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LNJ Logo 韓国:日系消費者金融業者の過酷な労組弾圧に対抗して
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News Item 20041004ao
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A&O系列社、「職員ごときが何の労組か?」

文字解雇通報、労組弾圧に対抗して 長期闘争に乗り出した組合員たち

ラウニョン記者

誰でも一回くらいはカードの残高不足や、未払い費用に対する 督促の電話を受けたことがあるだろう。 政府はIMF以後、陰性的な私債市場の乱立防止と資金陽性化の名目で、 貸金業を認めた。 A&Oもそうして韓国に根をおろした日系資本の貸金業会社だ。

労働組合、設立認定をとった瞬間から

現在、A&Oの公式名称は、APLOファイナンシャルグループで、 韓国市場の占有率67%を占める名実共に国内1位の消費者金融業者だ。 A&Oインターナショナル、プログレス、ハッピーレディー、 パートナークレジット、女子クレジット、ファーストマネー、 イエスキャピタルの7系列社で構成されていて、 A&Oインターナショナルで初めて労働組合が設立された。

「資金不足が少々深刻で、今年の3月に名古屋にいる13人の株主が J&Kというコンソーシアムを構成してA&Oを買収しました。 当時、買収関連の交渉で『人為的な構造調整はない』といっていたのです。 ところが買収直前に派遣職は全員契約廃止して、 一方的に希望退職させたのです。 およそ1年の間で3000人近い職員が700人ほどに減りました。 ほとんど60%以上を整理したのです。」

こうした問題は、A&Oインターナショナルだけの状況ではなかった。 それでA&Oインターナショナル労働組合は5月16日、 グループ内7社の代表者を集めて創立総会を開催した。 既存のA&Oインターナショナル労働組合の規約を変更して、 「A&O系列社労働組合」に組織変更をした。

核心の争点は雇用安定だ。 普通の債権回収事業場の場合、個人事業者形式に(例:保険設計)なっているため、 非正規職の比率が高くならざるをえない。 しかしA&Oの場合は貸出をして同時に回収するため、 安定して資金を管理できるので、正規職採用を多くした。 それで業種としては珍しく8:2(正規:非正規)で正規職の比率が高い。 しかし、会社は今回の機会に正規職を500人まで縮小、 その他を非正規職で埋めようとしている。

「労働組合を作ったら、城南、富平などの組合員だけが三成洞債権管理センターに人事発令を出しました」

会社の不当労動行為は開始に過ぎなかった。 一括支給された成果給手当てを支給せず、 職員の90%が組合員である光州支部の場合、『順法闘争をした』という理由で 閉鎖させた。そして組合員だけを三成洞に異動させた。 極端な場合は、済州島の組合員をソウルに異動するなど、 労組破壊のための報復性人事が行われた。

「土曜日は1時まで業務を遂行します。ところが土曜日の2時にファックスで人事発令公文が送られました。月曜日から三成洞に出勤しろというのです」

A&O労働組合は、去る7月5日、三成洞債権管理チームに発令された 120余人の組合員を中心に部分ストに突入した。 使用側は、7月9日に攻撃的な職場閉鎖を断行して、 A&Oインターナショナルを除くグループ内の6社の組合員に対しては、 反対に地方出張所に再人事発令を出した。 労働組合に対する弾圧は続いた。 組合執行部11人に対して1億1千万ウォンの損害賠償を請求して、 身元保証人にまで仮差押さえをした。 あげくの果てに7月30日には労働組合執行部と代議員、助長など28人を解雇した。

「ウェファンカードで習ったのでしょうか、解雇通報をメールにしました」

数か月前の携帯メールを見せよう。

無条件な労組脱退だけを強要する

こんなことがあったという。

「三成洞に発令された組合員に妊産婦が六人いました。 三成洞事務室は地下駐車場を改造して作ったもので、 事務室の条件はとても悪いのです。 会社の某部長が妊産婦を集めて 『労組を脱退しなさい、これで流産でもすれば君が損するだけではないか』 と言ったそうです。」

「貸した金を回収する業務を遂行すると、お客さんとの 摩擦が発生することがあります。 3年前に釜山でお客さんが職員を民事・刑事告発しました。 熱心に活動する組合員なのに、訴訟中の状況で 『労組を脱退しなければ弁護費用は出さない』と脅迫するのです。 組合に加入して勝手に飢え死にするか、 脱退して会社から支援を受けるのかを選択しろというわけです。 幸い、無嫌疑の判決が出て幸いでした」

会社は労働組合を本当に甘く見た。 組合員をあまり甘く見た。 それでさらに労働組合が切実になる。

「会社が提案しました。 『不良債権240億をやるから、ストライキ者が自主的に運営してみろ』と。 もちろん労組の解散が前提条件でした。 話になりません。組合員もこれを拒否しました」

「崔ユン社長の顔は一回も見ることができませんでした。 パクチャンジュン常務と会議をしても、 日本人株主が労働組合を嫌っているというのです。 だから認められないのだと言います。 無条件に『労働組合はだめだ』というのです。 そして、使用側の役員たちも、 労組があれば事業が弱くなる。 職員ごときが何の労組か?という調子です。」

「腐った会社、韓国労働者を無視する会社、 人を切ることを軽く見る会社は、 韓国で簡単に仕事ができなくしなければなりません。 それをわからせるようにするのが私たちの役割だと考えます。」

現在は解雇者と組合員のストライキと野宿闘争を並行して行っている。 10月4日からはじまる民主労総長期闘争事業場闘争と、 本社がある大角ビルディング前の野宿闘争と、 本社進入闘争を始めると今後の計画を説明した。

純真な気持で始めてここまできた。 賞与金だけ削られるかと思っていたが、 職場閉鎖で事務室に行くこともできず、解雇されて働き口も奪われ、 保証人の財産がすべて仮差し押さえをうけた。 労組の旗ひとつを持って、同志たちを信じて立っているんだ。 冷たい風が吹き始めようというのに、道ばたで座り込みを始めるという 不安が先んじる。 もっと寒くなる前に、 A&O労働者の闘争が勝利したという消息を聞くことができることを希望する。

[インタビュー引用文-ヤングンソクA&O系列社労組委員長] 2004年10月04日9:40:51

"原文":http://cast.jinbo.net/news/view.php?board=news&id=31096&page=1

翻訳:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2004-10-06 03:30:34 / Last modified on 2005-09-05 05:53:30 Copyright: Default

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