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サムスン解雇者パク・ジョンテ氏、600日迎えて文化祭

「いらだっているのは彼らだ。弱みはないので堂々と戦って勝つ」

ソ・ドンフン ニュースセル記者 2012.07.20 09:11

2010年11月、サムスン電子の社内掲示板に労働組合の必要を提起する文を載せ て解雇されたパク・ジョンテ氏の戦いが600日をむかえた。パク・ジョンテ氏は 7月19日晩、水原市霊通区のサムスン電子中央ゲートの前で「600日連帯文化祭」 を開き、参加者に感謝を伝えながら、サムスンと李健煕(イ・ゴニ)会長を糾弾 した。

この日、発言でパク・ジョンテ氏は「巨大資本サムスンとの戦いを、人々は 『タマゴで岩を割ろうとするようなもの』とし、無謀な戦いだと言うかもしれ ない。だがタマゴは生きていて、進化し、変化するが、死んだ岩は何の発展も ない。今600日になったが、引続き進化する戦いを作れば、必ずあの岩のような サムスンも壊せる」と、サムスンとの戦いで勝てるという自信を見せた。

▲宣伝活動中であるパク・ジョンテ氏[出処:ニュースセル]

サムスン電子に入社して、20年ほど働いたパク・ジョンテ氏は2008〜2009年、 映像ディスプレイ事業部の社員代表に選出され、『家族協議会』の委員になっ た。朴氏の主張によれば『家族協議会』は労組がなかった時、労働者と使用者 との窓口であり、当時朴氏は社員代表として使用者側に暴言と労働人権弾圧、 強制配置、流産問題、疎外された同僚の人事問題、退社強要など、労働現場で 強行される不当行為の是正を要求した。そのため使用者側は朴氏に免職と停職、 イジメ勤務などを行い、結局、虚偽事実の流布と業務指示不履行などの理由で 2011年11月26日に朴氏を解雇した。

以後、パク・ジョンテ氏は使用者側に抗議するために1人デモとテント座り込み など、孤独な戦いを始めた。同時に不当解雇無効訴訟とストレス性障害による 労災療養申請をしたが最近、法院と勤労福祉公団はパク氏の主張を退けている。

現在の状況は朴氏にとって有利な条件ではないが、彼は絶望しなかった。朴氏 は「金持ちのサムスンが良い弁護士を連れてきて勝つために必死に努力してい る。弁護士の数で負けるが、それは仕方がないとしても、私を助けてくれる良 い弁護士と意思があるので、これからも法的な戦いを続けていく。イジメ勤務 と過度な監視で病気にかかったという明白な証拠があるので、いつかは労災も 認められるだろうし、当然、解雇も不当と認められるだろう」とし法院と勤労 福祉公団の判決は予想した反応だと話した。

朴氏の問題は、先日ドイツの有名な時事週刊誌〈シュピーゲル〉に掲載された。 朴氏は〈シュピーゲル〉紙の記事内容を書いたプラカードを見せ「4月にドイツ から来て、サムスンの戦いをインタビューした。サムスンでの事例を聞いた記 者はとても驚いて、国際的にもサムスンの態度に大きな関心を持っているので 頑張れと応援してくれた。ヨーロッパの有名なメディアも関心を持ったので、 次は〈タイム〉紙が来るのではないかと想像してみた」と笑って見せた。

7月12日は無労組政策を続けたサムスンに労働者が自主的に結成した『本当』の 労働組合が結成されて1周年の日だった。この日の文化祭に来たパク・ウォンウ 委員長は発言で「まだ現場ではパク・ジョンテ同志のように使用者側から弾圧 されている労働者が多い。これを解決するためには25万のサムスン労働者が一 つになって、李健煕一家と戦い、族閥経営を終わらせなければならない」とし 退勤の途中に文化祭の場所を通るサムスン職員に関心と参加を訴えた。

この日の文化祭で最後の公演を進めた歌手キム・ソンマン氏も「海が腐らない 理由は4%程度のとても少ない塩のためだ。ここにこの巨大なサムスンを腐った 海にしないように、塩のような役割を果たすパク・ジョンテ同志を皆さんは有 り難く思わなければならない」と、通りかかるサムスン職員に叫んだ。

パク・ジョンテ氏は現在、使用者側に原職復帰を主張しながら、サムスン電子 中央ゲート前と多くの市民が通る広教山入口などで1人デモと署名運動を進めて おり、今後、天気が良くなればテント座り込みもやり直す計画だという。

600日を迎えた感想についての記者の質問にパク・ジョンテ氏は「どうせ苦しい 戦いだということは予想していたし、この戦いをはやく終わらせたいのは会社 と刑事だ。私は悪くないし、使用者側から何を受け取ったこともないから、弱点 がない。堂々と戦いを続ければ、必ず勝利するだろう」と答えた。(記事提携= ニュースセル)

[出処:ニュースセル]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-07-21 03:50:58 / Last modified on 2012-07-21 03:51:18 Copyright: Default

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