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News Item 20030819nowto
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民衆の暮らしを超国籍資本の利益のために預けたWTOドーハ開発議題に反対する!

五次WTO閣僚会議、 間近に迫る。

チャムセサンニュース

来る9月10日から14日まで、カリブ海を望むメキシコの豪華休養地カンクンで、 世界貿易機構(WTO)の五次閣僚会議が開かれる予定だ。 今回の五次閣僚会議は、いくつかの点で非常に重要な会議になる。 2001年に始まり、2005年から発効する別名「ドーハ開発議題(DDA)」という 新しい貿易体制を発足させるための交渉過程最後の閣僚会議になるはずで、 シアトル第三次閣僚会議が座礁した後、WTOの正当性が問題視され始め、 WTOに対する反発、そしてそれでも超国籍資本の利害を貫徹させようとする 強大国等の努力の間での綱引きが拮抗しているからだ。 また、今回の閣僚会議がイラク戦争が終わった直後であり、 9.11の2周期に合せて進められていて、現在の世界経済の危機がさらに 克明に表れている状況だ。WTO閣僚会議は、資本と資本の間、 資本と民衆の間での対立がさらに尖鋭に表れる場になるだろう。 WTOドーハ開発議題を核心的に推進している米国などは、 ドーハ開発議題が全世界の民衆が自由貿易の恩恵を公平に享受できるようにして、 開発途上国の民衆の生を向上させるはずだと言う。 しかし実際には、自由化の対象と幅を広げ、 民衆の諸般の権利を破壊する方向に進められている。

WTOドーハ開発議題、どこに向かっているのか?

WTOは発足以来、毎年自由貿易の範囲を広めている。 工産品だけでなく食糧、水、エネルギー、教育、保健医療、文化など、 民衆の生活と直結する必須要素を自由貿易の領域に包括し、 これを超国籍資本の利益の対象に変革させている。そればかりでなく、 知的財産権協定をめぐり、超国籍資本に技術に対する独占権を付与しながら、 民衆の医薬品に対する接近権を剥奪し、種子を採取して保管する過程を統制する 農民等の権利、地域共同体構成員が集団で開発し、何世代もかけて保存してきた 伝統的な知識に対する権利を破壊している。最近になって、 数多くの市民社会団体からその危険性が提起され、結局は失敗した試みに終わった 多国間投資自由化協定をWTOの中で再度推進しようという動きを見せている。 結局「自由貿易」を完成するというWTOは、民衆の暮らしのさまざまな部分を 超国籍投機資本の遊び場にして、生活基盤を破壊し、 不平等と貧困を拡散させる張本人だという事実を自らあらわしているのだ。

WTO模範生の韓国

それにも拘わらず、韓国政府はこのような実像を糊塗して WTOが推進する反民衆的な策略に積極的に加担している。

ウルグアイラウンドの結果、開始した農産物の輸入開放で大部分の品目で 食糧自給率が下落している。それだけでなく、秋穀買上げ制のような農業補助金が 毎年縮小して農家所得は下落し、負債に耐えきれずに自ら命を絶つ農民は 毎年増えている。こうした状況でも、韓国政府は 「競争力ある産業を中心として世界市場に参入し、 恩恵を持ってくるためには、農業の放棄は不回避だ」と言って農民の生を破壊し、 「市場指向的な農産物貿易体制の樹立のために努力する」と進出している。

サービス協定についても同様である。サービス交渉第一次譲歩案、提出満了時限の 去る6月30日までに、大部分のWTO会員国は米国が主導するサービス市場開放がもたらす 実益が特にないことを認識して譲歩案を提出しなかった。 しかし、韓国政府は米国の立場を代弁でもするかのように、 金融などのサービス市場開放の必要性を力説して即譲歩案を提出した。 はなはだしきは「教育」に対してはその公共的な性格を勘案して開放しないという 言ってきたヨーロッパ連合と対照的に、 教師と学生、そして多くの市民社会団体の反対もかえりみず、 教育さえも市場化の道を開いた。

以前のIMF外国為替危機のスキを突いた急激な開放で、 韓国経済は世界経済の不安定性により共に大波小波で、 多国籍資本の株式価値を高めることが絶対絶命の課題になったことで、 多くの民衆が不安定な雇用に苦しめられて貧困の奈落に追いやられることになった。 われわれは、「世界的な開放と自由化の趨勢に逆らえない大勢で、 外資誘致だけが韓国経済が生きる道」だと言いながら、 飽きもせずに反復される政府の呪術が民衆の未来を救えないことを既によく知っている。 新自由主義世界化の最先頭に立った米国は、WTO4次閣僚会議を控えて 米国中心の世界経済に対する信頼度が揺らいでいる状況で、 「世界化に反対する勢力はテロリストで、反テロ戦争の対象」と宣言した。 新自由主義世界化がもたらしたむごたらしい贈り物である不平等と 貧困による葛藤を軍事的手段として解決する戦略を取って世界的な軍事化を推進する 米国の姿は、自らが民衆の未来になり得ないことを繰り返し確認させてくれる。

資本の世界化ではなく、代案の世界化に!

99年、シアトルでは超国籍資本が主導する世界化を拒否して全世界の民衆の 生の価値を擁護する数多くの民衆が集まり、第三次WTO閣僚会議を無にし、 自由化の対象と幅をさらに拡張しようというミレニアム・ラウンドの開始を 座礁させた。これで、全世界の民衆の希望は、WTOが推進する破壊的な 資本の世界化ではなく、自らが作りだす代案の世界化にあるということが 確認されたのである。来る9月にメキシコのカンクンで五次閣僚会議が開かれる時、 不平等と貧困に向けて走って行くWTOの輪を止めるための闘争がカンクンで、 そして世界のあちこちで展開されるだろう。

韓国でも既に多くの人々が民衆の生活全般に対する攻撃に他ならない、 WTO五次閣僚会議を阻止するために、カンクンへ向かう支度をしている。 それだけでなく、来る9月6日には韓国の民衆もWTOに反対する全世界の民衆と 志を同じくしていることを確認する闘争が展開される予定だ。 民衆の生を超国籍資本の利潤のために任せるWTOドーハ開発議題に対して、 全世界の民衆は次のようなスローガンを叫ぶだろう。

  • 農村を破壊して食糧を利潤の対象に変質させる農業交渉を中断しろ!
  • 必須サービスに対する民衆の接近権を剥奪するサービス協定を中断しろ!
  • 投機資本の利潤のために無限な自由を保障するシンガポール問題交渉の開始に反対する!
  • 民衆の医薬品への接近権を遮るTRIPs交渉に反対する!

自由貿易協定WTO反対国民行動

2003年08月20日 18:12:10

チャムセサンニュース(chamnews@jinbo.net)

http://cast.jinbo.net/news/show.php?docnbr=29052


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