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News Item 20050527ulsan0
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8千人が参加した労働者大会、6時頃に終了

多者交渉の妥結で所期の成果、「また現場に、組織内部に」

チェハウン記者

70余日を迎えた蔚山プラント労組ストライキの解決と拘束労働者釈放を要求する 民主労総主催の全国労働者大会が7日の午後3時、蔚山駅で開催された。

全国労働者大会には一日ゼネストを決議して、遠くは光陽、浦項、麗水など から集結した建設連盟地域業種協議会約4000人の組合員とプラント労組組合員を 含む蔚山地域約2000人の労働者、業種を問わず全国各地から集まった民主労総 約2000の組合員など、およそ8000人が殺到した。

3時10分風物組の公演で始まった事前大会は、建設連盟全南東部地域協議会の 律動組、建設プラント労組の風物組、社会保険労組の律動組などの文化公演に つながった。また蔚山建設プラント労組と同じように、間接雇用による 廃業、労働三権の否定などに反対して闘争している ハイニックス-マグナチップ社内下請け支会、蔚山大徳社支会の労働者が連帯 発言をした。

事前大会に続いて3時40分頃に始まった本大会では、民衆連帯、全農、民主労働党、 各地域本部、各産別連盟代表者等の連帯発言と文化公演があった。

大会辞をしたイスホ委員長は「今28日間、ソウルでハンストを行っている同志 と全く同じ心から、ここ蔚山プラント労組組合員と上がったということを知っ ている。あくどい弾圧にもかかわらず、動揺することない闘争を見せる蔚山の プラント同志を見ると、感激する」と蔚山プラント組合員を激励した。続いて イスホ委員長は「この闘いは、行政権、勤労基準法保障を要求する最も基本的 な闘いであり、非正規職の闘いで、各界あらゆる民衆組織が同意している闘争 であり、絶対負けられない闘いだ。絶対にこの闘いに勝利して、6月の非正規 権利保障争奪の道に、この勝利の成果を持って駆け付けられるように、 民主労総は最後まで共にする」と決意を明らかにした。

続いて激励の辞を述べたチョングァンフン民衆連帯共同代表は「5月はどんな 月か。クーデターの月でもあるが、メーデー労働解放の月だ。6月はまたどん な月か。抗争の月だ。今日、こうして政権と資本にたっぷりと殴られた私たち 労働者が、あらゆる不意に勝つ抗争の月は目前にせまった」と話した。

民主労働党のキムヘギョン代表は、連帯のあいさつで「民主労組運動の聖地、 蔚山で再び労働三権と生存権保障を要求しなければならないという現実があま りにも嘆かわしい」とし、「盧武鉉政府は市場が力を与え、企業が権力として 資本の後に立ち、労働者への弾圧に力を加えている。今は労働者を踏みにじる 資本ばかりでなく、その後に立っている盧武鉉政府に正しく要求して闘争する 時だ。民主労働党は全党の力を傾けて共に闘争する」と語った。

一方、集会の途中、多者交渉での妥結切迫の知らせが伝えられ、主催側は以後 の行進の予定を延期し、最終結果が出るまで集会を延長して結果を待った。その 後、集会は闘争方向の発言と文化公演に引き継がれ、ひたすら待ち続けた。

5時50分頃、ついに建設プラント労組の朴テウク委員長以下、プラント労組の 執行部が壇上に上がり、多者交渉の妥結を宣言した。

パクヘウク委員長は「今日の交渉結果は決して満足できるものではないことは 事実だがわが組合員は本当に涙が出る程よく戦った。この結果は、わが組合員 の闘争が弱かったからではない」と語り、「今は組織内部を心配する時期だ」 と話を続けた。パクヘウク委員長は「主な幹部たちが拘束手配された状況で、 組織を再建する心で現場に戻り、組織の力を糾合しよう」と強調した。また 「この合意案は、組合員だけのものではなく、民主労総の全組合員と共に戦っ てくれたすべての人々の結果」と感謝を伝えた。

蔚山プラントに関する多者間交渉の結果

賃金など、勤労条件、福祉に対して△1日8時間、週44時間とする。△会社が支給 する基本給には週休手当、年次・月次手当、延長・夜間勤労手当、退職金を 含まない。△四大社会保険料の場合、使用者負担金は使用者が、勤労者負担金は 勤労者が各々負担する(国民年金と健康保険の具体的な適用は、実務協議で 議論する)△有給休暇と有給休暇の具体的な内容は実務協議で議論する。

不法多重下請け規制に対して△建設産業基本法に定めた不法下請けを禁止する。 △勤労者に請負を与えない問題は実務協議で議論する。

組合員採用時の不利益禁止に対して△組合員であることを理由とする採用時の 不利益を与えない。△採用時の不利益禁止に対する具体的な方案は実務協議で 別途に議論する。

労働組合の認定と便宜提供に対して△会社(協力社)は、組合員に対する組合費 を一括控除して労組に引き渡す。△労組幹部の事業場(発注会社及び元請)出入り 規制は、工場長協議会の議論を経て肯定的に検討する、など。

合意内容に同意して以後の闘争を決意できるかという朴ヘオク委員長の問いに 組合員は拍手で答え、蔚山プラントの組合員は歓呼して互いに抱きあって喜び を分かちあった。組合員は交渉内容での主な要求だった団体交渉保障や拘束手 配者に対する刑事免責などの内容が合意文に含まれていないことに対する残念 さを示しつつも、ブラックリスト問題と勤労基準法の問題がある程度解決した 点に意味をおいた。

以後、集会は6時10分頃に決議文朗読と共に終り、組合員は蔚山駅に 残って整理集会を行った。

一方、各地から連帯のために集まった参加者たちの間では、今日の交渉の結果 に対して「事実上、集団交渉や拘束手配問題に対する責任ある結果は何もなく、 既にある勤労基準法の確認ではないのか」と当惑の反応を示す人もいた。

2005年05月27日16時54分

原文

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2005-05-28 14:29:32 / Last modified on 2005-09-05 08:16:46 Copyright: Default

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