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鉄道労使交渉中、争点は何か

人材補充、解雇者復職、 KTX乗務員正規職化をめぐり意見に差

イコンマム記者 iliberty@jinbo.net

鉄道労使、徹夜で交渉中

28日午後9時、鉄道労使の最終交渉決裂で3月1日の01時からストライキに入っ た鉄道労組は、1日午後9時に電撃交渉を始め12時を超えても交渉を進めている。 現在は会議の中断を繰り返しながら交渉を続いているという。

交渉の重要な争点は、△人材補充、△解雇者復職、△KTX女性乗務員正規職化 だという。これは、28日に交渉が最終決裂した時も核心の争点で、立場の違い が大きかった。

「3200人必要」...「今でも赤字」

人材補充問題に対して鉄道労組は「週5日制導入による人材補充が十分に進め られず、鉄道公社の週5日制は歪んだ形」だとし、人材不足にともなう対策と して公社側が出している外注拡大と業務縮小などの構造調整に反対して「3200 人の現場人材の増員」を要求してきた。これに対して鉄道公社は「現在、年間 の赤字が6200億ウォンにのぼり、構造調整が避けられない」と強調している。 公社側は「人材補充なしで代替可能だ」と主張し「管理職830人を現場人材と して派遣する」と明らかにした状況だ。

この問題は、構造調整に対する立場の差につながっている。鉄道公社は現在、 運転技術協会などに外注化を推進している。これに対して鉄道労組は「公社は 人材不足を外注拡大と業務縮小などの構造調整に利用し、鉄道の安全を脅かし ている」と明確な反対立場を出している。交渉で鉄道公社はこうした鉄道労組 の立場に対して答えていない。

「KTX乗務員鉄道公社で正規職化」...「系列会社で段階的正規職化」

外注化を防ぐ問題は、現在鉄道公社で使っている非正規職労働者に対する問題 へと争点が続く。鉄道公社はKTXを運営するにあたり、乗務員を子会社に委託 契約する方式で雇用している。鉄道労組は、KTX乗務員の鉄道公社の正規職化を 主張しており、公社側は系列会社に段階的な正規職化に固執している状況だ。 これは現在鉄道労使協議の核心の争点だ。

鉄道公社はKTX女性乗務員を不良系列会社と言われる『KTX観光レジャー』での 委託契約を推進している。これについてKTX女性乗務員は「当事者を排除して 進められた今回の委託契約は認められない。鉄道公社での正規職化が解決法だ」 と主張している。鉄道労使がこの要求に対してどんな合意を引き出すのか帰趨 が注目される。

「解雇者全員復職」...「11人だけ選別復職」

最後は解雇者復職問題だ。鉄道労組は「鉄道民営化に反対して解雇された67人 の全員復職」を要求している。公社側は「会社の規則で11人だけを選別復職さ せる」という立場を固守している。鉄道労組は「鉄道公社の発足にあたり、解 雇者への前向きな措置が言われてきた。李哲公社社長は『復職は政治的問題』 としてこれまでの約束を守っていない」と主張、全員復職を要求している。

これらの争点を貫く問題は、現在、国家基幹産業としての鉄道をどうするのか についての根本的な視点の違いだ。鉄道公社側は強力な構造調整で、さらに多 くの利益をあげる商業化を基本方針としているが、鉄道労組側は社会的弱者に 対する配慮などを含む鉄道の公共性を強調しているためだ。これは交渉が妥結 しても、根本的には変化がないものと見られる。

一方、現在の交渉が決裂すれば、ストライキが長期化すると予想されている。 政府は職権仲裁と労組指導部逮捕令状発給などの公権力投入の手続きを進めて おり、これは交渉が決裂すれば現実化するものと見られる。これに鉄道労組は 長期ストライキに対する準備はもちろん、公権力が投入された後の闘争計画も 用意したという。

2006年03月02日0時19分

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2006-03-02 14:53:14 / Last modified on 2006-05-20 05:09:30 Copyright: Default

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