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「百万民衆大会」は民労のリリーフ投手になるか?

「民衆大会は進歩勢力の突破口」 vs 「中身のない『大衆動員』は利き目がない」

キム・サムグォン記者 quanny@jinbo.net / 2007年10月29日18時03分

民主労働党と権永吉候補の憂いは深い。

民主労働党の競選が終わって1ヶ月半、選対委が発足してから半月が過ぎた。そ して今や大統領選挙はわずか50日余り先に迫っている。しかし権永吉民主労働 党大統領候補の支持率はなかなか上がらない。支離滅裂な汎与党圏の離合集散 でも、李明博ハンナラ党大統領候補の検証議論でも、権候補と民主労働党は特 に注目を集められない雰囲気だ。「最低300万票から始める」という権候補の豪 語大言壮語がますます力を失っている。

単に支持率だけの問題ではない。内部的には1か月半、まともな選挙スローガン 一つ作れなかった。民主労働党は10月29日に今回の大統領選挙のメインスロー ガンを確定した。「世の中を変える大統領」。選対委がこの日、激論の末に確 定したスローガンだ。保守政治勢力の狭間で、支持率は別としても、独自の企 画と内容がなければならないが、それが見えない。権候補の悩みが深くならざ るをえない理由もここにある。最近、権候補はこうした状況を意識したかのよ うに「党員に差し上げる要請文」で、最近の心境を打ち明けた。

権永吉、「いくら頭を絞っても、国民を感動させる方法が見つからない」

権候補は要請文で「9月15日の競選の後、10月17日まで一か月以上、忙しくて も何も得ることのない時間を送ったことを告白する」と話し始めた。

彼は「競選を終え、一週間に3-4回放送討論に出演し、一日に2-3回ラジオのイ ンタビューをした」とし「多くの記者とインタビューをしたが、道が見えなかっ た」と明らかにした。

権候補は「党員の皆さんもよくおわかりの通り、支持率が下がって選挙本部全 体が苦しい危機感に包まれている」とし「いくら頭を絞っても、国民を感動さ せる方法が見つからなかった」最近の状況への危機意識をさらけ出した。

「民衆大会、進歩勢力の突破口を作る最も有力な方法」

「危機」の権候補と民主労働党は、11月11日に開く予定の「100万民衆大会」に すべてを賭ける雰囲気だ。文字通り100万人が集まる民衆大会を成功させれば、 これを踏み台として今回の大統領選挙で300万票は可能だと内心期待する表情だ。 権候補は地域を巡回する日程の中で連日100万民衆大会への参加を訴えている。

権候補は、100万民衆大会について「党はもちろん、われわれ進歩運動陣営全体 が直面している状況をどう突破するのかについて、長い間熟考し苦悩した末に 出てきた方案」とし「100万民衆大会の組織は権永吉の確固たる意志」と繰り返 し強調した。

彼は「押されて押されて、隈まで追い込まれた進歩勢力の大反撃の契機、その 突破口を作る最も有力な方法」とし「100万民衆大会は必ず成功させなければな らない」と民衆大会への参加を訴えた。

しかしこうして100万民衆大会に勝負をかける権候補の動きに対する憂慮も存在 する。

「民労の危機は進歩政党としての地位をきちんと立てられないからだ」

民主労働党のある当局者は「民主労働党の危機は、進歩政党としての独自の地 位を正しく打ちたてることができなかったところにある」と断言した。

彼は「逆説的だが汎与党圏と李明博候補などは、民主労働党が過去に提示した スローガンと政策ビジョンを提示している」とし「ところが党と権候補陣営は 既存の進歩的な政策を発展させて守ることができず、李明博がめでたい話をし ようと『環境を考える開発』といった陳腐なスローガンを持ち出した」と指摘 した。

現在の民主労働党の危機は、「動員力の不在」ではなく「進歩的コンテンツ」 の不在、さらに正確には独自のコンテンツを自ら守らなかったことにあるとい う指摘だ。

「10万人が集まれば、あとの90万票はみんな飛んで行く」

この党役員は、100万民衆大会に対しても懐疑的な反応を示した。彼は「権候補 が政策とコンテンツではなく、「100万民衆大会」をあんなに強調するのは、打 ち出せるような独自の政策基盤がないということの反証」とし「こうした渦中 で見られるのは大衆動員しかない。だから権候補は100万民衆大会と地域巡回に 命をかけるほかはない」と診断した。

彼はまた「こうした状況(政策基盤の不在)では、どうしても支持率は簡単には 上がらないだろう」と付け加えた。

何人集まっても、民衆大会自体を成功させることはそんなに難しくないものと 見られる。しかし100万民衆大会が果たして権候補を生かす必勝カードになるの か、困難に陥らせるるカードになるかはわからない。

これに関連してこの党役員は「民衆大会開催そのものは難しくない」が、「し かし、もし100万人が集まると大言壮語をして、10万人しか集まらなかった時 の以後の結果はみじめだ」と見通した。

彼は「100万ではなく10万人が集まった時、残り90万票は飛んで行くと思わなけ ればならない」とし「大衆には『民主労働党はこの程度か』という辞表論がさ らに広がり、党はこれに対する準備が何もない」と付け加えた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-11-05 04:10:16 / Last modified on 2007-11-05 04:10:18 Copyright: Default

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