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サムスン半導体初の労災認定...「0%も期待しなかった」

キム・ジスク氏「苦しくても最後まで戦って勝利しよう」

チョン・ジェウン記者 2012.04.10 16:06

「今日知らせを聞いたが、まだ戸惑っている。インターネットにニュースが 上がっていると知人から連絡を受けて、やっと実感している。とても良いことで、 当然の結果だが、サムスン半導体で働いて病気にかかった他の被害者も労働災害と 認められなければならないのに、そうでなくて残念だ」

サムスン電子半導体工場で働いていた労働者に初めて労働災害が認められた。

サムスン電子器興工場と温陽工場半導体組立工程などで5年5か月ほど働き、 血小板減少症と再生不良性貧血を病んできたキム・ジスク(37歳)氏に対し、 公団が労災を承認したと4月10日に発表した。

これまでサムスン電子半導体事業場で働いて、白血病、再生不良性貧血などで 労災申請した労働者は22人だが、このうち一人も労災とは認定されなかった。 このうち労災と認められなかった18人のうち10人がまた訴訟を進めている。

▲[チャムセサン資料写真]

キム氏は22人のうち18番目に労災申請し、約1年の攻防の後、労災と認定された。 19歳で入社した93年12月から約1年間、サムスン電子器興工場で、その後約4年 5か月間は温陽工場で働いた。その後、退職した後に貧血の症状が現れ、2005年 に血小板減少症、2008年に再生不良性貧血の判定を受けた。

公団は勤務の過程でベンゼンを含む有機溶剤とホルムアルデヒドなどに間接的 に露出した可能性があるという点と、99年の退社当時に貧血と血小板減少の所見 があった点などが考慮され、業務と疾病の間の相当な因果関係が認められたと 説明した。

キム・ジスク氏は、今回の結果について「当然、労働災害と認定されることだが、 実は個人的には0%も労災を認定されるとは期待しなかった」とし「巨大企業の サムスンで、労力のいる戦いで、他の同僚も労災と認定されなかったからだが、 思いがけず良いことだと思う」と話し始めた。

キム氏は「からだは痛いが遊べる状態でもなく、数年間サムスン電子を相手に 戦う覚悟をしたので、いつ倒れるかもわからないので医療費でも用意しようと いう心情で現在の仕事をしている」とし「つらい仕事は難しく、歳もとってい るので受け入れてもらえず、ゴルフ場で案内する仕事をしている」と話した。

続いてキム氏はまた同僚の被害者を思い出したのか「皆同じように労災が認め られれば良いですが...」とし「ただ申し訳なく、つらくても健康管理して、 最後まで戦って勝利しようと言いたい」と伝えた。

『半導体労働者の健康と人権守備(パノルリム)』も歓迎すべきことだが当然の 結果だという立場だ。

特に最近、雇用労働部傘下産業安全保健研究院(産保研)は、自動化された最新 の半導体工程でも白血病誘発因子のベンゼン、ホルムアルデヒド、電離放射線 などの1級発ガン物質が空気中に出るという研究結果を発表している。

2009年から2011年までの3年間実施したこの研究結果は、2009年ソウル大の産学 協力団による調査の結果、一部の感光剤成分から微量のベンゼンが検出された 結果さえ「調査が間違っている。サムスンにはベンゼンがない」と主張し続け たのと反対の意見だった。

パノルリム所属のイ・ジョンナン労務士は「半導体事業場は多様な有機化学物 が多く、高温で作業することも多いが、サムスン電子側は手動工程と自動工程 を分けて、海外業者のインバイロンまで動員して、半導体事業場の勤務環境と 白血病発病は無関係だと主張したが、産保研の研究結果でもわかるように、発 ガン物質が発見されている」と強調した。

イ労務士は続いて「そのためにサムスンは半導体白血病をはじめ、再生不良性 貧血などの各種の疾病を労働災害と公式に認めるべきで、半導体事業場が労働 者の健康に有害だという主張を認めろ」として「キム・ジスク氏の事例で今後 さらに多くの被害者が職業病を認められるだろう」と展望した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-04-11 00:33:39 / Last modified on 2012-04-11 00:33:49 Copyright: Default

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