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左派、大統領選挙で何をするのか

解放連帯(準)主催で大統領選挙討論会を開催

イ・ユノン記者 sisyphus@jinbo.net / 2007年06月04日17時37分

民主労働党独自候補を推進しているといわれる党内左派指向の意見グループ 『解放連帯(準)』は、6月1日に大統領選挙討論会を開き、左派を一堂に集めた。 『労働者階級、2007年大統領選挙闘争にいかなる基調と要求で臨むか』という 主題で開かれたこの日の討論会には、民主労働者連帯のイ・ヘグァン会員、 労働戦線のイ・ギョンス代表、労働者の力のホン・ソンマン中央執行委員が 討論者として参加した。解放連帯(準)側からはソン・トゥヒョン代表が 問題提起し、キム・グァンス機関紙委員長が司会を引き受けた。

討論者は右傾化を強める民主労働党への批判と、労働者大衆を大統領選挙の 主体にするということには意見が一致したが、解決策はそれぞれ違うものが 提示された。

「民主労働党右傾化」声を揃える...活用には温度差

解放連帯(準)のソン・トゥヒョン代表は討論会でまず「ハンナラ党の李明博、 朴槿恵候補の選挙運動と進歩陣営の選挙運動は、果たしてどれほど違うのか」 と問いかけ「何段階、何拍子といった用語で飾っているが、現在の韓国社会の 問題に対する率直な指摘がない」と民主労働党大統領選候補を皮肉った。

ソン・トゥヒョン解放連帯(準)代表.

ソン・トゥヒョン代表は、大統領選挙時期に候補ばかりが忙しく、党員に役割 を与えない受動的な状況を克服し、選挙運動の企画以前に左派内部で公論化の 段階が必要だと討論会の趣旨を説明した。2007年の大統領選挙闘争では反資本 運動と反帝反戦運動を展開し、社会主義指向を明確にしろとソン・トゥヒョン 代表は主張する。

権永吉議員の『進歩的成長論』に対しては「資本主義下での成長論は結局資本 の成長論」とし「国が成長して経済が拡大すれば、私たちにも何かいいことが あるのではないかと思う大衆の期待と幻想に対しては、それは違うと明確に指 摘すべきだ。私たちも成長戦略がないわけではないという調子で説明し始める のでは、すでに支配勢力に屈服したようなもの」と批判した。

民主労働者連帯のイ・ヘグァン会員は「民衆を主体とする政治闘争の場ではな く、候補中心の選挙イベントとして大統領選挙を見ている」とし「闘争から遠 ざかるほど、候補は進歩イメージを掲げるのに忙しく、『政策モード』に旋回 している」と批判した。続いて「これに対抗する『戦闘的候補』を打ち出す前 に、まず土台を作る事のほうが重要だ」とし、闘争する民衆を主体にするため に民衆参加選挙戦制(民衆選挙戦制)を推進しろと主張した。

イ・ヘグァン民主労働者連帯会員.

イ・ヘグァン会員は「民衆選挙戦制を最後まで拒否すると、民主労働党を労働 階級の政治組織と認めるのかどうか、深刻に悩まなければならない」とし、 「批判により党を牽引するにも限界がある。越えてはいけない限度を越えた場 合は、果敢に捨てなければいけない」と主張した。

労働戦線のイ・ギョンス代表は「民主労働党のような議会主義政党による社会 変化は期待しない」と断言した。また「進歩政党が急進的な要求を提示できず に成功できないわけではない」とし「保守的指向が強まり、『成功神話』に陥っ た労働者階級を急進化するために、うまく宣伝扇動をやればいいとは思わない」 と語った。

イ・ギョンス代表は「現場労働者たちの民主労働党候補への関心は、自分が好 む話をするかどうかを確認する程度でしかない。労働者の要求を主体的に結集 させ、力を集める方式がなぜ提起されないのか疑問」とし「遅くなっても底辺 から議論をすべきだと考える。とても低い段階から始めたい」と話した。

労働者の力のホン・ソンマン中央執行委員は「民主労働党が労働者大衆の熱望 を反映できるのかはかなり懐疑的」とし「候補の間で学級委員選挙の水準の政 策対決で、実際に新自由主義に対する代案的な展望があって話しているのか疑 わしい」と話した。続いて「こうした状況で、労働者大衆の関心が高まるとす れば、むしろおかしい」とシニカルな反応を見せた。

イ・ギョンス労働戦線代表.

民主労総に対しても「民主労総内部にはさまざまな政治的な立場があるが、排 他的支持に縛られて政治組織活動に制限がある」とし、「排他的支持で40%に 近い議決権を占有しても、民主労働党の右傾化に手も出せない」と不満を吐露 した。続いて「民衆選挙戦ではなく進歩大連合でやるとしても状況が変わるだ ろうか。候補選出に組合員が動員されるとして、低迷した現場の熱気を高めて 大統領選挙の闘争課題を引き出せる保障はどこにもない」と強調した。

結論のない討論会...『各個躍進』が解答?

ソン・トゥヒョン代表は、進歩陣営の中で資本主義体制自体に対する批判が薄 れているという点を指摘し、「資本主義の矛盾を解決する以外に突破口がない という点を明確にしなければ、大衆からヨルリンウリ党のような改革勢力と同 じだと思われ、歴史の中に消える」と警告した。また進歩陣営が社会主義勢力 として再編されなければならず、「社会主義以外のさまざまな指向が進歩陣営 の内部に共存しなければならないという主張があるが、難しい時期にあい昧な 主張をしても全体の流れの中では実質的な意味がない」と釘を刺した。

続いて労働者階級が今年の大統領選挙で社会主義に向かう過渡的な要求を貫徹 する必要があるとし、△銀行と基幹産業の社会化、△非正規職差別撤廃、公共 部門の雇用創出など、安定的で安全な雇用保障、△最低生活保障を核心的な 要求として提示した。

ホン・ソンマン労働者の力中央執行委員.

ソン・トゥヒョン代表は「民主労働党候補3人では限界があると判断し、独自 候補選出をめぐって内部で議論している。6月中に枠が決まるだろう」と述べ た。続いて左派団体に対し、必要によって議論ができる『連絡会議』の構成を 提案して「今の状況を一挙に逆転させるのは不可能だとしても、大統領選挙闘 争以後の方案を模索することは可能ではないか」と付け加えた。

討論者たちは、この日のソン・トゥヒョン代表の提案には否定的だった。イ・ ヘグァン会員は「革命的綱領で勢力が大きくなるとすれば、韓国の資本主義は シャッターをおろしている」とし「綱領で突然大衆が急進化するとは思わない」 と断言した。続いて「現在の左派の状態は、破綻したというのが事実に近い。 あまり破綻していないというか、包み隠さず破綻したというかの違いだけ」と し「こうした局面で大衆に状況を打開することに集中したい」と伝えた。

イ・ギョンス代表は「宣伝扇動の問題よりも資本主義社会の下で現実の問題を いかに接続し、闘争を作るかに戻らなければならない」と主張した。続いて 「運動においては科学的接近が重要だとしても、感想としては失敗だ。左派が 先に立って闘争に立ち上がっても、人を集められないのは運動の文化の問題」 と指摘し「私は運動で、一番早く変えられる、私の考えに同意できる人々を いかに選択するかがカギ」と話した。

ホン・ソンマン中央執行委員は大統領選挙の過程で労働者大衆を主体化し、候 補中心性から脱皮するために、「非正規職労働者、女性労働者、貧民、社会的 少数者など、新自由主義に抵抗する主導者すべてが候補として立ちあがる『私 が候補だ』運動を展開する計画」と明らかにした。これを通じて「左派陣営が 民主労働党の議会主義的、社民主義的な展望を越え、新自由主義克服のための 労働者階級組織を構成することが目標」と付け加えた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-06-07 05:15:15 / Last modified on 2007-06-07 05:15:17 Copyright: Default

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