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ワニの涙でもあるのか

[寄稿]相変らず3000ページが問題だ

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イ・スホ(民主労働党)/ 2009年10月30日10時19分

息を殺して裁判を見守った。判決文を読む裁判長の一言一言は、この6か月間の 激しい攻防の公判の結果で、1月20日に起きた龍山惨事の社会的、歴史的判断で あり、整理だったためだ。いや少なくともそう信じたためだ。

発火場所と原因について、ちょっと見ると科学的でち密に見える長い説明が残 念だった。誰でも予測できる櫓の中の修羅場で、誰により、どのようにして火 事が起こったかを正確に知ることは不可能だ。自然に陳述が交錯するほかはない。

裁判所は(発火原因として火炎瓶)一切を否認する撤去民と、相当数の特殊部隊 員の陳述を排斥した。そして単純に火炎瓶を見たという数人の警官の証言だけ を証拠に採択し、撤去民にすべての誤りをおしかぶせた。具体的な行為者を特 定できないので、むしろ共同正犯で櫓にいた撤去民全員に殺人罪をおしかぶせ たのだ。

問題は、火事が起こらざるをえなかった当時の状況であり、誰が原因を提供し たのかだ。撤去民が幹線道路わきの建物に櫓を作り、パチンコなどで(警察と用 役を)威嚇し、暴力団体水準の用役に対抗するために多くの引火物質を持って屋 上を占拠したことは事実だ。生存権を脅かされた撤去民の立場としては、その ようなこともあるだろう。自分の財産権の深刻な打撃の前で、どの国民が自由 だろうか。そこに対応する政府と韓国社会の態度が問題だ。

もしこうしたことが(政府が)あれほど見習おうとしている米国や日本(もう少し 品格の高い社会であるヨーロッパではないとしても)で、こんなことがおきたと すれば、米国連邦警察や日本の自衛隊の対テロ特殊部隊が投入され、過剰鎮圧 をしただろうか。でなければ平和的な解決のために時間をかけて対話と説得の 努力をしただろうか。

尋ねる私が愚かだ。問題は過剰鎮圧だ。裁判でも明らかになったが、櫓に投入 されたり現場にいた下級指揮官たちは、全て自分が責任ある地位にいればそん なに無理な鎮圧はしなかったと話している。1次進入に失敗して警察が出てきた 時、その時でも新しい判断をしていれば、こんな惨事は起きなかった。裁判所 は警察が保護装備もなく入ったと、むしろ警察の肩を持つが、2回目の鎮圧時に は1回目の鎮圧の失敗で警官たちが個人の装備(粉末消火器、盾など)を使い果た したり失った状態だった。そんな状態でその警察をまた櫓へと背を押して押し 込んだ人は誰か。それで警察と撤去民6人を死なせた直接の原因提供者は誰か。

今回の裁判ではこうした問題の真実を暴かなければならなかった。裁判所が問 題ないといった早期投入も、結果ではなく過程が重要だ。大部分の現場指揮官 が反対した無理な作戦を、どんな過程を経て、どう決めたかということだ。こ れらすべてが検察が提出を拒否している未公開捜査記録3000ページにある。な ぜ検察が裁判所の命令にもこれほど隠そうとするのか。それはあまりにも明ら かではないだろうか。

韓国の検察がいつ被疑者や参考人の人権をそれほど尊く考えたか。シン・ジョ ンア事件や盧武鉉前大統領事件でも、むしろ事件とは無関係の私生活情報を流 して困惑させたのではないか。自分に決定的に不利な証拠でなければ、検察が あれほど頑強に3000ページを隠す理由があるだろうか。裁判所も3000ページを 出さない検察に裁判に不利益を与えるといったが無力な対応だった。判決文の 頭に『検察が3000ページを提出しなかったのは残念』という一言がそれだった。

裁判長は判決文を読み続け、被告人に特殊公務執行妨害致死傷罪を適用する部 分でしばらく涙声で話した。私が見たところ、そうだった。なぜそうだったの だろうか。それをそのまま適用すれば、息子がお父さんを、同僚が同僚を殺し た形になるので、その苛酷な現実の前にしばらく感情が高ぶったのか。でなけ れば、この残酷な現実で自分にできることがそれしかなく、あるいは、そうに する自分が残念でそうしたのだろうか。李明博時代に判事として生き残ること が、裁判官としてさらに出世することが、これほど苦しくつらいのか。その瞬 間、私自身も動揺して残念だった。ただこの裁判が本心ではないという事実を 確認した。

相変らず問題は3000ページだ。そこには警察高位幹部と検察、大統領府の介入 と早期鎮圧への無理な判断と命令などの過程が入っているのは明らかだ。セノッ クスの蒸気が満ち、いつ爆発するかもしれない櫓の中に無理に2次進入を指示し た命令と判断錯誤などを、誰がしたのかを知ることが出来るだろう。このパン ドラの箱が開かれてこそ、そして用役と警察がどう協調し、建設財閥と政治権 力がどう癒着していたのかが明らかになるだろう。手続きと過程が不法なら、 結果も不法なのは法の論理ではないか。

裁判所は判決しながら法の社会的責務を話した。それは事実を明らかにし、真 偽を知ることも重要だが、法は社会的弱者のために存在し、彼らを権力から保 護し、人間らしい人生を享受させ、それで韓国の社会を少しでもさらに暖かく することを究極的な目的として持っていることをいう。しかし今回の判決は、 むしろ国家権力を保護して過度な権限行使を鼓舞する結果になった。これが社 会的責務なのか、きちんと考えることだ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2009-11-19 01:49:12 / Last modified on 2009-11-19 01:49:14 Copyright: Default

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