の労使は、ストライキ6日目の昨日(10月15日)、実務合意した。ソ ウル大病院労使は今日(16日)午後3時の本交渉で暫定的に合意する予定だ。ソウ ル大病院分会は、ひとまずストライキを今日午前7時付けで中断して、23日から 25日まで暫定合意案に対する賛否投票を行う計画だ。

公共労組医療連帯ソウル地域支部ソウル大病院分会はひとまず全組合員2千人の うち約500人がストライキに参加するなど、組織力で劣っていたが最大限多くを 勝ち取ったと肯定的に評価している。

2年以上直接雇用非正規職『完全な正規職化』合意
地域国立病院および公共機関にも影響を与えるか

ソウル大病院労使は仮合意で2007年5月31日を基準として2年以上働いていた直 接雇用非正規職約200人を正規職化することに決めた。これは非正規法施行以後 に蔓延している分離職群や無期契約の形態ではなく、現在存在する『正規職』 と同じだ。また2年未満の非正規職労働者にも、本人の意志に反して解約(解雇)で きないように明文化した。

この中には、9月に国家人権委員会で座り込みをしたキム・ウニ氏も含まれる。 キム・ウニ氏はポラメソウル大病院で23か月働き、非正規法施行直前解約通知 を受けていた。ソウル大病院労使はキム・ウニ氏の復職合意の明文化を巡り、 交渉の最後まで難航したが、医院長が合意発言の中で口頭でキム・ウニ氏の復 職を明言することで最終合意した。

こうしたソウル大病院労使の直接雇用非正規職の『完全な正規職化』は、現在 多くの中小病院と地域国立総合病院の非正規職問題解決方式にも大きな影響を 及ぼすものと見られる。

また、間接雇用非正規職の応急室使用料引き下げでも、今後の労使協議で解決 していくことにした。現在、間接雇用非正規職はソウル大病院で働いていても、 事故がおきたら応急室の使用料を外部の患者と同じく5万ウォン以上の費用をそっ くり払わなければならなかった。労組側は間接雇用非正規職労働者の応急室使 用料を一般診療費の水準にすることを要求した。

続いて今回の合意では、約30人を補充することにし、「人権侵害と職員監視機 構として使われる可能性が高い」として労組側が強く反発したCCTVの追加設置 もしないことになった。

賃金も、基本給に『3%+1万5千ウォン』の引き上げで合意した。これは企画予算 処が賃金引き上げガイドラインで提示している2+アルファより高く、公共機関 労働者の賃上げ交渉にも影響を与えるものと見られる。

構造調整にひとまずブレーキ、「構造調整中断闘争、また始める」

しかし選択診療制と構造調整を完全に中断させられなかったという限界も存在 する。

選択診療費では、現在は基準なく選択診療費の一部を病棟運営費に使ったいる ことを廃止することに合意した。これに対して労組側は「運営費の流用を防い だ程度で、選択診療費に対してこれからさらに多くの議論が行われる端緒を用 意した」と説明した。

構造調整について病院側は「年俸制、成果給制、賃金ピーク制、チーム制に対 して現在のところ計画はない」と述べ、今後これに関する計画を立てることに なれば、「少なくとも2か月前までに組合に通知し、十分に協議して、協議の前 に一方的に施行しない」と労使が合意した。また、統合物流システムの構築は、 「進行事項を労使協議会に報告して議論」することにし、△現定員の維持、部処 配置発生時は少なくとも30日前に当事者と組合に通知、△外注委託を導入する時 は少なくとも2か月前に組合に通知、△職員監視統制および位置追跡を目的にす る電算装備導入禁止などに合意した。とりあえず会社側の構造調整にブレーキ をかけたという面で意味があるが、構造調整専門業者と言われるエルリオ&カン パニーと会社側が結んだ契約は維持されるため、構造調整に関する労組との摩 擦は続く展望だ。

労組側は構造調整問題に対して「組合員による6日間のストライキ闘争は、病院 の構造調整の陰謀をはっきりさせ、一方的な進行に制約を加えた」とし「チー ム制、差別成果給制、賃金ピーク制、年俸制を具体的にどう阻止するかは今か らまた闘争で作らなければならない」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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