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韓国:「縄跳び」は失言ではない
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「縄跳び」は失言ではない

['縄跳び'以後](2) - シンドンフン組織部長、「混線はどこから..」に反論

オドヨプ記者 odol@jinbo.net / 2006年07月25日13時19分

7月19日付「混線はどこで始まったか」の記事が出た後、記事の内容に反論す るメールを受け取った。記事内容の当事者と24日に直接会い、インタビュー した。

長期闘争労働者たちによる東亜日報占拠座り込みが終わり、金属連盟の中では 小さな議論があった。連盟の事務局幹部が連盟の決定を無視して「外部で別に 組織して主導的に介入」し、「組織運営と事業の秩序と体系に違反した」行為 をしたというのだ。

ここで外部とは、「非正規、長期闘争事業場共同闘争団」のことだ。主導的な 介入とは、共同闘争団の会議に参加し、東亜日報占拠闘争に参加したことを示す。

東亜日報占拠座り込みは、闘争が正しいかどうかを問い詰めなければならない 不幸な運命を迎えた。その論争が政府や資本、またはマスコミとの論争ではな く、共に「同志」と呼ぶ人々の間で行われなければならない「残念なこと」に なってしまった。

「同志」...「残念なこと」

問題は、民主労総長期闘争事業場対策会議に参加した金属連盟のシンドンフン 組織部長が共同闘争団に参加し、東亜日報占拠に参加したためだ。闘争事業場 が自主的に連帯し、拘束覚悟で占拠座り込みをはじめた事件は、その周辺で大 きくなりつつある。

シンドンフン組織部長と会った。連盟に所属しているが連盟の事業ではなく、 それも拘束されるかもしれない闘争に参加したことは、大衆幹部として無責任 なことという批判を呼ぶのではないかと尋ねた。

「その通りだ。その部分でとても悩んだ。だが考えてみろ。共同闘争団の中で 最も多い事業場は金属だ。連盟が事業を受けなかったからと言って、連盟組合 員が戦っているのに知んぷりができるか?」

所属組合員が戦うのに知らんぷりはできない

共同闘争団には、オリオン電気、ハイニックス、キリュン電子など金属連盟に 所属する組合員が含まれている。東亜日報占拠座り込みに参加した労働者たち も、金属連盟所属が多数を占めていた。

「城山大橋と麻浦大橋闘争とは別に、東亜日報占拠座り込みは拘束を覚悟しな ければならなかった。長期闘争事業場代表たちにこの責任を負わせることはで きなかった。誰かは責任を負わなければならなかった。事業場の代表が拘束さ れれば、事業場の空白も考慮しなければならなかった」。

状況は理解できるが、連盟幹部の責任を放棄したという印象を拭えなかった。 金属連盟は、すでに共同闘争団の10日間集中闘争を受けないと決定した事項だっ たためだ。

「連盟の事業には採択されなかったが、予算と担当者の配置などは支援するこ とになった。組合員の闘いを支援するのは当然ではないか。また連盟の委員長、 副委員長、事務局長、組織室長などの主な幹部とも議論して、同意を得た後、 共同闘争団に結合した」。

無責任な幹部なのか

東亜日報占拠座り込みと拘束が予想される状況も、具体的な場所などは明らか にしなかったが、内容は主な役員と幹部に報告したという。「責任者も知らな い別途の会議が進行」したと言うのはシンドンフン組織部長には虚しい感情を もたせたという。

「縄跳び」発言を単純な失言や適切ではない表現と揉み消そうとしていること に対しても、シンドンフン組織部長は声を高める。6月2日の民主労総非正規、 長期闘争10次対策会議の進行状況を理解しなければならないという。

「6月2日の会議の時に非正規長期闘争事業場集中闘争支援の件があった。上京 闘争をしているコオロン、ハイニックス、韓国合繊など長期闘争事業場とKTX、 キリュンなどのソウル事業場を集め、集中闘争することを提案し、垂れ幕や、 自転車巡回闘争など多様な戦術を提案した」。

これに対して民主労総の参席者は「この席では労働部と民主労総の定例協議の 討論をしよう」と述べ、戦術は議論してもいいが決定する場ではないので、別 途話をしようといったという。また、民主労総の長期闘争担当者は「会議がこ のように進められなかったが、ちょっと監獄に行っている間に会議がおかしく なった」と不満も表したという。

長期闘争会議で議論する案件は

「6月21日に長期闘争事業場の代表者も参加する拡大連席会議が開かれた。 10日間の長期闘争事業場集中闘争は無理があるとして採択されず、7月10日か ら3日間の集中闘争を決めた。日程が縮小されたことについて長期闘争事業場 は失望したようだ」。

22日、民主労総非正規・長期闘争事業場3次集中闘争記者会見の後、長期闘争 事業場代表が集まって会議を開いた。シンドンフン組織部長は、民主労総長期 闘争担当者に提案した。

「長期闘争事業場の代表が集まって会議をしているのに、でかけて聞くべきで はないかと言うと、組織の形式に合わない所になぜ行くのか、シン部長が聞い てみろと拒絶された。民主労総の幹部でも、所属組合員がそれに担当の長期闘 争事業場が集まって会議をするのだから、何を考えているのか傍聴ぐらいすべ きではないか」。

組織形式が合わない

シンドンフン組織部長は、組合員を訪ねて行くのが運動の気風だという。公の 経路と公文書だけで闘争が組織されるのではないという。支持訪問にも行き、 組合員が自ら集まって闘争を準備しているところを訪ねて行くのが上級団体の 幹部の正しい事業作風でないかと質問をする。

「報告された闘争だけに民主労総が責任を負うのか? 建設労働者の浦項製鉄占 拠も報告がないから知らないというわけではないでしょう。民主労総も長期闘 争に関して、連盟別、単社別闘争を準備して展開することを強調した。民主労 総があらゆる闘争を受けられない状況なので、闘争事業場どうし集まって自主 的な闘争を展開するということだ。これを縄跳びだとか、報告されなかったか ら勝手にしろというのは常識的に理解できない。単純な失言も、不適切な表現 でもないと思う」。

単純な失言ではない

長期闘争事業場は、民主労総の3日間集中闘争と共に10日、闘争日程を決める。 「10日間の闘争を計画しながら、3日間の民主労総闘争期間は積極的に介入す ることにした。占拠座り込みも最初は12日ではなく13日に計画していた。民主 労総の日程では、12日午前に宣伝戦を展開することになっていた。議論の過程 で12日のFTA闘争をさらに積極的に戦うために東亜日報占拠を選択した」。

宣伝戦日程を無視して占拠座り込みを選んだことが問題だ。だが単純に分離し て評価するには限界がある。3日間の日程を死守したのか、できなかったかも 評価の内容になるえるが、日程死守を評価のすべてにしてはいけないと指摘する。

「日程に長期闘争労働者が積極的に参加したのかで評価してはいけない。民主 労総3次闘争の準備の過程で10日間の独自闘争を計画した理由、独自闘争の意 味など、全般について評価しなければならない。それでこそ東亜日報闘争を批 判すべきかどうか正確に判断できる」。

評価による批判を受ける

占拠座り込みに参加した労働者も、自分たちの行動がすべて正しかったとは言 わない。民主労総と共に評価しようと提案している。批判されるべき点は批判 を受けるという。報告されていない闘争という非難に反発している。

「民衆言論チャムセサンのインタビュー記事(7月19日、‘混線はどこで始まっ たか’記事)に、占拠座り込みの時に、支会の支会長も知らず、財政担当者の 指揮を受けて組合員が参加したという話を聞いて確認した。支会長は拘束され ており、主席副支会長のことらしいが、事実と違うということを確認した。占 拠座り込みの特性上、場所は伝えなかったが内容は共有していたという。参加 者も公式ルートで動員したと確認された」。

シンドンフン組織部長は信頼を語る。「誤解と葛藤を克服するためにも、きち んと評価すべきだ。視点の差があると客観化するより、憶測と推測で事実を歪 曲してはいけない」。

長期闘争事業場労働者から労働運動の希望を探すというシンドンフン組織部長。 最小限の愛情と礼儀で長期闘争事業場を見てほしいと要請をする。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2006-07-30 00:06:40 / Last modified on 2006-07-30 00:06:41 Copyright: Default

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