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希望ない水原市シン洞コンソン3地区

[フォトニュース]開発は人のための開発でなければならない

ペク・スンホ(現場記者) 2010.11.19 18:28

都市を追い出された貧しい人々は、見捨てられた荒れ地に暮しの場所を作り、 主人が誰かもわからない土地に安い材料でやっと横になれる小さな家を作って 生きていた。

彼らはある日、入居者という烙印を押され、無条件の退去命令を受けることに なり、開発という刃物により結局この土地ではなくこの貧困まみれの家から何 も対策なく追い出される身分になった。

みすぼらしい壁と小さな窓、それでもこの小さな窓から差し込む太陽の光はと ても暖かかったのではないか?

30年ほどをこの水原シン洞で暮してきたという。おじいさんはノガダ(土方)を してやっと生活しているが、新都市を開発するからと退去命令を受けたという。 そして移住費用として数百万ウォンの補償を受けた。だがノガダでやっと命を つないでいるのに、たかが数百万ウォンでどうすればゆったり過ごせる家を探 せるのかと腹立たしい内心を打ち明けた。

村の住民のほとんどはすでに移住した。特に地主と家主は補償金を受け取って 簡単に移住できたが、こちらで暮す入居者家族は一人当り数百万ウォン程度の 移住費用以外は一切の補償を受けられない。

水原から遠くない東灘新都市だ。都市は自然を取って食う巨大な怪物に変わっ てしまった。結局、自然を取って食うこの巨大な怪物は、人を取って食べてい る。問題は、自然を殺す異常な開発だ。韓国での開発はただ投機を助長するだ けではないか。

水原シン洞には10数世帯が残っている。それでも郵便配達のおじさんは忙しい。

向い側の村には何とか工場がある。そこを越えると巨大なサムスン電子がある。 とても近くにサムスン電子工場団地がある。

撤去反対のための住民対策委がある家だ。何日か前に水原のコンソン3地区で一 度大騒ぎがあった。3世帯が退去を拒否して戦っていたが、結局暴力的に全身を つかまれて追い出されてしまった。それで行く所がなく、この対策委がある家 に入ったという。

力強く自転車に乗って行く一人のおばあさんに会った。おばあさんは、とにか く最後まで粘ることに決心したという。だが対策委とは一緒しないという。な ぜかは最後まで言わなかった。

とても狭い路地だ。いや路地というよりは、家と家の間に小さな隙間だ。だが 狭いスキ間でも、それがあるから入ることができた。

街の灯はもう誰にも希望を与えないだろう。退廃と享楽だけが都市に火をとも し、猜疑と投機だけが存在する死の空間に転落するだろう。これが大韓民国の 新都市開発だ。

何日か前に強制撤去されたコンソン3地区の現場だ。子供公園の造成現場だとい う横断幕がかかっている。そしてその後には見えないが、用役が警備に立って いる。左に見える建物はカトリックの聖堂だ。そして右側の建物は学校だ。

わからない。われわれは誰のために、そして何のために今、開発を強行してい るのか。(記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-11-20 06:41:32 / Last modified on 2010-11-20 06:41:33 Copyright: Default

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