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イルベ、ピザを食べて遺族を嘲弄、「嘲弄は強者に向けろ」

イルベなど100余人が光化門広場で「食べ物パフォーマンス」…「ソルム」

チョン・ジェウン記者 2014.09.07 00:31

セウォル号犠牲者遺族が特別法制定を要求して座り込み、 市民が同調ハンストをしている光化門広場で 「日刊ベスト保存所(イルベ)」の会員が9月6日午後、 集団で食べ物パフォーマンスを行ったことに論議がおきている。

イルベの会員がセウォル号特別法制定を要求する光化門座込場で食事をし、 午後6時頃「食べ物集会」を開くという知らせが 9月5日からSNSやオンライン・コミュニティを中心に広がった。 この日、集まった会員は取材陣と市民の質問に対し、 所属は明らかにしなかったがピザ100枚を無料提供した50代の事業家イ某氏が、 「イルベ会員らが誇らしい」と集まった人々に話した。

世宗大王像前広場に100人ほど集まったイルベ会員は、 ほとんどが男性で中・高校生のように見えるあどけない顔も相当数見えた。 中・壮年層と女性は数えるほどだった。

イルベ会員は、セウォル号特別法制定要求光化門座込場に近いあちこちで、 午後から個別にハンバーガー、弁当などを食べるパフォーマンスを始めた。

その後、光化門座込場反対側の東亜日報建物前に続々と集まった彼らは、 午後6時頃に座込場から200メートルほど離れた世宗大王像前に集団で移動し、 それぞれ地面に座ってピザや飲み物などを分け合って食べ、愛国歌を歌った。 「無料でピザを食べるイベントか」という通りすがりの市民の質問に 「セウォル号遺族に反対する人々だけ食べろ」という答が帰ってきた。

これに先立ち、ピザ100枚を無料で提供したイ氏が 「世宗大王像でピザを置いて私達で目を合わせて行くことにしよう」と提案すると、 イルベ会員は東亜日報の前で拍手をして歓呼しながら移動した。 何人かは「ああ気持ちいい」と叫んだ。

この日のパフォーマンスには、イルベ会員だけでなく、 極右指向の人々も集まったようだ。 東亜日報前の隅の方に集まった人々は、大音量で音楽をかけ、 鶏の丸焼きとビール、飲み物を配達させ、 「光化門広場を市民に戻せ」、 「(セウォル号特別法制定)にせのハンストだ」、 「キム・ヨンオ氏が48日も断食しても青瓦台に行けたのは、にせの断食だったから」と主張した。 この中で主催側は「毎週土曜の午後6時、あいつらがやめるまで光化門に集まろう」と提案した。

他方、自由大学生連合がセウォル号特別法制定反対署名運動を行った。 自由大学生連合の関係者は「セウォル号惨事真相究明のための特別法制定は、 復讐であり、与党審判論だ」とし 「民主主義を生き返らせる小さな署名が大きな力になる」と語った。 続いて「セウォル号特別法は、議会の権限を侵害して捜査権と起訴権をゆるがし、 大韓民国を好きなように捜査して起訴するということ」とし 「民主主義と法治主義の根幹を揺るがす行為を必ず防ぐ」と明らかにした。

また、光化門広場の反対側に集まった人々は、 セウォル号特別法制定反対の内容を書いた横断幕を開いて関連の内容を宣伝した。 反対側では特別法制定を要求する市民がプラカードを持って沈黙デモをした。

イルベ、「虚偽の断食を知らせるために企画」 VS
「こそこそした平凡な姿の人々の行動に鳥肌」

ピザ提供者のイ氏はイルベの食事パフォーマンスについて 「光化門広場を市民に戻すべきで(セウォル号特別法制定遺族、市民の)虚偽のハンストは正しくないという点を知らせるために企画した」と明らかにした。 続いて「光化門広場は家族が楽しめる平和な広場に戻さなければならない」と主張した。

一方で広場を通りかかる市民の質問には 「国を考える青年が集まった」、 「ピザが出るのでそれぞれ自分で判断してきた」と答え、 所属を明らかにすることを敬遠するといった。

20代の大学生A氏はイルベ会員の食事パフォーマンスについて 「個人の自由を名分としてここで集団でピザを注文することが本当に自由のための行動かわからない」とし 「所属も明らかにせず『事業家だ』、『国を考える優しい学生が集まった』と話すのは堂々としていない」と話した。

A氏は「学校の先輩が今日、光化門広場にイルベが集まると言ったが、 信じられなかったので来てみた」とし 「イルベかどうかは重要ではない。 セウォル号遺族がいる所でこんな行動をすること自体があきれる」と伝えた。 続いて「イルベ会員は遠慮なく携帯電話で写真を撮り、動画を撮影し、 他人が自分を撮影すると肖像権侵害だと文句を言う」と不愉快そうだった。

一緒に来た大学生B氏は 「いくらパフォーマンスだとしてもあきれて言葉が出ない」とし 「今日の場面は本当に忘れられそうもない。鳥肌が立つ」と伝えた。 それと共に「この人たちの姿はとても平凡だ。 私の周辺に一緒にチームプレイして勉強する人の中にイルベ会員がいるかもしれないという気がして、さらに閉口した」と伝えた。

広場でピザを食べるイルベ会員を見ていたセウォル号惨事犠牲者檀園高校学生の保護者パク某氏は 「遺族の座り込みを妨害して嘲弄する行動のようだが、 とても気分が悪い」と話した。

パク氏は「遺族は子供を失った鬱憤から、国民の安全のために立ち上がった。 イルベ会員にもあるかもしれない惨事なのに、 すべての人の安全な未来のために立ち上がった私たちを理解できないようだ」とし 「遺族がセウォル号特別法制定のための広報が足りず、 私たちが足りなかったのでこんなことになったと考えたい」と心境を伝えた。

SNSでは「なぜ大韓民国が他人の苦痛に共感するどころか嘲弄する獣のような連中が幅を利かせる惨憺たる国家に転落したのでしょうか?」、 「嘲弄は強者に対することで寛容の恩恵を受ける。 弱者に対する嘲弄は暴力だ。 セウォル号遺族に対するイルベ連中の嘲弄行為は暴力そのもの」など、 イルベに対する批判文が載ってきている。

セウォル号惨事国民対策会議は「『金だけが人生の最高価値で、 すべての行動の基礎には自分の利益がある』と信じる人たちは、 心に深い悲しみを抱いても悲しみを次世代に残さないよう真実を糾明しようとする身もだえと、 堂々たる心を持ち、何の利益も望まず、連帯する人々がいることが信じられない」とし 「イルベと自由大学生連合側は自分の行動を反省して欲しい」と伝えた。

なお、鍾路警察署側は、世宗大王像の前に集まったイルベ会員に 「集会申告された場所ではない」としつつ、 集団でピザを食べて愛国歌を歌う行為は認めた。

付記
チョン・ジェウン記者はメディア忠清の記者です。この記事はメディア忠清にも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-09-09 08:30:55 / Last modified on 2014-09-09 08:30:56 Copyright: Default

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