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「開放農政を押し出す韓国政府が作った死」 二大農民団体、李氏の死に声明書を発表

パクヒョンスク記者

メキシコのカンクンで開かれている世界貿易機構(WTO)第5次閣僚会議交渉に抗議して 割腹自殺したイギョンヘ(55、全羅北道長寿)氏の死に対して、 二大農民団体の韓農連と全農は11日の午後、声明を出して、 李氏の死は「個人の死ではなく、WTOと超国籍企業、農業を守らない 韓国政府が作りだした予告された死」と主張した。

また「李氏の死に責任を負うという姿勢でWTO交渉を即刻中断して、 代表団を撤収させること」を韓国政府に要求した。

李氏が第二代会長をしていた韓国農業経営者中央連合会(会長ソチョンウィ)は 声明で「イジョンへ会長の逝去は一部の先進国及び農産物輸出国等の利益だけを追求して、 基礎的な生存権危機まで剥奪しているWTO体制に対する全世界の零細家族農すべての こみ上げる憤怒を表出した代表的な事件」と規定した。

また、全国農民会総連盟(議長チョンヒョンチャン)は「94年の UR(ウルグアイラウンド)交渉以後、韓国農業は惨めに崩壊した」とし、 「コメを除く食糧自給率が5%に満たず、輸入される農産物は農産物価格下落と 農家所得の減少、農家負債急増という悪循環を引き起し、農村は既に解体した」 と指摘した。

こうした状況で「米国などの農業輸出強大国は、WTOを押し立てて 農業市場開放を拡大し、我が国のような農業弱小国の市場を全て飲み込もうとする 議論を始め、その渦中で遠い異国の地で死を迎えることになった」と 二大農民団体は口を揃えた。

それとともに、二大農民団体は韓国政府とWTOに ▲WTO五次閣僚会議の中断と韓国代表団の撤収 ▲開放農政全面撤回及び農業回生と食糧主権死守のための政策樹立などを要求し、 それが「イギョンヘ農民烈士の死に深い哀悼の意向を伝える道」と明かした。

以下は全農が発表した声明書全文だ。

[盧武鉉政府はメキシコカンクンWTO五次閣僚会議に参加した交渉団を即刻撤収しなさい!]

・故イギョンヘ農民烈士の冥福を祈って

民族の大名節未明、夜が明けるやいなやわれわれはメキシコカンクンで WTO農業交渉に反対して戦ったひとりの農民の悲痛で凄絶な死に接することになった。

去る9月10日からメキシコカンクンではWTO五次閣僚会議が進められている。

我が国の労働者、農民、市民社会団体声援200人あまりの代表団は、 あらゆる商品の関税撤廃と医療、教育、サービス、知的財産権などに対する 無限の貿易自由化と、特に世界の農業市場開放の拡大を議論しようとする WTO五次閣僚会議を阻止するために、 家族と共にする名節もあきらめてメキシコのカンクンで闘争を行った。

去る94年、UR(ウルグアイラウンド)交渉以後、韓国農業は惨めに崩壊した。 降り注ぐように入ってくる輸入農産物は、農産物価格の下落と農家所得の 減少につながり、また農家負債の急増という悪循環に引き継がれて 農村は解体し、農業は崩壊してしまった。

このような暗鬱な現実でも、米国などの農業輸出強大国は WTOを前面に出して農業市場の開放を拡大し、我らのような 食糧輸入国、開発途上国、弱小国の市場を全て飲み込むとする 議論を強制的に始めたのである。 今、進められている農業交渉は、韓国農業には死刑宣告と違わない。

こうした状況でイギョンヘ烈士は農民としての生存権を守ろうと、 また民族農業を守ろうと、遠い異国の土地で闘争を展開する過程で死を迎えた。

イギョンヘ烈士の死は、米国が主導するWTO新自由主義世界化と 韓国政府の農業放棄政策が作りだした明白な他殺だ。 われわれはある貴重な農民の命を奪って行ったWTOと 盧武鉉政権に最後まで責任を問う。

自国の農業と農民を保護する義務がある盧武鉉政府はどうしたのか? 「工業製品を輸出しようとすれば、農業の犠牲が不回避だ」、 「農業は競争力がなく、開放は大勢だ」というあきらめの姿勢で WTO交渉に臨んだ盧武鉉政府は、悲しい死に対して当然な代価を払うべきだ。

WTOと超国籍資本による農業破綻と労働者民衆などの生存権が蹂りんされる現実で、 イギョンヘ烈士の闘争はひとりの農民の闘争ではなく350万農民の闘争であり、 4千万民衆の闘争だ。また、良心的な全世界市民等の闘争だ。

全国農民会総連盟は、イギョンヘ農民烈士の死に深い哀悼の意向を表し、 盧武鉉政府とWTOに強力に要求する。

ひとつ。現在進められているWTO五次閣僚会議と農業交渉を即刻中断しろ!

ひとつ。韓国政府は直ちにWTO閣僚会議参加団を撤収させて イギョンヘ烈士の死に対するあらゆる責任を全うしろ!

ひとつ。韓国政府は開放農政を全面撤回して、 農業の回生と食糧主権を死守するための農業政策を樹立しろ!

350万農民すべては、イギョンヘ烈士になって烈士が散花しながら叫んだ 「WTO解体、農業保護」が実現するその日まで、 生活も生命も捨てて最後まで闘争することを宣布する。

2003年9月11日 全国農民会総連盟議長 チョンヒョンチャン

2003/09/11午後4:57(C)2003OhmyNews

http://www.ohmynews.com/article_view.asp?no=130010&rel%5Fno=1&menu=c10100


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